毎年秋頃になると,3年生の皆様も研究室選びに興味が向き始め,自ずと当研究室の厳しさは学科内でも話題になるかと思います.文字通り,当研究室は間違いなくスパルタです.
コアタイム:9時~17時 / 月–金
無断遅刻/無断欠席:禁止
毎日の実験ノート記載:必須
ほうれんそう(報告・連絡・相談)の徹底
無断遅刻/無断欠席/実験ノート漏れが著しく続く場合:三者面談(ご本人⇔教員2名 or ご本人⇔保護者様⇔教員)
これらは研究室ルールの一部となりますが,ネガティブなイメージを持たれがちなマイクロマネジメントに該当しているかと思います.5年・10年・15年という時間を見据えた会社とは異なり,1年間や3年間という学生さんの研究室生活において成果を最大限に生むためにも,上記ルールの範疇で伸び伸びと取り組んでいただきます.
バイト/サークル/就活/遊び/デート/旅行等との兼ね合いは? → 〇
もちろん可能です.場合によっては,早朝・夜間や週末で活動時間をカバーいただきます.ただ,長期インターンの様な形(ITベンチャーなどで実質働いているパターン),また2,3時間/日すら研究室活動に割くことが難しい場合は,配属希望をお考え直していただく方が良いかと思います.ミーティング(MTG)やゼミ等に関しましては,バイト/サークル/就活/遊び/デート/旅行等よりも優先してご参加いただくことになるかと思います.
朝起きるのが辛く,不安です → △
早起きを習慣化させたいというモチベーションをお持ちの場合,大歓迎となります.後述となりますが,遅刻・欠席・在宅等を研究室内で周知させる連絡フォーム・Googleカレンダーは,御父母様からの送信も可能となっており,ご実家にお住いの場合は恥ずかしがらずにご家族に起こしてもらうと安心ですね.早起きが苦手で早起きを習慣化させたくもない場合,ご家族からのサポートにも頼りたくない場合,根本的に活動スタイルが合わないと思います.志望研究室リストの中位・下位からも配属される可能性がございますので,注意深くお考え下さいませ.
三者面談では怒られますか? → ×
教員からの叱責はございません.淡々と無断遅刻率・無断欠席率・実験ノート未記載率を読み上げさせていただき,また同じく淡々と他の学生さん側でのスタッツ等と比較をさせていただき,その後はご家族様にご判断をお任せするケースが一般的となっております.毎年,秋冬頃に1,2名の学生さんとは三者面談を行わせていただいております.
家も遠く,そもそも毎日9時に登校するのは難しいです → △
もちろん通学・通勤ラッシュは心身への負担が大きいものとなりますが,譲歩し過ぎると研究が一向に進みませんので,基本的にはコアタイムを遵守いただきます.早めに登校し,早めに下校される学生さんも多く(例:7時~15時等),どうしてもといったケースでは,代わりにラッシュが落ち着くまでの時間帯は在宅でデータ解析(他メンバーからのヘルプも優先的に割当て)等を行っていただき,10時~で通常通りに研究を行っていただきます.平日はフレックスとされる場合(遅くても10時までには到着),週末にキッチリと埋め合わせ実験を行っていただくケースも自ずと多くなるかと思います.当研究室では過去,神奈川方面では国府津,千葉方面では木更津から毎日コアタイムで登校される学生さんもいらっしゃいました.
それでも9時って,流石に早過ぎないですか? → △
恐らく,三者面談のことを危惧されているかと思います.確かに9時は早く,このレベルでコアタイムを設けている研究室は学科内でも唯一となります.無責任な言い方となりますが,~高校・社会人~と同様に9時も慣れです.また連絡フォーム・Googleカレンダーをしっかりと徹底している場合,三者面談には該当いたしません(もちろん,ほとんど毎日遅刻な場合は例外ですが).遅刻率・欠席率・無断遅刻率・無断欠席率・実験ノート未記入率は全て統計資料として数値化されており,例えば無断遅刻率・無断欠席率・実験ノート未記入率が相対評価で下位10 %,なおかつ無断遅刻率・無断欠席率・実験ノート未記入率が絶対評価の基準超となる場合,三者面談を行わせていただきます.
