研究概要:非公開
本研究では、分子や微粒子が自発的に集まる性質を利用したLayer-by-Layerと三次元加工を組み合わせ、形だけでなく内部の微細構造まで制御できる新しい材料作製法を開発する。従来の薄膜作製や一般的な三次元加工だけでは難しかった、形状、空隙、材料の並び方の同時制御を目指す。作製条件と材料機能の関係を調べ、流路、センサー、外部環境に応答する部材などへの応用可能性を示すことで、医療、環境、ものづくり、資源循環に役立つ材料製造基盤の創出を目指す。
研究概要:高分子などをナノメートルオーダーで一層ずつ積層する自己組織化技術(Layer-by-Layer self-assembly)を基盤に、基板から自立可能な多層フィルムをナノからマイクロメートルサイズの微小なユニットとして設計する。非接触操作や電荷相互作用制御などを用いて各ユニットを 2D、3Dに集積し、刺激応答で 4Dに動く多元材料を創製することにより、微細加工の制約を破る新たな材料デザイン手法を創出する。
現在非公開
液体の輸送制御は、マイクロ工場での物質生産や医療・環境モニタリング等の分野における小型分析装置の根幹を成す重要技術である。本研究では、液体の移動度と化学組成の同時制御を可能にする開放表面マイクロ流体システムを確立し、リキッドバイオプシーに代表される生命科学や環境、宇宙産業等における次世代分析・診断・モニタリングプラットフォームの基盤技術の醸成に向け、分子応答性を局所的な形状や表面物性変化に変換する光誘起動的表面を提案する。
本研究では、光を継続的に照射することで、継続的な運動が発現する光応答分子システムを一般的な概念として確立する。そのため、①継続的な光誘起物質移動を示す物質群の範囲を拡張し分子構造と移動現象の関連を明らかにする。②移動現象を効果的に発現するための界面効果を見出し、それを利用した移動制御法を確立する。③光照射方法や分子の光応答挙動と移動現象の相関を明らかにし、その知見を利用した移動現象の高度制御法を確立する。そして、④顕顕微観察と時間分解X線回折を組みあわせ、結晶/液滴の運動下における結晶化プロセス、プローブ粒子の運動等をミリ秒以下で直接観測するオペランド観測法を構築し、移動の機構を明らかにする。
現在非公開
本研究では、脱炭素・循環型社会の実現に向けて期待される3Dプリント製造において、全工程3Dプリントによるメンテナンスフリー表面の実現に向け、バイオミメティック高耐久超濡れ構造体を創出することを目的とする。挑戦する本構造体は、超撥水ナノ材料と甲殻となる3Dプリント材料から構成され、表面における複雑な濡れ現象の解明及びマルチマテリアルなデジタルファブリケーション技術を用いて機能性材料を構築するための基盤技術を確立する。また低コストかつスケーラブルな多品種大量生産、幅広い材料(例えば分解性材料や穀物廃棄物等)の活用、製造時の廃棄物と人的・プロセス工数の減少によりCO2削減に貢献することが期待できる。
セルフクリーニング機能を有する超撥水表面は、宇宙、自動車、建築等の様々な産業において重要な技術である。本研究では、生物の堅牢な装甲に着想を得て、超撥水性を生むナノ構造、耐久性を生むマイクロ構造、衝撃吸収性を生む相互接合界面を複合化することで、高耐久超撥水構造体の実現を目指す。
従来、分子や微粒子を配列させるためには、ディップコーティング、ディウェッティングやラビング等の手法が考案されてきたが、基板上の特定の位置への任意パターンの形成は困難だった。本研究では、光応答液滴をキャリアとして利用することで、流路や電極が不要な、光による物質運搬技術として、これまでにない革新的な物質輸送集積技術(フルイドロジスティクス)を開拓する。本研究によって液滴をキャリアとした光による物質運搬が実現すれば、分子・粒子の任意の2Dおよび3D集積化技術として発展が期待される。
小物体の運動制御は、マイクロロボットやドラッグデリバリー等で注目されているが、対象物以外の物質や形態の異なる物質、継続的な物質移動現象の発現は困難であった。また駆動力が小さいために、輸送効率が低いという課題がある。本研究では、ウツボカズラの機能を模倣し幅広い液体滑落性を示す液体注入表面より着想を得た、多様な物質を単一表面のみで操作できる潤滑液表面を創生する。液体/固体/気体を問わず、従来より大きな物質を表面上で操作・移動・輸送制御する技術の実現へと繋がる。更に、表面構造制御等とも合わせ、高効率物質操作技術を確立することで、これまでの物体運動制御分野の課題を克服する革新的アプローチを提案する。
本研究は、「食品包装への応用を視野に入れた、自己修復機能を有するガスバリア多層膜を開発すること」を目的とする。近年、材料の弾性を利用した凹み等の傷を物理修復する技術があるが、破れやクラックといった材料自体が破断した場合に修復できないという欠点がある。また、現行技術では材料自体に厚みが必要であるため、薄膜化や曲面の被覆はできず、包装等に応用することが困難である。故に、本研究では、材料の自己組織化を利用した多層膜により、裂傷に対応できる水分を用いて自己修復する薄膜を構築することを試みる。更に、層状物質の導入によるガスバリア性能を付与することで、食品包装への応用可能性を示すことを目標とする。
ウツボカズラの機能を模倣した液体注入表面(LIS)は、その透明性や防汚性、自己修復性が注目を集めている。しかし、これまでLISは対液体についてのみ検討されており、トライボロジーの観点での報告がなく、エネルギーの高効率化に不可欠な基盤技術として潤滑表面への発展が期待される。本研究ではLIS型バイオミメティクス潤滑表面の構築を提案する。表面形状と濡れ性を制御することにより注入液体が表面を自己修復的に被覆し、固体物質に対する潤滑性能を向上することが予想される。更に拡張濡れ係数の制御により、下地/潤滑液/液体の三相系潤滑表面が実現でき、低粘度潤滑流体の保持が可能になると考えられる。