雲は行き先にこだわらず、且つ自然の理にしたがって
悠然と無心の姿で流れていく
ごあいさつ
―沖縄県立芸術大学美術工芸学部工芸専攻(染・織)卒業生作品展示会開催にあたって―
2017年6月、第1回「くむくくる」展を染織分野9名の一期生で開催し、多くの方々にご来場いただきました。なかでも染織の後輩の皆さんには開催趣旨を賛同していただき、2019年の第2回からは二期生以降の皆さんの参加もあり、輪が少しずつ広がってきておりとてもうれしく思います。
1986年に開学して以来、今年は40年を迎えます。多くの学生たちが学び、自分の研究と向き合ってきました。時を超えて染織分野で学んだ卒業生たちは、染めや織のプロとして第一線で活躍している者、IT関係、デザイナー、販売業、会社経営、事務職、教職、など様々な職種に就き社会で活躍しています。子育てや業務に専念し染織とは無縁な日常を送っている者も多くいます。制作を再開したいと願う者や染織のプロ、先輩・後輩が一堂に会し、昨年11月、沖縄県民ギャラリーにて24名の卒業生による第5回「くむくくる」展を開催いたしました。
作品はプロとしてのテーマ性があるもの、「0」からスタートしたもの等、各自のステージで制作したものです。
さて、今回ご縁あって宜野座村立博物館で移動展を行う運びとなりました。文化振興・文化発展にご理解の深い宜野座村において「くむくくる展」移動展を開催できますことを会員一同大変よろこんでいます。
本日はご来場ありがとうございます。
くむくくる会 代表 山川貴子
くむくくる「雲心」
「雲心」とは、自由自在にはたらく心、という意味です。本来の心の働きとは、自分の考えを相手構わす押しつけ、自分の思い通り勝手に振る舞うことではないはずです。私たちはとかく、都合の良いものだけを取り込み、都合の悪いものは遠ざけようとしてしまいます。しかし、雲は行き先にこだわらず、しかも、とらわれることなく悠然と縁に従い、無心の姿で流れていくだけです。
いつも、素直な心を持ちながら自分をみつめ、そして、人のために尽くしていくことが、雲の心の働きなのです。それは、自己を真正面から見据え、思いやりの心をもって人に接することに心がけ、この一生を修行の人生として進んでいこうとする生き方、そのものです。
ー臨済宗 黄禅 臨黄ネット「法話と禅語」よりー