大学院生になってもこんなにキツイんですか? → △
その通りです,基本的には変わりません.ただ実験結果・解析データが全て出揃い,原著論文の執筆に専念される場合は特例的にご自身のペースで進めていただきます(在宅可).2025年度には当研究室でも初めて,修士課程修了までに原著論文3報を掲載受理まで纏め上げた学生さんがおりました.通常は博士の学位にも相当する様な素晴らしいペースでの業績となりましたが,上記の学生さんも学部卒研生・修士課程1年生の2年間はキッチリとコアタイム通りに研究を進めており,最終年度は学生さん自身に責任を持ってしっかりと取り組んでいただきました.一方,上記の学生さんはご自身の論文執筆と並行して,研究室内では下級生や同級生の実験サポートにも模範的に精を出されておりました.まとめといたしましては,研究室ルールに対して悲観的・消極的・非協力的な態度を出し過ぎず,コツコツと研究室内の誰からも認められるような成果・業績を積み上げていただき,同時に周囲への目配り・気配り・研究サポートといった貢献が見られました場合,しっかりとご自身で責任を持って研究室ルールに縛られず集大成の纏め上げを進めていただきます.
実験ノートって,どうして書くんですか?
一番重要と言っても,過言ではありません.詳細は後述箇所をご覧くださいませ.
英語が苦手で,論文を書ける自信が有りません → 〇
徹底的に鍛え上げますので,ご安心下さいませ.後述となりますが,論文ゼミでお会いしましょう.
コミュ力に自信が無く,作業分担が下手だと思います → △
配属前の時点でコミュ力に自信が無い場合も,研究室活動を通じて協調性(特に責任を持って頼られる力・頼る力)を養っていきましょう.長期的な視点で達成・習得すべき項目に対しましては,多少の試行錯誤は覚悟のうえで根気強く取り組んでいければと思います.一方で他メンバーからのヘルプ無しでは前に進められないような困難におきましては,1人で抱え込まず,得意としているメンバー(先輩/後輩/教職員にかかわらず)に勇気を振り絞って相談していけると,テーマ自体がどんどん前進していきますよね.個人の成長に加えて,研究室全体で各テーマを力強く進めていきましょう.
どの様な学生さんが活躍されていますか?
やはりマメでコツコツとした性格,そして他メンバーへのサポートに対する包容力,時には他メンバーへ積極的に頼る大胆さ(そしてその後のアフターフォロー),楽観的・前向きな気質,口を動かすより手を動かす,言い訳をしない,挨拶が習慣化されている,食わず嫌いせずにまずやってみる姿勢等,この様な学生さんがご活躍されている印象がございます.もちろん専門知識・実験スキル・プレゼンスキル・語学力も重要となりますが,それらは研究室における教育活動等を通じて徐々にカバーしてまいりますので,意外かもしれませんが中学校・高校等においてチームスポーツの部活動や団体での委員会活動等に頑張られていた学生さんにはかなり馴染みやすいかと思います.体育会系気質な雰囲気かと思いますが,もちろんゾス系ではございません.また特に早起き等では,恥ずかしがらずにご家族へ頼れる学生さんは強いと思います.
自分の興味が有る研究だけに取り組みたいのですが,可能ですか? → ×
一点集中という姿勢,素晴らしいと思います.これは単純に進め方の問題ですが,テーマとしても極めて多岐にわたり,当研究室では各自の長期テーマに加えて,テーマ間の垣根を越えて進める短期的/中期的な項目も多くなっております.またテーマ立案や割り当ては教員主導なケースが多く,ご自身のご興味以外には全く時間を割きたくないという場合は,当研究室のスタイルとは合わないかと考えております.
