Part3 金峰山・瑞牆山

京都周辺はようやく紅葉を迎えたという11月半ばNF期間ですが、藤間partyがpart3として赴いたのは紅葉をとうに通過した奥秩父の山でした。一足先に冬を味わいに行ったということになりますね。奥秩父随一の展望名高き金峰山と、山から岩がニョキニョキ生えたような奇妙なかたちの瑞牆(みずがき)山を目指しました。

11/19-20 sat.-sun.
メンバー: 藤間(CL/医療/記録), 佐藤(SL/気象), 鳥巣(装備), 森末(食当), 岩井(装補/食補), H田(客人)

前座

当初は11月中旬の高気圧を狙った2泊3日の予定だった。塩山駅→西沢渓谷にて入山し、甲武信ヶ岳〜金峰山〜瑞牆山と3日で3つの百名山を踏破する贅沢ルートを計画していたのだが、去年と今年の少し早い雪によって途中の登山道が凍結、アイゼン必須のカッチカチルートに。聡明なCLはこのことを見越して11月上旬にいけるアイゼン講習として白山を目論んだがむなしくもそこに雪はなく、アイゼンを奥秩父で使うことは役員会の定めによって封じられてしまった。最悪の状況でCLができることといえばまずは潔い計画中止が思い浮かんだが、既に参加メンバーは京都→甲府のバスの便を予約しており、彼ら(特に全身全霊をふりしぼってきてくれたH田)にただの甲府観光を強いるのは申し訳なかったので、出発3日前になって急遽2泊3日のコースを変更し、まだアイゼンの必要ない山域での短縮版1泊2日奥秩父が(満を持して2泊3日完成編が審議される予定だった)役員会で紹介として召喚された。その短縮版コースとは例の縦走路の西端の瑞牆山荘から入山し、1日目に金峰山、富士見平小屋にて一泊して2日目に瑞牆山を目指すものであった。金峰山山頂にほど近い部分は積雪があるらしかったので、CLはその部分に行ってアイゼンが必要そうならアイゼン講習をしようと考えた。岩場があるわけでもないただの稜線だったので可能だとCLは踏んでいたが、あえなくも役員会で講習実施は認められず、アイゼンが必要そうな状況に出くわしたら金峰山山頂はカットという条件で審議まで通過した。

0日目:各々の家〜甲府駅〜韮崎駅〜みずがき山荘バス停

金曜夜発の夜行バスが混むという常識をCLが知らなかったため、出発2週間前の役員会でバスの空席を確認した時に慌てふためくことも当然だった。結局金曜夜発の夜行バスの席をとれたのはCLを含む3人だけだった。H田が席を予約できていない。このままでは全身全霊を賭してまで山に登ろうとしてくれた彼の熱意を凍りつかせてしまう、あるいは再度の大罪に彼が身を穢してしまう・・・と考えたとき、CLの金曜の授業は日本円よりも安く思われた。CLが予約したチケットは彼に譲り、彼ら3人は金曜夜の京都を発った。

あと3人はというと、岩井はなぜか木曜の夜行便を予約していち早く京都を脱出していた。後で聞いたら甲府近くの高校の友達の家に泊まったらしい。残るCLと鳥巣は金曜朝発の昼行便に乗り、優雅にも強制6連休の幕を開いた。バスはがら空き快適で、天気も良く中央道の紅葉や富士山(ネタバレ)や八ヶ岳やらがとても綺麗だった。16:30ぐらいに甲府駅に着いたが、2人は甲府の観光スポットなど知らなかったので甲府城址を見物した後で「奥藤」へほうとうを食べに行った。これはpartyの完成を予め祝ったのである。ほうとうとまいたけの天ぷらはとてもおいしかった。その後は駅前のカラオケで1泊した。22:00ぐらいに寝ようとしたが、隣の部屋では金曜夜の飲み会終わりらしき社会人の二次会が始まってしまい、音痴な酩酊おじさんの絶叫とビートが耳の中へ土足で突撃するものだから、CLも鳥巣も寝ることができなかった。対抗して寝ることを諦め、25:00すぎまで僕らも音を鳴らし続けた。気がつくと二次会連中も静かになったので、さすがにそういえば山に登るわけだから3時間弱寝た。

