20220915-17
完成編_穂高
初めに
8月初旬、天候不順により中止を余儀なくされた「完成編 戸隠・妙高」。一時はどうなることかと思ったけど、無事に穂高で完成編を遂行することができ、今となっては中止となった「完成編 戸隠・妙高」もいい思い出だったように思います。「大キレットを通るぞー」なんて言って予備合宿を組み、幾度の困難を乗り越えながら押し通した合宿の計画は無惨にも灰となり、ここまでの過程は徒労に終わってしまいました。CLをやることがここまで大変だとは。まぁ、それはさておき、そろそろ今回の山行を振り返っていきたいと思います。
メンバー:中M(CL), 藤M(SL) ,H田(食当), I坂, M末(装備), T巣, T部(客人)
写真:Amazon Photos
[1日目]
4:25 松本駅着
7:05 上高地 着
7:20 入山
9:00 徳沢
9:59 横尾
11:17 本谷橋
13:30 涸沢ヒュッテ
16:00〜 夕食
就寝
[2日目]
4:30 起床
5:40 行動開始
8:30 北穂高岳
11:25 涸沢ヒュッテ
16:00〜 夕食
就寝
[3日目]
4:30 起床
6:07 行動開始
6:56 本谷橋
7:50 横尾
8:45 徳沢
9:35 明神
10:30 河童橋(下山)
[Day1] 上高地(入山)〜涸沢ヒュッテ(CS1)
完成編の決行日時については余裕を持って10日間ほど期間を設けていたが、日本近海のトリプル台風によりほぼ一択で15〜17日での決行となった。
前もって山梨の友人宅に行っていた藤M以外は前日の夜行バスで松本に行くことにしていた。夜行バスに乗るため京都駅に向かうバスに乗っていると、特に示し合わせたわけではなかったが、僕の乗ったバス停の次のバス停でT部が、その次のバス停でI坂が乗車した。夜の時間帯にしては車内に人がそれなりに乗っており、三連続でザックを背負った人が乗車してくる異様な光景に車内がざわついていたように思う。そう感じるほどの目線を感じた。
22時過ぎに京都駅に着くとすでにH田とT巣がバス停近辺に立っていた。横のバス停で東京や横浜へと向かうキラキラした人を横目に、けばけばにラッピングされたバスに乗り松本へと向かった。
4:25 松本駅着
バスから降りると少し肌寒かった。駅前の温度計は21℃を示していた。次に乗るバスまでは一時間ほど時間があったので、各自、朝ごはんを食べつつ、バスターミナル前で準備をした。そのうち藤Mが合流し、全員が揃った。集中講義のレポートを書くためにパソコンを持参していたT部と藤Mが要らない荷物を駅のコインロッカーに預けに行っていたが、肝心の鍵を閉め忘れており、荷物を回収され、面倒なことになったなんていうのは後の話。
松本バスターミナルから発車するナショナルパークライナーに乗って上高地へと向かった。このバスは予約制で、間違えて違う日付の便を予約してしまい二重に支払いをすることになったH田はかなり落ち込んでいた。こういう時のH田はそっとしておくのが一番。それはわかってた。でも、H田が「99%俺が悪い」とボソッと呟いたから、つい「違う違う。100%だよ。」なんていうと、流石に怒られてしまった。
7:05 上高地バスセンター着
バスから降りると辺りはすっかり明るくなっており、登山にはもってこいの天気だった。素早く準備を済ませ、すぐに出発した。
7:20 入山
歩き始めてすぐに河童橋が見えてきた。I坂とともに、「これ有名なやつですよ!」「俺、昨日ウェザーニュースの定点カメラでここ見た!」なんて言ってはしゃいでいると横を歩くおじさんに微笑まそうに見られた。河童橋の上で、記念に集合写真をとった。もちろん僕はカメラマン。写真を撮ったそのままの流れで対岸まで渡り切ってしまったが、それは間違いなので引き返して再び歩き始めた。
9:00 徳沢
途中休憩を挟みつつも、平坦な道をひたすら歩きコースタイムよりも少し早いくらいで徳沢に着いた。道中ではみんな楽しそうに話しており、雰囲気もよかったように思う。徳沢園の辺りには人が多くいたのでその少し手前のトイレ付近で休憩を取ることにした。
9:59〜10:15 横尾
徳沢を出発してからも長い長い平坦な道が続いた。なんの面白みもなかったので割愛。ただただ長かったってことは書いておこう。横尾についてから15分近く休憩を取った後、また出発することにした。
河童橋
徳沢園
横尾
10:53〜11:00 レスト
横尾を出てから少し歩いた後は段々と道が山っぽくなってきた。T部とは久しぶりに一緒に山に登ったのだが、今季SLをやっているだけあって地図をしっかりと確認していてとてもよかった。地図を見ながら歩くなんてT部らしくないけど、本人曰く、このままではCLになれるか不安らしく頑張っているようだった。確かに、T部が後期CLを務められるのかは、正直不安しかない。きっと上回生からもつっこまれるんだろうな。そんなこんなあり、メンバーが少し疲れてきていそうだったので軽いレストをとった。
11:17〜11:30 本谷橋
歩き始めてすぐ橋が見え、川に降りて休憩をとった。天気が良すぎるくらいによかったので日差しが強く、みんな川で水を浴びた。流石に疲れも吹き飛んだ。気がした。ここを超えてからは、やっと道に傾斜がつき始め、段々とメンバーの足取りが重くなっていた。M末の歩くペースが遅れ始めたのでたまに休憩をとりつつヒュッテを目指した。
13:30 涸沢ヒュッテ
最後ペースがしっかりと落ちつつも、コースタイム通りにヒュッテに着くことが出来た。最後のペースはちょっと遅すぎるので、要体力錬成かな。これは毎回言ってる気がするから後期に向けて頼んだぞ!その辺り後期のCLもよろしく!
