実験で、視覚的・直観的に波動現象を理解しよう

物理学における「波動」は、音波・電磁波・地震波・津波など工学分野で幅広く応用される重要な基礎概念です。しかしながら、数式や図による説明は難解な印象が強く、苦手としている学生がたくさんいます。そこで、本プロジェクトでは、簡易的な実験装置により波動現象を視覚的・直感的に理解できるシステムの開発に取り組んでいます。

波動実験水槽

波動実験水槽は、発生メカニズム(外力)の異なる波浪と津波を発生させることができます。

「波の性質」の授業教材として

高校物理で学習する「波の性質」の導入として、波動実験水槽で発生させた波のようすを動画に撮影し、授業で使用しています。実際の水面波のようすから、波の3要素(振幅、波長、波の速さ)について学習することができます。また、波が反射するようすや、定常波のできるようすなども学習することができます。

アウトリーチ活動

学校教育の場だけでなく、市民の皆様へのアウトリーチ活動も行っています。

1.舞鶴高専ジュニアドクター育成塾(建築・防災コース)(2019/10/26)

舞鶴高専ジュニアドクター育成塾の第一段階プログラム(課題学習の第2回目)で、波動実験水槽を使った実験を行いました。実験では、「津波」と「波浪」の違いを観察し、自然災害とその対策について学習しました。実際の波の様子をスケッチし、それぞれの波の特徴について考えることで、津波によって大きな被害が発生する要因について考察しました。

2.舞鶴市総合防災訓練(2019/10/27)

舞鶴市総合防災訓練に参加しました。舞鶴高専のブースでは、小型の波動実験水槽を使った実験を行い、「津波」に関する説明を行いました。小学生を中心に多くの市民の皆様に、楽しみながら実験していただくことができました。「FMまいづる」様にも取材していただきました。

3.高専祭Cプロ展示(2019/11/2)

舞鶴高専高専祭のCプロ展示で、小型の波動実験水槽を使った実験を行い、津波発生のメカニズムについて説明しました。参加者の皆様には、実際に実験しながら津波発生のメカニズムを観察していただきました。