カラオケのフリータイムが終わって朝5:00の3℃しかない甲府駅前につまみ出された。4:00に甲府駅に着いた佐藤と森末とも合流し損ね、CLと鳥巣は吹き抜けの閑散とした甲府駅改札前のベンチで文字通り行くあてを失った浮浪者がごとく虚空をみつめた。寒いし、風呂に入れてない。90分ぐらいすると佐藤と森末がやってきた。少ししてH田もやってきた。甲府駅が寒かったので6:30にOPENするロッテリアに開店即凸して冷えを凌いだ。ここまでの壮絶な道のりと、これからも壮絶な道のりに絶望したメンバーが纏う空気はあまりにも重かったが、CLはこれはこの状況で面白いと思った。岩井もめずらしく集合時間の7:35には間に合い、全員が揃ったので入山地点に向かうべく、まずはJRで韮崎駅へ向かった。本日快晴、電車の車内からはpart1で登った鳳凰三山の賽の河原とオベリスクまで見えた。

韮崎駅からは入山地点であるみずがき山荘までバスが出ている。1時間半ほど/2100円である。8:00すぎに韮崎駅につき、始発のバスまでは45分ぐらい時間がある。関係ないけど始発が8:50→10:10山荘着って遅くないですか。韮崎駅から徒歩でスーパーまで買い出しに行ってたらバスの時間ギリギリになった。着いていたバスは思ったサイズの90%で、並んでいた人数は思った数の180%だった。さすがは奥秩父・関東。登山客でぎゅうぎゅう詰めの状態で90分バスに揺られた。CLは磔にされたキリストのような姿勢を取らざるをえず、その日はずっと腕がだるかった。さすがに韓国のハロウィーンの悲劇とまではいかないが、前期part1大峰の記憶を呼び覚ますには十分の苦痛であった。

バスがちょっと遅れて10:15ぐらいに瑞牆山荘へ到着した。さすがに疲れたので少し休憩した。

予祝

虚無

!?!?

1日目:瑞牆山荘(入山)〜富士見平小屋〜大日小屋〜砂払ノ頭〜大日小屋〜富士見平小屋(CS1)

行程

10:30 入山
11:08-18 レスト(富士見平小屋)
11:53 読図Q
12:00 大日小屋通過
12:09-19 レスト
12:37 大日岩通過
12:55-05 レスト


13:45-57 砂払ノ頭付近にてレスト
14:05 Variation引き返し
14:09-19 同レスト
15:14-24 レスト(大日小屋)
15:47 富士見平小屋着

以降食事・就寝

瑞牆山荘〜砂払ノ頭

さてしも天気と展望には恵まれているので、グダリ気味のメンバーを急かして入山準備をさせる。オーダーはSL→岩井→森末→鳥巣→H田→CLとして10:30に出発した。遅めの入山だが、最後の方まで稜線にいるわけでもないし、途中に小屋もあるし別にいいんじゃないですか。このCLは入山連絡を忘れがちなのでメンバーは十分気をつけて促すように。ありがとうございました。

首都圏に近い山なのでたくさんの人と一緒に歩き始めた。20分後ぐらいに森末が鼻血をだしたので止血した。急に心拍数が上がるとそうなるのかなと思ったが彼の体調は前期くずれがちだったのでとても不安だった(結局最後まで彼は快調だったが)。

11:08-18 富士見平小屋に到着。ここまでCTよりも速いペースで登れているので、少し早いが序盤だしレストとした。瑞牆山荘から入ってきた多くの人たちは大多数がここでテントを張っていた。富士見平小屋と言っておきながら、その富士山の展望が雲どころかキャンプサイトの森に遮られているのだ。

以降の登山道はれっきとした登りといえば登りではあるが、パーティーメンバーたちがこれまでに味わった急登に比べれば大したこともないようで、4人はスタコラと登って行った。残る一人はあろうことか9月の穂高以来の山行のようで、鍛え抜かれた(佐藤に洗脳された)メンバーに若干引きながらそれでもくらいついて登っていった。飯森山を南に巻く道中11:53ごろに鷹見岩との分岐点(地形図には分岐の表記なし)を通過し、簡単かなと思ったが読図クイズをけしかけてやった。佐藤と森末は問題なく正解した。鳥巣は見当もつかない様子だった。なんでじゃ!part2で教えたやろが!