ヒュッテに着くと、一旦ベンチで休憩した後すぐにテントを張りに行った。そういえば、出発前に少しトラブルになってたけれど、6テンのポールが一つ紛失したらしい。なんで毎回テント関連のトラブルが必ず起きるのか。そろそろ新しいテントを買ったり、管理方法を徹底したほうがいい気がするな。本当に切実にそう思う。今回はなんとか無事にテントを立てることができた。
気象通報が始まる16時までは自由時間とし、各自思い思いに過ごした。僕は、念願の涸沢ヒュッテのおでんを食べにいき、藤M以外はラーメンを食べたり、寝たりして休憩していた。藤Mはというと、財布をどこかで紛失したらしく、各所に電話をかけまくっていた。バスセンターや駅に問い合わせたり、キャッシュカードやクレジットカードの利用を停止したり忙しそうだった。その時の藤Mが終始顔面蒼白で、今思い返してみると面白い。結局はバスの中に置き忘れていたらしく、それを聞いてやっと顔に血の気が戻っていた。
その頃の僕はというと、いかにおでんを山と一緒に写真に収めるかに苦闘していた。それが横の写真。いい感じに撮れたと自分では思うけど、左にT部が映り込んじゃったのが減点。編集で消しておこう。
16:00〜 夕食
16時の気象通報と同時に食事を作り始めた。この日の夕食は豚丼。まさかの7人で、玉ねぎ1玉と豚肉だけというなんとも簡素なボリューム。どう考えても山の食事にしては量が少なく物足りなかった。今回はヒュッテでおでんやラーメンを食べていたからなんとかなったけど、普通のところでは飢えてたと思う。確実にT部は餓死してた気がする。前回は多かったけど今回は少なすぎた。そして今回はもう一つ問題が起こった。食当のH田がコッヘルの蓋を忘れてしまっていたのだ。米が炊けそうになく悩んだが、新しいコッヘルに付属しているフライパンを代用することで解決した。出来たお米は生炊きで、全体としてなんともいえない食事だった。
食事を終えてからはすぐに辺りも暗くなり、テントの中に入った。しばらく時間が経って外に出てみると星がとても綺麗だった。僕は人生で初めて流れ星を見ることができとても満足だった。T祭パーティーが無事に立山に行け、パーティーが完成し、T部がC Lになれますように。藤Mの財布が見つかりますように。H田の食当が上達しますように。二日目になんの問題も起きませんように…。願えばキリがなかった。
[Day2] 涸沢ヒュッテ〜北穂高岳 (ピストン)
4:30 起床
この日はテントの撤収はなかったので一時間以内に出発できるだろうという憶測で4:30起床、5:30出発としていた。起きてみるとまだ外は暗く、月が綺麗だった。みんなを起こし食当のH田に朝食の準備をするよう言った。この日の朝食もなかなか面白く、ロスティーとかいうスイス風のハッシュドポテトだった。事前の食当表ではマッシュポテトだったのだが、マイナーチェンジが施されていた。焼く工程が増え、それだけに時間がかかった。量も少なかった。一時間出発も叶わなかった。テントの撤収はなかったはずなのに…。出発しようという頃にはリヒトも必要ないくらいにすっかり明るくなっていた。
5:40〜 行動開始
この日の行程はピストン装備での北穂から奥穂に抜け、ザイテングラードから涸沢に降りるコース。最初の北穂までの3時間はひたすらに上り続けた。道中、岩場や梯子が何箇所かあったがみんな難なく通過していた。ただ、これは毎回のことで理由がよくわからないのだが、今回もM末が吐き気があると言って何度か立ち止まった。吐き気はあるが、吐くものがない感じらしく頂上に着くまで終始辛そうだった。引き返すことも選択肢にあったが、後ちょっとだよと何度も言って頑張ってもらった。流石に鬼すぎたので恨まれててもしょうがないと思う。ごめん。他の一回生二人やH田は特にばてた様子なく登れていたのでよかったと思う。
