2025年12月16日 UPDATE
NEW:第11回決定
【2026年3月13日の生態学会 17:15-18:45 Room D: 京大4号11で集います!】
一寸の虫にもラブの魂 XI
日室千尋(岐阜大学応用生物科学部), 宮竹貴久(岡山大学大学院環境生命科学研究科)
[W32-1] 性依存的な多様性効果の検証 *鈴木紀之(三重大学)
[W32-2] オオオサムシ亜属における交尾器の大型化に関わる進化発生機構 *古本知奈美(神戸大学), 寺田夏蓮(神戸市立住吉中学校), 高見泰興(神戸大学)
[W32-3] 新しい求愛儀式を生み出す脳内機構-プレゼントを贈るハエの脳は他の虫と何が違う? *田中良弥(名古屋大学)
生き物たちの“恋のかたち”って、ほんとうに多彩だ。なかでも昆虫たちは、配偶のチャンスをめぐって、時にメロい(=甘くて切ない)戦略を、時にビジュイイじゃん!と唸るような造形を進化させてきた。そんな彼らの知恵と情熱を、行動・形態・神経の3つのスケールから解き明かそうというのが、今回の研究集会だ。
まず「性依存的な多様性の検証」では、オスとメスで違う形質や行動がどのように維持されるのかを明らかにし、“厳しいって”思わずつぶやきたくなる生存戦略の妙を探る。続いて「オオオサムシ亜属における交尾器の大型化に関わる進化発生機構」では、seju顔のオサムシたちが繰り広げる、しゃばいようでウマ確(うますぎやろがい)な形態進化の仕組みを紹介。そして「新しい求愛儀式を生み出す脳内機構-プレゼントを贈るハエの脳は他の虫と何が違う?」では、ハエの求愛神経回路を“つなぎ替え”ることで、種ごとに異なる恋愛モードを再現するという、ほんmoney(=本気でアツい)成果が披露される。
おい、笑えるほどユニークで、でもどこか人間くさい。そんな昆虫界隈の配偶戦略から、生き物の進化と行動のおもしろさだって伝えなきゃ――エッホエッホとフィールドで汗を流す研究者たちの熱を伝えなきゃ。
ラブ魂の歴史
【第10回】2025年3月22日 小集会『一寸の虫にもラブの魂 X -Love Vibration- 』 第69回日本応用動物昆虫学会大会 (幕張メッセ国際会議場 G会場 102会議室)2025年3月22日土曜日 14:30-16:00 企画者:日室千尋・宮竹貴久、講演1 振動は害虫のカップル成立を妨害する?-タバココナジラミにおける実証研究 話題提供者 ◯柳澤隆平1,2、上原祥太朗3,4、立田晴記2(1.農研機構・植防研、2.九州大学・理、3.横浜植物防疫所・成田支所、4. 九州大院・シス生)、講演2 ナナホシキンカメムシはなぜ踊るのか:ユニークな求愛ダンスに隠された多様な振動シグナルとその機能 ◯向井裕美1(1.森林総研関西支所)、 講演3 バズる恋のキューピット:マルハナバチ類の振動受粉 ◯熊野了州1、上嶋幸輝1(1.帯広畜産大学 昆虫生態)
【第9回】2024年11月3日 ラウンドテーブル『一寸の虫にもラブの魂IX:ラブソングを掘り下げる』企画者:宮竹貴久・日室千尋、講演者:児玉建(九州大学)「セミの鳴き声と配偶行動 〜ツクツクボウシ研究の未来〜」、都丸雅敏(京都工芸繊維大学・ショウジョウバエ遺伝資源センター)「ショウジョウバエの求愛歌と受容」、石川由希(名古屋大学・大学院理学研究科)「求愛歌の多様化に伴って「聞き手」の脳はどのように進化するか?」日本動物行動学会第43回大会(帝京科学大学・東京西キャンパス)
【第8回】2024年3月17日 自由集会(オンライン)『一寸の虫にもラブの魂 VIII』企画者:日室千尋・宮竹貴久、講演者:*野崎友成(基礎生物学研究所), 谷野宏樹(基礎生物学研究所), 千頭康彦(静岡大学), 佐藤隆太(福島大学), 末次健司(神戸大学), 兼子伸吾(福島大学)「レアなうえにアレなオス:ナナフシモドキにおける不可逆的な単為生殖」、 *西嶋武頼(九州大学), 鈴木佑弥(徳島県立博物館, 九州大学), 中田兼介(京都女子大学), 立田晴記(九州大学)「 トゲゴミグモの交尾器破壊 : 不完全な破壊がもたらす再交尾抑制」、*高田守(京都大・農), 小西堯生(京都大・農), WUYao(京都大・農), 野崎友成(基生研進化ゲノミクス), 田﨑英祐(新潟大・理), 松浦健二(京都大・農)「王・女王の繁殖を全力支援するシロアリの社会システム」第71回日本生態学会(横浜国立大学・オンライン・ハイブリッド大会)