12:00に大日小屋を通過した。快速である。高尾以西の中央東線に快速はない。余談だが上郡〜糸崎の山陽本線にも快速はない。富士見平から時間も経ってないのでレストはせず通過した。山陽本線の末期色真っ黄色の電車は駅を通過することがない。

12:09-19 ちょうど50分ほど経ったのでレストをとった。H田は「標高が上がって気温が下がると、体の動きが鈍くなる」らしい。変温動物なんだろうか。岩井にからかわれてちょっとキレていた。H田は彼へのあたりが少し強めだが、それはそれでおもしろい。岩井はレスト10分できっかり歩き始めるようにしなさい。遅れる癖がある。

12:37ごろに大日岩を通過。茅ヶ岳・八ヶ岳がよく見える。この時間帯からH田がキツそうになってきたのでCL前から3番目に移動させた。みんな密集して何も喋らず淡々と登っていった。しばらくするとなおも内野手H田が遅れ気味だったのでサードからセカンドへコンバートした。岩井はpart1からずっとセカンドに置いていたけど、彼の本来の体力はもっとあるようで、全然気遣わないでいい。part2で速かったのは荷物が軽かったから(本人談)だが、今回は割と荷物の重い状態で歩けている。

12:55-05 レスト。H田がくたばっていたので少し早めだが。たしかに傾斜が急になってきたのでペース落としたい気持ちはわかるが、我がpartyでそんな常識は通用しないので肝に銘じておいてください。

砂払ノ頭の稜線にでる直前部分では、YAMAPの情報によれば超部分的に凍結してるという話だったが、別に樹林帯の中だし避けて通れるのでスルーした。13:45 砂払ノ頭到着。その東側に開けた場所があるのでそこでレストをとった。この日は冒頭に書いたまさに11月中旬の高気圧が上空を覆い、絶好の縦走路である。part1の鳳凰三山でも似たようなことを書いたが、金峰山の方がpart1より周辺の山々が近い。東側に続いている金峰山頂への稜線には、肉眼では白いものは全く観察されないので、もしかしたらいけるのではと思い、とりあえずいけるところまでVartiationルート(〜金峰山頂)を行くことにした。この時のみんなの気持ちの高まり具合は、言うまでもない。

金峰山へと続く路

翻って瑞牆山

砂払ノ頭〜砂払ノ頭

13:55 出発。しかしながら、partyが奥秩父随一の展望といわれたピークを踏むことはなかった。最初はウキウキで足を進めていたのだが、次第にひんやりしてくる地面や見え隠れする雪にドギマギする縦走であった。そしてついに出くわしてしまったのである;

スケートリンク。数日前から開業だそうです。

この岩の斜面、全て凍っていてツルツルである。

佐藤が無理かもしれません的なことを言ったのでCLが一番前に出てちょっと確認してみた。ツルツルである。6人行ったら絶対に誰か2人はツルっと滑ってしまうような鎖場だった。思考停止していると上から登山客の方が3組ほど来られたので状況を聞いてみることにした。3組のうち、2組は軽アイゼンを装着していた。「別になくてもいけないことはないが、あった方がいい」らしかった。残り1組の人たちはアイゼンなしでこの岩場を降りていたが、ツルツル滑りながらあまりにも危ないような降りっぷりだったのでああダメだろうなとなった。メンバーは行きたがっていたし、CLももちろんいきたかったが、しょうがない。引き返してVariationはカットとし、Discordにてその旨を連絡した。

