中村学園大学教育DXセミナー・九州教育情報化セミナー
2024年8月23日に中村学園大学で『中村学園大学教育DXセミナー・九州教育情報化セミナー』を開催しました。昨年度開催から、さらにパワーアップし、午前の部と午後の部に分け、有識者の講演に加え、個別最適・協働的な学びや教育データの活用と自己調整等、参加者がそれぞれの分科会で、より現場のニーズにあった課題解決を行い、参加者間の交流が行われていました。また、多くの教育関連製品の紹介ブース等、400名を超える参加者が参加しました。
中村学園大学メディアセンター長挨拶
山本朋弘 教授
本セミナーの目的について、教育DXがどのように進展していくのか、有識者の講演や参加者間での協議を通じて、今後の方向性や対策を大学生や現役の教員、教育委員会の方々が一緒になって協議し合うことであると述べられました。また、生成AIの教育利用について、学校現場での実践をご紹介いただき、これからの学校にあるべき姿について述べられました。今後、教育のあり方そのものが変わり、授業モデルやその定義が変化することが考えられ、今回セミナーに参加いただいた400名近い方々で語り合ってほしいと述べられ、本セミナーが開会されました。
基調講演「AI時代の新たな学びの姿」
文化庁総務課(併)
企画調整課課長補佐 塚田淳 氏
AI時代の新たな学びの姿と題して、文化庁総務課(併)企画調整課課長補佐の塚田淳氏にご講演いただきました。生成AIも含めたICT活用によって、「主体的・対話的で深い学び」、「個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実」を目指していく必要性について具体的な現場の様子と国の政策とを結びつけることができました。日々の小さな挑戦が重要であると示され、情報端末の日常活用の「その先」について、具体的に提示いただきました。多くの参加者が、2学期から実践することを見つけることができ、子どもためにどうやってICTを活用するかを考える貴重な時間でした。
福岡県教育庁義務教育課
主任指導主事 原クミ 氏
福岡県が目指す新しい教育として、これまでの教育実践における授業改善とICTの特性・強みを掛け合わせたこれから目指すべき授業像としての新しい教育のベストミックスという説明をいただきました。そのための研修体制やSTEAM教育の教科等横断的な教育課程の編成、自由進度学習の取り組みなどをご紹介いただきました。
佐賀県教育委員会事務局
推進監 見浦浩徳 氏
校務のICT化に関する内容として、学習系と校務系パソコンの統一やテレワークシステムの導入の経緯について説明をいただきました。デジタル採点の導入やクラウドの活用など具体的な学校現場での取組もご紹介いただきました。
長崎県教育庁義務教育課
課長補佐 坂本隆典 氏
長崎県の学校DXについてのこれまでとこれからとして、校務系・学習系ネットワークの統合や県・21市町村の連携について説明いただきました。県全体で、小中学校における校務DXの推進を図りシームレスなデジタル連携のための具体的な取組もご紹介いただきました。
福岡市教育委員会指導部
主査 永田裕二 氏
教育データを活用することにより、子どもの学力の変化や心の状態の変化を早期発見できるようにするためのダッシュボードと分析システムの導入について説明いただきました。教員研修や子ども向けのICTコンテスト等を実施についてもご紹介いただきました。
学校法人白石学園辻ヶ丘幼稚園
主幹保育教諭 新留明子 氏
ICT活用での保育実践として知育ロボットを活用した保育でのプログラミング活動やタブレット端末を活用した折り紙制作について説明いただきました。感動体験を意図的に構成し、コミュニケーション能力や表現力を身につけるための取組をご紹介いただきました。
久留米市教育委員会
指導主事 堤佑太 氏
久留米市は、子どもがICTを活用するために全員の先生のスキルの底上げと共有・協働でICT活用を充実するために対話の重視という重点課題を掲げていることの説明をいただきました。低学年から中学生までそれぞれの学年に応じた取り組みをご紹介いただきました。
田川市立大浦小学校
主幹教諭 市川正剛 氏
様々な教科・学年においてICTを活用して共同編集や情報収集、進捗状況の調整等を子どもたちが実践している内容について説明いただきました。子どもが主体的に学びに向かう姿が見られるようになる成果と組織的に推進していく課題について説明いただきました。
福岡教育大学附属小倉小学校
教諭 白濱太隆 氏
