レア度:たまに見られる
形態:巨大な軟体部をもつ。貝殻は小さく(最大1.5㎝程度)で、靴型である。上からみると長方形で、スカシガイより縦横比が小さい。また、穴はスカシガイよりも中央寄りに開いており、貝殻の中心に向かってあまり細くはならない。殻色は変異が多い。
生息域:北海道南部以南(北は小樽)に分布し、潮間帯の岩礁に生息する。葛登支では平磯の転石裏に付着しているのをよくみる。
生態:排泄物中に藻類断片が含まれるため (Arakawa 1968)、おそらく植食性。同属のスカシガイは、大型藻類を消費していると考えられている (Won et al. 2007)。
引用文献:
Arakawa, K.Y. 1968. Studies on the molluscan faeces (III). Publications of the Seto Marine Biological Laboratory, 16: 127– 139.