こんな登山道状況を生で役員会の諸部員に見せたら全員口を揃えて即「撤退しろ」というのはわかってたし、自分もそう言っただろう。どれだけ時間をかけても引き返す決断は変わりようがなく、それに自覚的であったが、それでも引き返す決断に15分ぐらいかかったのは、ひとえに楽しみにしていたからである。全ての審美的・道徳的な価値から見捨てられた言葉で、ワンゲルの公式山行としてここに今来ている運命を呪った。こうして役員会はきちんと機能し、メンバーの期待と笑顔は正しくもワンゲルの制度によって粉々に破壊された。

14:10-20 さっきと同じ場所でレスト。つい30分前にもとったが、昼ごはんを食べていなかったし、金峰山頂にいけなかったので、この稜線の景色は最後だということで噛み締めながらレストをとった。

船長鳥巣

船長森末

たぶん南アルプスとか

砂払ノ頭〜富士見平小屋

14:20 富士見平小屋に向けて出発。CLは気持ちの切り替えがつかなかったが、みんなはスタコラと降りていった。魂の抜けた身体は案外重くて、ついていくのがつらかった。行きのペースをよく覚えていなかったが、時間を見る限りかなり早いペースであることは間違いない。CLは下りのスピードがあまり出ないタイプだが、前を歩いている鳥巣や岩井の足の置き方を見ると、結構雑というかどすんと踏ん張っている感じだったので、すごいなあと思った。逆に言えば、もう少し緻密な降り方をすれば、もっと長い時間や急な下りでも消耗が抑えられるでしょう。

15:14-24 大日小屋に着いたのでレスト。とてもCTを巻けているのでよいことですね。そんなに早くCS1につきたいか。季節が季節なので日が短く、すでに夕日めいた日差しになっていたのだが、そういう状況で歩いたことはなかったので少し緊張した。

15:47 富士見平小屋着。5:45ぐらいのCTだったが、実際は5:00ちょいで踏破してしまった。加えて要らんレストやVariationでの時間消費を考えると、とても頼もしい歩きっぷりですね。H田はつらそうにしていた。寝不足が原因だと自覚してるらしいのでそれを治してください。

CS1: 富士見平小屋

電波が通ったし、遅くなるのも嫌だったので天気図は免除した。装備の鳥巣が6テンのペグとグラシを持ってきていたのでえらかった。天気図免除で喜んでいたのはえらくない。広いテント場でペグのあるテントを張れたことなんてワンゲルではほとんどないので嬉しかった。食当のメニューなのだが、part2のうちあげでとんてきを食べたところおいしかったのでpart3で実現できるといいなぁと冗談だ言っていたのだけれど、森末が本当に実現してくれた。自分で一回試作したらしい。食当にかける努力が大したものだなぁと感心する。partごとの食当の当たり外れが大きいな。そんな彼のとんてきはちゃんと美味しかった。佐藤と鳥巣がバースデーだったので、ぐっちゃぐちゃに潰れたロールケーキにろうそくをさして秘密兵器とした。今回もボドゲをやるつもりだったが、森末とH田が眠すぎて寝たので残りの4人も寝た。

ペグもグラシもあるきちんとしたテント

四日市とんてき

バースデーケーキ(???)

2日目:富士見平小屋〜瑞牆山〜みずがき自然公園〜カンマンボロン〜瑞牆山荘(下山)

行程

4:00 起床
5:45 出発
6:02 小休止(雨具脱)
7:12-27 瑞牆山頂にてレスト
8:34-40 不動滝にてレスト


9:34-40 みずがき自然公園にてレスト
9:51 カンマンボロン分岐
11:23-28 同分岐にてレスト
13:10 下山

9時間ぐらい寝た。4:00起床としていたがみんな素早く起きてさっさと食事の準備をしていてえらかった。2人以外。CLは寝過ぎでなかなか起き上がれず寝袋から4:10ぐらいに出てきたし、そのCLよりも早く起きていたのに岩井は撤収が一番遅かった。ごめんなさい。11月下旬の奥秩父のわりには寒くなかった。朝ごはんは再度のスパゲッティであった。朝生の食パンを食べるのはとっても嫌なので助かっている。パスタを箸で食う挑発的なH田に森末にが「そんなんやったらあの(穂高)うどんは僕がキレますよ」みたいなことを言っていた。讃岐の血はそんなにも濃いのか。ポスト讃岐こと広島だが、備後と安芸でばらけてしまったのでああはならないだろう。テントの撤収は岩井がpart2以上にテントから出るのが遅かったのでかなり長引いた。強風なわけでもないのにあのスピードは、もはや急ぐ気がないのだろうか。急げよ。軽く雪が降ってきたから雨具を着たりしていると、出発は5:45とかになった。part3にもなってこれはどうかしてる。改善しろ。