ICTを活用して、可能に・容易にという役割を定め、自分に合った追究の方法の選択・決定や同時作業や協働制作について説明いただきました。様々な学年や教科による活用について、実践事例を基にご紹介いただきました。
武雄市教育委員会
指導主事 野田浩輔 氏
端末の導入期から充実期、発展期に向かうために、何に使うかから、授業をどう変えるか、学習者主体の授業をどうつくるのかという課題について説明いただきました。端末・クラウド環境をフル活用するために、学びのロードマップやふり返りシートの活用について実践事例を交えて紹介いただきました。
福岡教育大学附属久留米小学校
教諭 平田将太郎 氏
図画工作における教育データの活用について、創造的な表現の追求に向かう子どもの姿と自己調整を促す評価活動について説明いただきました。具体的な単元の学びを通した教育データを活用した評価活動について紹介いただきました。
Nakamura教育DX公開セミナー
2023年8月25日に中村学園大学で『Nakamura教育DX公開セミナー』を開催しました。
教育DX(デジタル・トランスフォーメーション)がどのように進展していくのか、有識者の講演や参加者間での協議を通じて、今後の方向性や対策について協議しました。
参加者は、300名を超え、”九州の教育は熱く”、参加者での交流で活気に溢れていました。
中村学園大学メディアセンター長挨拶
山本朋弘 教授
本セミナーの目的について、教育DX(デジタル・トランスフォーメーション)がどのように進展していくのか、有識者の講演や参加者間での協議を通じて、今後の方向性や対策を大学生や現役の教員、教育委員会の方々が一緒になって協議し合うことであると述べられました。それは、今後、教育のあり方そのものが変わり、授業モデルやその定義が変化することが考えられ、今回セミナーに参加いただいた300名を超える方々で語り合ってほしいと述べられ、本セミナーが開会されました。
基調講演
「教育DXとこれからの学びの姿」
東北大学大学院 堀田龍也 教授
勉強を教えるだけではないのが教師の仕事であり、“紙かデジタルか”、“個別か協同か”は子どもが決めることで、みんな足並みを揃えすぎないことが大切であると述べられました。また、講演の終わりには、自ら選択し、情報ツールを使用できる情報活用能力が重要で、教師は全て学びを教えるのではなく、子ども一人一人の学びを支えることが大切であると述べられました。多くの参加者からの質問に対してもお答えいただき、ICTの活用が全く進んでいない学校の現状もあると思うが、それらも含めて、多くの学校がオープンになるべきであると述べられました。
田川市立田川小学校
主幹教諭 舞野敏幸 氏
ぐるみで取り組む教育の情報化「田川スタイル」の推進という題目で、中村学園大学のOBでもある田川市立田川小学校主幹教諭舞野敏幸先生による事例報告がありました。学習履歴の蓄積・評価や田川市自由研究作品展プレゼン部門の発表会の紹介、田川市ICT活用実践事例集について報告していただきました。
久留米市教育委員会教育ICT推進課
指導主事 堤佑太 氏
久留米市GIGAスクール~「継続期」からこれからの学び~という題目で、中村学園大学のOBでもある久留米市教育委員会教育ICT推進課指導主事堤佑太先生による事例報告がありました。小学校音楽でYouTubeを使って何度も聴き感じたことを交流する活動や学びの蓄積としてスプレッドシートを活用した自己の学びを振り返る活動の定着を行っていることを報告いただきました。
福岡市立百道浜小学校
校長 酒井美佐緒 氏
ICTを活用し新しい時代を生きる児童の育成を目指す学校経営という題目で、福岡市立百道浜小学校校長酒井美佐緒先生による事例報告がありました。クラウドを活用した教員間の情報共有や地域や保護者へのアプローチ、ICTリーダー研修の実施と学校内でのICT研修の積極的な取り組み等について報告いただきました。
福岡県教育庁義務教育課
指導主事 野坂稔 氏
福岡県学校教育ICT活用推進方針という題目で、福岡県教育庁義務教育課指導主事野坂稔先生による福岡県の動向について共有がありました。「新しい教育」を実現するための福岡県の取組として、学習指導要領の内容と1人1台端末の効果的な活用を往還しながら確かな学力の育成を図ることについて報告いただきました。
長崎県教育庁義務教育課
課長補佐 鶴田浩一 氏
長崎県の取組について、長崎県教育庁義務教育課課長補佐鶴田浩一先生による長崎県の動向について共有がありました。長崎県の子どもが作成した動画を基に、ICTを活用した学びについて報告いただきました。