推薦者:森山信三(もりやま しんぞう)(カトリック中央協議会出版部)
教会と社会
教皇庁正義と平和評議会(2009)『教会の社会教説綱要』カトリック中央協議会(英語版はこちら)
レオ十三世回勅『レールム・ノヴァルム』以降、教会が表現してきた社会に関する教え=社会教説。その蓄積を初めて公式に体系化。120年近きにわたる教導権の考察の豊かな実りを一冊にまとめる。
教会と経済
教皇フランシスコ(2020)『パンデミック後の選択』カトリック中央協議会
パンデミックに言及する8つの文書を収録。高い感染リスクにさらされながらも他者に献身する人々や、収入が絶たれたり、在宅要請を守るのが難しかったりする弱い立場の人々に心を寄せつつ、困難な試練を新しい選択への好機に変えるよう励ます。単にパンデミック以前を取り戻すのではなく、連帯を示し、もっとも傷つきやすい人を中心にした社会を構築すべきとの呼びかけ。
教会と環境
教皇フランシスコ(2016)『回勅 ラウダート・シ ともに暮らす家を大切に』(瀬本正之・吉川まみ共訳)カトリック中央協議会(英語版はこちら)
大気・海洋・河川・土壌汚染、生物多様性の喪失、森林破壊、温暖化、砂漠化、山積された廃棄物…。人間活動が他者と全被造物に与える影響の考察。しわ寄せを被る途上国と将来世代に対する責任とは何か。
教会と戦争
教皇ヨハネ二十三世(2013)『回勅 パーチェム・イン・テリス 地上の平和』カトリック中央協議会(英語版はこちら)
一人ひとりが自分自身の中に神が望む秩序を植えつけなければ、人々の間に平和は成立しえません…。第二バチカン公会議を招集したヨハネ二十三世が死の直前に書き上げた、世界平和構築を力強く呼びかける回勅。
教会と共生(ともに生きるためのヒント)
教皇フランシスコ(2014)『使徒的勧告 福音の喜び』カトリック中央協議会(英語版はこちら)
すべての信者に対し、自分自身の殻に閉じこもることなく外へと出向いて行き、弱い立場にある人、苦しむ人、貧しい人、すべての人に福音を伝えるよう力強く促す。教皇フランシスコの思いが力強く表現された勧告。