富士見平小屋〜瑞牆山

5:45 出発。雪は止んだ。瑞牆への登りはそこそこキツかったが、昨日に相変わらずメンバーはちゃんと登れてるし、H田も寝不足が解消したのでついていけていた。ただ、レストの度に岩井が遅れるのはやめてほしい。瑞牆山で雪に降られることを覚悟していたが、そんなことはなかったし、また標高2200m程度の山なので雪も凍結も全くなかった。6:02に雨具を脱ぐために小休止した以外は、レスト1つで登り切った。

7:12-27 瑞牆山頂についたのでレスト。ハシゴと聞いたいたものは2m規模だったし、雪は岩の隙間に白いのが見える程度だった。瑞牆山からは前日行った金峰の稜線が見えたが、天気はあまりよろしくなかった。南に黒い雲が見られたので下りは気持ちだけでも急いだ。森末が指にトゲがささったかなにかで絆創膏がほしいというので医療箱を出そうとしたが、医療箱がザックの下の方にあって手間がかかった。医療箱を山行中に使う機会はなかなかないが、これが迅速な対応が必要な怪我とかだったらまずかったので気をつけたい。

瑞牆山〜みずがき自然公園

瑞牆山に登り切ってからは消化試合感が否めなかった。そもそも瑞牆山以降のルートは短縮版1泊2日の運動強度をなんとか普通にするためにいかに遠回りしようか考えた結果であるから、仕方がなかった。30分ぐらい降りた8:00ごろから、しんしんと雪が降り始めたので雨具を着た。今度の雪はほっといたら普通に積もりそうな雪なのでもしかするとまずいかもしれなかったが、そして道が白くなっていたので役員会で断罪されるのか不安だったが、所詮は土の上に砂糖のような粉が乗っただけであり、アイゼンを持っていたとしても絶対に使わないような状況だった。part1,2と降水の中雨具きて歩くことをしてなかったのでほどよい雪かなと思います。

8:34-44 不動滝にてレスト。佐藤がかりんとうを配布してくれた。おいしいね。わずか30分で周りの景色は完全に「冬」だった。

ここまで佐藤→H田→森末→鳥巣→岩井というオーダーで歩いていたが、岩井をセカンドにした。というのも、岩井はよく立ち止まったり急に間を詰めたりするので、後ろのCLが大いに疲れてしまった。

9:00ごろに林道終点に出た。終点というのは反対側から見た言い方なので正しくは起点です。雪はもうなくてただの濡れた舗装路を30分ほど歩いてみずがき自然公園に到着した。

最近派手な色のセバ着るひと多いよね

冬の趣

みずがき自然公園〜カンマンボロン〜瑞牆山荘

9:34 みずがき自然公園はその名の通り瑞牆山がよくみえる広場で、車が数台止まっていた。後で入る予定の温泉の割引券が置いてあった。それ以外はなにもなかった。完全に下山しきったムードなみんなは、これからまたあの稜線に向かって登るのが相当嫌なようだった。完成するためにはしかたのないことだから、これはしかたない。9:40出発。

