殺菌剤トルニファニドの作用機作とその選択毒性についての研究
Studies on the mode of action of the fungicide tolnifanide and its selective toxicity to Pleosporales fungi
Studies on the mode of action of the fungicide tolnifanide and its selective toxicity to Pleosporales fungi
殺菌剤トルニファニド(TF; Tolnifanide)は、糸状菌プレオスポラ目に対して選択毒性を発揮する殺菌剤です。私たちが進めてきたトウモロコシごま葉枯病菌(Bipolaris maydis)を用いた耐性菌のゲノム解析によって、TF耐性には GGTase-I のβサブユニットにおける変異が関与していることが明らかになりました。本テーマでは、 GGTase-I の活性評価系を確立し、TFのターゲットが GGTase-I であることを in vitro において実証することを目的としています。このような研究から得られる殺菌剤の作用メカニズムについての分子レベルでの理解は、新しい殺菌剤の開発にも結びつく新知見の蓄積に繋がると考えられます。
関連発表:泉津ら,日本農薬学会第47回大会,2022年 ほか