ヒゼンツクシ

Vexillum inerme (Reeve, 1845)

レア度:めったに見ない

形態:殻高約1㎝。貝殻は細い紡錘形で、厚質堅固。殻表にはクロスジムシロのような、縦の彫刻をもつ。開口部は非常に狭く、軸唇には斜めの褶を4本もつ。蓋をもたない。軟体部は黒く、黄色の斑点がある。

生息域:北海道南西部以南に分布し、潮間帯から水深20mの岩礁に生息する。葛登支では平磯沖側の転石下面に稀にみられる。

生態:本属のいくつかの種類は巻貝の捕食者であることが知られているが (Taylor 1984; Taylor 1986)、本種の具体的な餌生物は不明である。

その他:クラウスオトメフデは種内変異と考えられる。

2021年3月 山上カッコいい口元
2021年3月 山上
2021年3月 山上
2021年3月 大友
2021年3月 大友
2021年5月 とみよしイカした軟体部
2021年5月 とみよし大きさでプロポーションが結構違う
2021年6月 とみよし沖側のピリヒバ地帯にも居るかも?
20222月 ともオス生殖器

引用文献:

  1. Taylor, J. D. 1984. A partial food web involving predatory gastropods on a Pacific fringing reef. Journal of Experimental Marine Biology and Ecology, 74: 273–290.

  2. Taylor, J. D. 1986. Diets of sand-living predatory gastropods at Piti Bay, Guam. Asian Marine Biology, 3: 47–58.