MIMS研究集会

現象と数理モデル

ー数理モデリング学の

形成に向けてー

202年1月24日()・25日(金)

明治大学中野キャンパス

 これまで現象数理学分野では、生物学や化学などの自然科学に限らず、医学・工学や社会科学など、 現代社会の複雑な現象に対して数理モデルを用いて数値解析または数学解析を行うことで、その現象の理解を目指してきた。現象数理学において、数理モデルは現象と数学をつなぐ橋渡しのような存在であり、数理モデルの質が研究の結果や考察に大きく影響することから、現象を理解する上で最も重要な役割を担っていると考えられる。しかしながら、「数理モデル」と言う言葉は一人歩きし、統計学分野での数理モデルと微分方程式などで記述される決定論的数理モデルなどの違いやそれぞれの使い方を他分野の研究者が理解しづらい状況となっており、現時点では実験系・ 社会学系および数学の分野では数理モデリングを行う研究者の数は限られている。

 本研究集会は、前回に引き続き、今一度、数理モデリングの心得を整理し、良い数理モデルとは何かを実験系と数学の両面から考え直し、学問として体系化する方法を考える。特に、今回は、各研究者が、自らの数理モデルに対する哲学を議論することで、数理モデリングの本質について議論する。

プログラム(敬称略)

1月24日

 9:50 オープニング 

10:0 session1  

      出原浩史(宮崎大学)

      「数学からみた数理モデルあれこれ」

      伊藤浩史(九州大学)

     「概日リズムのゆらぎ」

1:30 お昼休憩

13:00 session2 

      西浦博(京都大学)

      「オミクロン株の伝播と重症化の数理モデル」

  中村和幸(明治大学)     

      「時系列・時空間データの持つ不確実性とモデリング」

14:40 session3 

      西森拓(明治大学)

      「アリコロニーにおける労働補償性の数理モデル」

北畑裕之(千葉大学)

     「自己駆動粒子の形状と運動の関係:モデリングを通した理解」

16:30 session4

本田直樹(広島大学)

 「Marrの3レベルに基づくデータ駆動生物学」

17:20 終了

1月25日(

10:00 session5 

      岩本真裕子(同志社大学)

 「生物の感情・行動と数理モデル」

田中吉太郎(はこだて未来大学)

      「パターン形成に関わる本質的な積分核のネットワークからの導出」

20 お昼休憩

:00 session6

      井上雅世(明治大学)

     「ネットワーク上のダイナミクス解析


物部治徳(岡山大学)

  「外来種の駆除に関連する数理モデルとその解析」

4:40 session7 

      中野直人(京都大学)

 「時系列埋め込みでモデリング〜機械学習との関連」

       小田切健太(専修大学)

「細胞集団動態の数理モデリングと高精度計測データの活用に向けて」

16:10 クロージング

0 終了