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セルフクリーニング機能を有する超撥水表面は、宇宙、自動車、建築等の様々な産業において重要な技術である。本研究では、生物の堅牢な装甲に着想を得て、超撥水性を生むナノ構造、耐久性を生むマイクロ構造、衝撃吸収性を生む相互接合界面を複合化することで、高耐久超撥水構造体の実現を目指す。
従来、分子や微粒子を配列させるためには、ディップコーティング、ディウェッティングやラビング等の手法が考案されてきたが、基板上の特定の位置への任意パターンの形成は困難だった。本研究では、光応答液滴をキャリアとして利用することで、流路や電極が不要な、光による物質運搬技術として、これまでにない革新的な物質輸送集積技術(フルイドロジスティクス)を開拓する。本研究によって液滴をキャリアとした光による物質運搬が実現すれば、分子・粒子の任意の2Dおよび3D集積化技術として発展が期待される。
小物体の運動制御は、マイクロロボットやドラッグデリバリー等で注目されているが、対象物以外の物質や形態の異なる物質、継続的な物質移動現象の発現は困難であった。また駆動力が小さいために、輸送効率が低いという課題がある。本研究では、ウツボカズラの機能を模倣し幅広い液体滑落性を示す液体注入表面より着想を得た、多様な物質を単一表面のみで操作できる潤滑液表面を創生する。液体/固体/気体を問わず、従来より大きな物質を表面上で操作・移動・輸送制御する技術の実現へと繋がる。更に、表面構造制御等とも合わせ、高効率物質操作技術を確立することで、これまでの物体運動制御分野の課題を克服する革新的アプローチを提案する。
本研究は、「食品包装への応用を視野に入れた、自己修復機能を有するガスバリア多層膜を開発すること」を目的とする。近年、材料の弾性を利用した凹み等の傷を物理修復する技術があるが、破れやクラックといった材料自体が破断した場合に修復できないという欠点がある。また、現行技術では材料自体に厚みが必要であるため、薄膜化や曲面の被覆はできず、包装等に応用することが困難である。故に、本研究では、材料の自己組織化を利用した多層膜により、裂傷に対応できる水分を用いて自己修復する薄膜を構築することを試みる。更に、層状物質の導入によるガスバリア性能を付与することで、食品包装への応用可能性を示すことを目標とする。
ウツボカズラの機能を模倣した液体注入表面(LIS)は、その透明性や防汚性、自己修復性が注目を集めている。しかし、これまでLISは対液体についてのみ検討されており、トライボロジーの観点での報告がなく、エネルギーの高効率化に不可欠な基盤技術として潤滑表面への発展が期待される。本研究ではLIS型バイオミメティクス潤滑表面の構築を提案する。表面形状と濡れ性を制御することにより注入液体が表面を自己修復的に被覆し、固体物質に対する潤滑性能を向上することが予想される。更に拡張濡れ係数の制御により、下地/潤滑液/液体の三相系潤滑表面が実現でき、低粘度潤滑流体の保持が可能になると考えられる。