出発を急がせすぎたせいか、T部が水をサブザックに入れるのを忘れているのに途中で気づいた。本人は上についてから北穂山荘で買うと言ってたが、なかなか山頂に着かず本人も水が欲しそうだったので僕の水を分けた。
8:30〜9:00 北穂高岳
休憩を何度もとりつつではあったが、コースタイム通りに頂上についた。空は雲ひとつない良い天気で、山頂からの眺めは素晴らしかった。山頂についてすぐ思いがけない人から電話が来た。その後みんなで写真を撮り、30分ほど休憩した。M末はずっと座り込んでいたが、藤M、I坂、T巣の3人は近くの山荘で買った缶ジュースを飲んでいて幸せそうだった。でも、缶ジュースだから飲み干すしかなく、出発前には苦しそうにしていた。
この後どうするかについてはしばらく考えたが、M末が息が上がるとまた吐き気が出そうだと言ったのでコースの難易度も踏まえ、涸沢まで来た道を引き返すことにした。
山頂から涸沢までは特に何事もなくさっと下りることができた。
11:25 涸沢
テントに着くと「お疲れ様です。無事に下山してください。」と書かれた紙とともに、行動食のプレゼントが置いてあった。(*メンバーみんなでいただきました。ありがとうございます。)
流石に昼前にテン場に着くと暇だった。暇すぎたので山荘でラーメンを食べた後、涼しい風の入るテント内でいい景色を見ながら昼寝をするという至福のひと時を過ごしてしまった。寝ていたのでもちろんこの間のことに関しては書くことがない。
起きると、15時半といったところで、しばらくして16時になったので前日同様に天気図を書くグループと飯を作るグループに分かれてそれぞれ作業を始めた。この日の夕食はキーマカレー。ひたすらに玉ねぎをみじん切りにし、挽き肉と炒めた。玉ねぎと挽き肉だけで鍋がいっぱいになり水が入れられそうになかったので流行りの無水カレーということにしといた。この日の米もなかなかに硬かったがカレーが美味しかったので問題なし。
[Day3] 涸沢ヒュッテ〜上高地(下山)
4:30 起床
二日目の朝でさえ一時間以内に出発できなかったのを踏まえ、4:30起床、6:00出発とした。みんなを起こし、テントの撤収を始めた。その間に食当のH田に朝食を作ってもらった。朝食はうどんだった。これがあまりにもまずかった。大量の乾麺を一つの鍋で茹でたため塩辛くて仕方なかった。持ってきていたうどん出汁や七味を入れている人もいたが、辛さに辛さを重ねただけなので後悔していた。今回は終始食当に文句を言っていた気がして申し訳ないがちょっとひどかった。H田、次は期待してるぞ。
6:07 出発
塩うどんの処理に時間がかかったのか結局予定通りの時間には出発できなかった。このパーティーは全体的にマイペースな人間が多いので、もっと時間を気にして欲しいかな。
涸沢からの下山は本当にあっという間だった。コースタイムを巻きに巻いて本谷橋、横尾、徳沢、河童橋へとついた。休憩を入れてもC.T.ー1:30で二日目が嘘のようないいペースだった。河童橋あたりは3連休ということもあり、観光客で溢れていて居心地が悪かった。下山場所が観光地というのはいい反面少し考えものな気がする。その後は近くのホテルの温泉に入った後、上高地を観光して帰った。
コメント
なんとかパーティーを完成させることができてほっとしました。二日目の行程を完遂できなかったのは残念でしたが天気にも恵まれいい山行だったと思います。後期も続けて一緒に頑張っていきましょう。
藤M:後期からCL、頑張ってください。
T部:上に同じ。
H田:食当のリベンジに燃えてください。
I坂:このままで。
T巣:楽しそうですね。
M末:二日目を克服してください。