【第7回】2023年11月5日 ラウンドテーブル『一寸の虫にもラブの魂 VII 』企画者:宮竹貴久・日室千尋、講演者:宮竹貴久(岡山大・院・環境生命) 「抵抗性メスの進化と乱婚メスの出現 」、後藤彩子(甲南大・理工)「アリ科女王の長期間にわたる精子貯蔵メカニズム 」、安井行雄(香川大・農・昆虫)・長谷川英祐(北大院・農・動物生態)「性の進化の謎を解く:性の 2 倍のコストはいかにして乗り越えられたか?」日本動物行動学会第42回大会(京都大学理学部)
【第6回】2023年3月20日 自由集会(オンライン)『一寸の虫にもラブの魂 VI』企画者:日室千尋・宮竹貴久、講演者:松村洋子「昆虫交尾器のバイオメカニクス研究」、森井椋太「雄間闘争は緯度勾配をもたらすか?:クロサンショウウオにおける雄の頭胴長の地理変異」、松浦輝尚「ツヤケシオオゴミムシダマシのオス間闘争:敗者のリスク」第70回日本生態学会(仙台オンライン開催)
【第5回】2022年11月22日 ラウンドテーブル『一寸の虫にもラブの魂 V 』企画者:宮竹貴久・日室千尋、講演者:小汐千春(鳴門教育大学)「昼行性の蛾の交尾行動」、大庭伸也(長崎大学)「コオイムシ類2種のメスの配偶者選択」、石原 凌(岡山大学)「ヤマトシリアゲの雄の交尾戦術の地域間比較と交尾戦術に影響を与える要因について」日本動物行動学会第41回大会(クローバープラザ(福岡県春日市)対面開催
【第4回】2022年3月17日 workshop『一寸の虫にもラブの魂 IV 』企画者:宮竹貴久・日室千尋、講演者:松村 健太郎 ( 香川大学農学部 )「コクヌストモドキの移動活性への人為選抜が雄の交尾前と交尾後の繁殖形質に及ぼす影響」、鶴井 香織(琉球大学農学部)、藤本 真悟(琉大熱生研)、出岐 大空(鹿大学院連合農学)、立田 晴記(九州大学理学部)、辻 和希(九州大学理学部)「卵胎生魚間の繁殖干渉:グッピーによるカダヤシの駆逐」、高見 泰興(神戸大・人間発達環境)「異種と対立とカタチ: 種間相互作用と性淘汰が織りなす交尾器形態の多様化」第69回日本生態学会(福岡オンライン)
【第3回】2021年3月17日 自由集会『一寸の虫にもラブの魂 III 』企画者:宮竹貴久・日室千尋、講演者:工藤愛弓(摂南大学)「オスもメスも闘うヒメシュモクバエ」、鈴木智也(信州大学)「 SSRマーカーによる親子判定から探るコオイムシの繁殖戦略」、*野村翔太, 曽田貞滋(京都大学)「オサムシにおける交尾器巨大化をもたらした性間共進化―雌雄で同調した遺伝子発現 」日本生態学会第68回全国大会 (2021年3月、岡山オンライン)
【第2回】2020年3月4日 自由集会『一寸の虫にもラブの魂 Ⅱ.』企画者:宮竹貴久・日室千尋、講演者:*野村翔太, 曽田貞滋(京都大学)「オオオサムシ亜属における巨大交尾器の雌雄共進化に伴う遺伝子発現の変化」、*後藤彩子(甲南大学)「アリ科女王の長期間の精子貯蔵システムにおける受精嚢の役割 」、*鈴木智也, 東城幸治(信州大学)「父性解析から探るコオイムシの繁殖戦略 −「やり逃げ」オスはいるか?−」日本生態学会第67回全国大会 (2020年3月、名古屋) コロナのため開催は中止になりました
【第1回】2019年3月16日 自由集会『一寸の虫にもラブの魂』企画者:宮竹貴久、講演者:嶺川一喜(東京大学)「一つの求愛行動が単婚性のメスを多婚性に変化させる」、日室千尋(琉球産経(株))「不妊虫放飼法で放飼された不妊メスは本当に役立たずなのか?」、宮竹貴久(岡山大学)「群飛して交尾するトウヨウモンカゲロウ」、大崎遥花(九州大学)「食いつ食われつ翅なくす:クチキゴキブリの雌雄が配偶時に行う翅の食い合い」日本生態学会第66回全国大会 (2019年3月、神戸国際会議場:対面開催)
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以下、関連書籍です