殺伐としている印象ですが,娯楽は有りますか? → 〇
もちろん,有ります!学生さん同士では不定期で飲み会・カラオケも開催している様で,過去には研究室内での卒業旅行としてタイにも行きました.その他,スキー・スノボ,地域のミニ駅伝,BBQ(主に東工大時代)等.近隣家賃が安かった東工大時代はほとんどの学生さんが一人暮らしをしていたため,ほぼ毎日一緒に夕食を食べに行き,その後は研究室に戻ってスマブラ・マリカで競い合い,各自が寝に帰るという雰囲気だった様です.本学ではなかなか難しいですが...
具体的にどの様な教育体制になっていますか?
後述の通りとなりますが,班MTG(週1回)・論文ゼミ(週2回)・発表練習会(2か月に1回程度),これらが基本となります.また個別のテーマ状況に関しましては,実験ノートに教員からのコメント欄も設けられており,日々フィードバックを交わしております.
学会には行けますか? → 〇
こちらも後述の通りとなりますが,行けますか?ではなく,どんどん行ってもらいます.
国際学術誌への原著論文発表
進路/就職先が決まったうえでの学生さんのストレートな卒業
上記二点,当研究室ではゴールとして掲げております.二点目に関しましてはイメージが湧きやすいかと思いますが,一点目(原著論文:こちらもご覧ください)はいわゆる卒業論文や修士論文とは大きく異なります.慣れている教員の場合においても,テーマ立案から掲載受理までには数か月・半年・1年ほどを要します.こちらの論文は2025年に掲載されましたが,テーマの立ち上げは2017年にまで遡ります.当研究室では教員自身が執筆する論文,学生さんと教員が一緒に各論文,両方を進めておりますが,学内での大学院進学をお考えの場合,修士課程修了までにはご自身のテーマを原著論文として掲載受理まで辿り着かせることが理想となります(もちろん壮大なテーマの場合は,何世代もの学生さんにもわたって引き継いで進めてまいります).
要点といたしましては,論文執筆に際しては多くのメンバー間での役割分担が不可欠となります.
学生さん:実験,解析,論文執筆,修正対応 ※国際学術誌への論文投稿では外部審査員(各研究分野でも第一人者となる有名な海外の先生方)からのフィードバックに応じて,厳しく切羽詰まった修正作業が待ち構えております
教員:実験,解析,論文の添削・見直し,修正対応
技術員さん:実験,解析,修正対応
特に上記の修正対応は”査読対応”や”査読修正”とも呼ばれ,基本的には短い時間猶予の中で多くの再実験・追実験・追解析・再解析が課されます.過去には,1ヶ月以内に20項目弱の追加実験を纏め上げるケースもございました.旧帝大の様に博士課程(卒業には3本程度の原著論文掲載が必要)へ進学する学生さんに恵まれている場合は,地力を養うためにもこれらのサイクルを1人1人がこなしていきます.もちろん,博士学生さんに多く恵まれている場合でも役割分担は必須となりますが.しかしながら本学は学科全体で博士課程へ進学する学生さんは2,3名/年となっており,当研究室では学部卒研生・修士課程学生さんにも論文執筆では主力となっていただきます.査読修正では研究室全体で分担しながら対応を進めていくため,いつ誰が居るのか?という点が分からない場合は,著しく作業効率が落ち,場合によっては締め切りを逃すという致命傷にも繋がりかねません.また査読対応のみならず,当初の執筆段階から場合によっては数年前,また卒業生の取り組みが対象となることも多く,実験ノートがいい加減な場合は実験条件や結果への解釈が曖昧となり,論文執筆自体がままなりません.その様な観点でも日々の実験ノート執筆を何世代にもわたって繋げていくことは,当研究室における最重要事項とも言えます.
2023年度(本学での修士課程1期生):在学中の原著論文掲載1名
2024年度(本学での修士課程2期生):在学中の原著論文掲載3名(うち1名は2報)
2025年度(本学での修士課程3期生):在学中の原著論文掲載2名(うち1名は3報) ※10月地点
※執筆中(まずは添付の例をご覧くださいませ)
※執筆中(まずは添付の例をご覧くださいませ)
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