研究

     d 電子や f 電子といった強いクーロン斥力が重要な働きをする量子多体系(強相関電子系と言います)について さまざまな理論手法を用いて研究を行っています。複雑な微視的ハミルトニアンからエッセンスを引き出す模型を考案し、解析することで新しい現象を解明するのは理論物理学の醍醐味です。また、量子多体系の問題は一般に厳密に解くことは不可能ですが、数値計算をすることで漸近的に厳密な解を得ることも可能です。 そのための新しい数値計算手法の開発も精力的に行っています。 


メインの研究テーマは次のようなものです。

・強相関電子系における非従来型超伝導の発現機構、分類学

・軌道自由度が織り成す物理と周辺の統計力学

・量子臨界現象、非フェルミ液体

・エキゾチックな近藤効果と共形場理論   

数値計算では、モンテカルロ法、数値くりこみ群、密度行列くりこみ群、厳密対角化などを使います。

大学院生(卒研生)は何か一つ数値計算の手法を習得できればその後の展開が開けてきますが、基本的な"理論"を習得しないと結局何もできないかもしれません。その中でも、"場の量子論"とか"群論"(ランダウ理論ができる程度で)等は必須になってきます。学部で習う授業では量子力学と統計力学が特に重要な基礎力になります。授業で使っている教科書以外のものも積極的に勉強しておくと知識が広がって大学院での研究に役立つと思います。特に学部生のうちから洋書を読むことをお勧めします。

最近の研究

これまでに得た競争的資金等

ポスターのpdf ファイル:

poster2016.pdf