CPT :  ゲーデルの仕事の重要性は何ですか?

JYB:  ゲーデルは現代論理学における最も重要な人物です。彼は、1階述語論理の完全性定理を含む多くの重要な定理を証明しました。彼は、特に、(おおまかに言うと)「算術を公理化してその無矛盾性を証明することは不可能である」ということを示す定理である不完全性定理(ゲーデルの第1・第2不完全性定理)を示したことで有名です。ちなみに、タルスキはこれらの定理の証明において重要な役割を果たしました。実際、ゲーデルがこれらの定理を証明する直前にタルスキとゲーデルはウィーンでこれらについて議論しています(詳細はこちらを参照)。

 ゲーデルは自分の功績を次のようにコメントしています。「In 1678 Leibniz made a claim of the universal characteristic. In essence it does not exist, any systematic procedure for solving problems of all kinds must be nonmechanical. My incompleteness theorem makes it likely that mind is not mechanical」(Hao Wang、 2016 を参照)。ライプニッツはゲーデルの好みの哲学者でした。何故なら、彼は、ライプニッツは100%間違っていると考えていたからです。100%正しいということは不可能に近いことです。そして、それはしばしば間違っているとか、あるいはしばしば正しいと言った方が簡単です。これは、人間の心の混乱の一般的な状態です。

 ゲーデルの第1不完全性定理はしばしば否定的な結果として示されます。しかし、それは確かに良いニュースです。人間の知性は、機械の人工知能によって取って代わることは決してできないでしょう。コンピュータは確かに有用です。しかし、それは人間に取って代わることはできません。