研究内容

塚原 健一 教授

キーワード 安全な国土づくり、都市・地域計画、社会資本マネージメント、国際協力

人口減少、気候変動による災害外力の増大、公共部門財政の逼迫など、日本はこれまで経験したことのない領域に入っています。防災の観点から言えば巨大地震や気候変動に伴う巨大な気象災害など、防災施設だけでは対応できない災害への対応が必要です。このため都市や地域の住まい方、土地利用管理、地域コミュニティのあり方など、社会のシステムを含めた防災の研究を進めていきます。

社会資本整備に関してはこれまでの100年間は人口と都市域が拡大していく「成長」の時代でした。現在の地域・都市計画の学問はその時代に形づくられたものです。その100年間が終わり我々は人口減少、都市域の縮小という「縮小」の時代に入りました。新たな時代の都市・地域のあり方、社会資本管理のあり方を、都市や地域の住まい方、土地利用管理などの面から研究し、新たな時代の地域の持続性について研究を進めていきます。

アジア地域はめざましい発展と都市化の時代を迎えています。急激な都市化と経済成長は、過密都市や都市公害といった問題を生じさせます。日本がこれまで取り組んできた都市問題への解決策はアジアの急成長する大都市にも適用できます。都市管理や社会資本整備の国際協力を通じて日本の経験と知識をアジアの都市問題解決に役立てていくことも、大きな研究テーマの一つです。