不登校の子の居場所をつくりたい
不登校や苦登校の経験をもつ高校生と聞くと、「支援者になるなんて無理」と思われるかもしれません。でも、不登校や苦登校の経験があるからこそできることだってあるはずです。年の離れた大人や専門家ではないからこその居場所づくりができるかもしれません。そんな思いから、不登校の小中学生に居場所をつくるプロジェクト「キランメゾン」が立ち上がりました。このプロジェクトは、学校の単位認定や特別活動などとは関係なく、完全なボランティア活動として行っています。不登校や苦登校に関わるさまざまな人たちが出会う場をつくれるように、取り組んでいきます。
キランメゾン一同
不登校を経験してきた自分たちが、今度はサポートする側
生徒たちの思いを形に
大阪教育相談支援センター「トコサポ」センター長の相原瞳です。
私自身は、小学生の頃に起立性調節障害と診断を受け、高校のときにはどん底の不登校を経験し、とても苦しい時期がありました。しかし、その後通信制高校へと転学したことから、人生が180度変わりました。通信制高校時代に、ボランティア活動をはじめ、学内外で多くの活動を行い、そこで様々な人と出会い、たくさんの新しい場所に出会えたことが、今の私を形作っています。そうした経験があったからこそ、通信制高校の教員になるという夢を持つことができ、それを実現することができました。
「しんどくて、つらい思いをしたからこそ、同じように苦しんでいる人をサポートしたい。」キランメゾンに参加する生徒たちみんなの思いです。
その思いを形にするためのサポートとして、私自身の経験も活かしながら高校生たちと一緒に様々な企画を実施しています。失敗することもありますが、温かい目で見守っていただき、多くの方にこの活動を知っていただきたいと思っています。
学校法人つくば開成学園
大阪教育相談支援センター「トコサポ」 センター長 相原 瞳
高校生の変化とサポートのあり方を研究し、未来の居場所づくりに活かす
2021年の春からキランメゾンが立ち上がり、丸3年が経ちました。最初は高校生数名と大学生ひとり、私という小規模なプロジェクトでしたが、2022年に高校の協力体制が強化され、今では60人近くのメンバーが関わっています。不登校をしたから「できない」ではなくて、不登校をしたから「できる」に目を向けていけたらと思います。
追手門学院大学 心理学部 神崎真実
・高校生と大学生が集まって、1回2時間×月に3回程度のミーティングを行っています。
・高校生たちは自分のペースで、思い思いの企画を立てています。
・企画を立てる中で知りたいことがでてきたら、フィールドワークに出かけています。
キランメゾンの紹介動画
高校生メンバーがキランメゾン会議で企画発案から実行までを一つの動画にまとめてくれました!
ぜひともご覧ください😄
2024年度キランメゾン冊子
高校生メンバーが居場所づくりプロジェクト「キランメゾン」の実践を伝えるために、活動の様子やメンバーの思いを冊子にまとめました🌻