カンマンボロンへの道はYAMAPにも国土地理院の地形図にも載っていないエアリア独自ルートなだけに、入るところを見つけるのになかなか苦労した。植林路かなにかと最初間違えてしまったが、すぐに本線と合流できた。地形図を見ればすぐわかることだが、一度降りきったところからまた瑞牆山のちょい下ぐらいまで登り返すので、当然ながら急登である。終わったと思ったのになぜまたこんなところを行かないといけないんだという不満がひしひしと感じられたが、そもそもここまで道がヌルかったのでこれでちょうどいいと思う。ただ一人、岩井だけは体力が有り余っているのか、積極的に直登をこころみるなどムッキムキであった。カンマンボロン間近になって道が不明瞭になってきて、それまでピンクテープをたどってきたし、看板もあるので道はまちがえていないはずだが、どう考えても地形図に引いたエアリアのルートから逸れていた。それどころか少し違う位置にあるYAMAPの表示と位置が一致していたので、どうやらエアリアは間違っていると思われる。

さて、カンマンボロンが何の名前なのか、何を表しているのか何もわかっていなかったが、着いてみるとそこは岩崖であった。(あとで調べたところクライミングルートでもあるらしい。)岩壁になにやら人の手による彫刻があって、"कम्मम्बोरोन्"と彫ってあった。これでカンマンボロンと読み、意味は「大日如来」とかそういう感じらしい。森末が予習してきていなかったら、一同一体なにがどうカンマンボロンなのかモヤモヤしたまま帰るところだった。そこそこの景観ポイントだった。9:51にカンマンボロンの分岐へ入り、11:23に戻ってきた。

11:23-28 レストをとった。ここから最短距離をとるならそのまま瑞牆山荘へ降りればいいものを、何度も言うが急造ルートでなぜか一旦富士見平小屋付近まで登り返さねばならぬルートをとっていたため、メンバーの顰蹙を大いに買いながらもケツを叩きつつまた登っていった。その後は早くつきたいらしかったのでノーレストで瑞牆山荘まで降りきった。13:10に下山した。2日目はあらかたCT通りのペースだったかな。

理不尽な登り

कम्मम्बोरोन्

おつかれさまでした

こうみると、遠くまで来たなぁと

岩へと吸い込まれるばるだ

その後

まもなくバスがやってきたので乗り、韮崎駅との中間にある増富ラジウム温泉に入った。往路のバスでギッチギチに詰められた同胞は全くおらず快適であった。みずがき山荘〜ラジウム〜韮崎駅をラジウム温泉にて一旦下車する場合でも、運賃は一本分なのでおすすめ。温泉は一つを除いて全て25~35℃のクッソぬるいお湯である。

甲府駅ビルの飲食店にて打ち上げをした。みんなはほうとう一択であったが、CLと鳥巣はどういうわけかそんな気分にはならなかったので別のものを食べた。佐藤と鳥巣がお土産を物色している間に岩井は高校の友達の家へと消えていき、残り5人は22:00の夜行バスまで近隣のカラオケで時間を潰した。2日前の夜にお世話になった部屋と感動の再会を果たした。承認されれば一応完成ということで、とりあえず年内の間は寒さと山から解放されてとてもニコニコしていた。知らんけど。なにはともあれ、ひとまずはおつかれさまでした。

まとめ

個人的には心残りが大いにありますが、しかたないです。登ることの叶わなかった甲武信ヶ岳・北奥千丈岳・金峰山はまたいつか必ずリベンジします。来年公式山行で行くとかなったらついていこうかな。
partyメンバーはたくましく歩いているので、出発が遅かった以外に特にいうことはありません。歩き出したら速いし止まったらなかなか動き出さんし慣性力が強いpartyですね。partyとしてのまとまりもなんとなく生まれてきたような気もします。今回は読図に積極的だったわけでも天気図を描かせたわけでもないですが、忘れないようにしようね。

佐藤:この山行でCL要件満たすはずだったのに、申し訳ない。錬成編を頑張りましょう。
森末:今回も体調がよくて安心しました。何が原因だったのかな?もしかして気温?食当おいしかったです。
鳥巣:ボドゲはまた今度やろう。ペグ持ってきたのファインプレー。
岩井:君はムキムキの気質があります。正直言って意外でした。あとは時間にストイックになってください。
ばるだ:よくきてくれました。我がpartyはいかがだったかな?

おつかれさまでした。次の山行はアイゼン講習です。中国地方に行きたいと思っています。