古府研究室では、中性子散乱法をもちいて、さまざまな物質に内在する新規な現象や普遍性を見出すことを目指しています。物理、化学、という分野にとらわれず、「中性子を使って面白いそうなものは何でも測る!」というモットーで研究を行っています。現在、特に力を入れようと思っているのは、水素の量子ダイナミクス、プロトン/ヒドリドイオン伝導、水分子のダイナミクスです。ほかにも、機能性液体やフラストレーションを内在する単層氷、スピングラスや単分子磁石(ナノ磁石のように振る舞う物質群)などの一風変わった磁性体の研究も行っています。Researchのページに、いくつか研究例を記載しています。
中性子散乱実験は、主に茨城県東海村の研究用原子炉JRR-3や大強度陽子加速器施設J-PARCにある装置を使って行います。アメリカ、イギリス、フランス、ドイツなどの海外施設に行くこともあります。柏の実験室では、X線回折、誘電緩和、熱容量などの測定を行います。現象の本質をより深く理解するためには、中性子散乱だけでは不十分で、多角的に調べることが必要です。
大学院生のみなさんは、大部分の時間は柏で研究をすることになります (実験室での測定やデータ解析など)。柏では、定期的にセミナーや勉強会、報告会なども行います。研究発表の場は、物理学会、中性子学会、などです。関連する国際会議や国内外の研究会・シンポジウムにも参加します。大学院生にはできるだけ多くの場で発表の機会をもってほしいと思います。私は食べることやスポーツなどのレクリエーションも大好きなので、みなさんとグルメツアーやスポーツイベントも楽しみたいと思っています。
みなさんの参加をお待ちしています。