正木研究室在籍当時は、身体活動が高齢者および若年者の認知機能や脳活動に及ぼす影響を脳波、fMRIなどの生理心理指標を用いて検討しました。特に高齢者の認知症予防や健康管理に興味を持っていたので、その後、国立長寿医療研究センターで地域在住高齢者の軽度認知障害や認知症早期発見など老年症候群の予防を目的としたスクリーニング検査や身体、認知、社会的活動を含んだ多面的介入プログラムを開発し、効果検証をしてきました。現在は、韓国の東亜大学の健康管理学科でこれまでの研究を引き続き行っています。今になって思えば大学院時代の多様な研究経験は、現在の研究活動において重要な基盤となっていると思います。
正木研究室在籍時は、罰や報酬がエラーモニタリングに及ぼす影響を脳波(事象関連電位)によって検討しました。パーシャルエラーという微細なエラー反応に着目し、論文を執筆しました。現在は、東京女子体育大学の陸上競技研究室に勤めています。中長距離走の心理面(内受容感覚、ペース感覚、ステップ制御)について研究しています。より実践的な立場で学生を指導しているため、実験室で得た知見を現場に、現場で得た仮説を実験室に、相互に橋渡しの出来る研究者になりたいと考えています。大学院で得た経験は、実験計画、解析、データ解釈、論文執筆など多岐にわたりますが、一番はとにかく諦めないということです。こつこつ研究に取り組みましょう!
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正木研在籍時は脳波を用いた運動と認知機能の研究を中心に取り組み、研究の傍ら100kmウルトラマラソンに挑戦していました。その後パワーリフティング競技を開始し、現在はバーベルを片手に研究領域を拡張して、血液中の数千種類のタンパク質解析、腸内細菌研究、IoT機器やウェアラブルデバイスを活用した運動促進システムの開発を通じて、運動と認知機能の関係をより多角的に検討しています。また、新たな研究活動として身体活動と社会的認知の関係についても研究を進めており、スポーツ科学・認知科学・医療(看護学)分野という多領域の切り口から社会問題の解決につながる研究知見の蓄積に努めています。
正木研究室在籍当時は、スポーツに関わる「こころ」の働きを科学的に解明することを志向し、脳波、心電図、眼球運動、fMRIなど、多岐にわたる生理心理指標の計測および解析に挑戦させていただきました。現在は、複数の生理指標を同時計測することにより、日常環境に近い状況下での心理的変容の可視化を目指す、やや応用的な研究に取り組んでおりますが、正木研究室在籍時の経験がその礎となっております。研究室で培った実験計画の立案力や計測技術を折に触れて活用しつつ、日々研鑽を重ねております。
正木研究室在籍時より、アイトラッカーを用いた視線行動の研究をメインに、「あがり」への対処法についての研究を行っております。現在の所属は法学部となりますが、体育系の実技や座学の講義を大学で担当しております。
正木研究室在籍時には、脳波の内側前頭陰性電位(medial frontal negativity: MFN)を用いた運動スキル獲得予測の研究に取り組ませていただきました。現在は、脳波に加え、NIRS、sMRI、dMRI、fMRIといったマルチモーダルな情報を活用し、非認知能力やウェルビーイングの神経基盤の解明、探索的運動学習の神経メカニズム理解に取り組んでおります。正木研究室での経験を礎に、実践的かつ多角的な研究を行っております。