ヤマトウミウシ

Homoiodoris japonica Bergh, 1881

レア度:たまに見られる

形態:体長10㎝に達する大型ウミウシ。土色である。背面は小さないぼ状の突起に覆われており、色も相まって唐揚げのよう。一見アワモチの仲間にみえるが、本種の触角は背面についており、おしりには黒ずんだ色をした二次鰓がある点で区別できる。マンリョウウミウシは突起がさらに大きく、円い。

生息域:日本および中国に分布し、潮間帯から潮下帯に生息する。葛登支では沖合の平磯で稀にみつかる。

生態:イソカイメン類の近くにいることが知られている。消化管からは、クロイソカイメンまたはナミイソカイメンのものと思われる骨片が見つかっている (渡辺ほか 2009)。うねったリボンのような卵塊を渦巻き状に産み付ける (Baba et al. 1956)。プランクトン発生。

その他:海藻ならウミトラノオにくっついているイメージ。ブドウガイを探しているとよく見かける。

2021年3月 大友
2021年3月 大友
2015年7月 りった 触角のアップ
2015年7月 りった 二次鰓のアップ
2015年7月 りった 全体
2015年7月 りった 卵塊
2019年5月 山上
2019年5月 山上
2021年5月 とみよし
2021年5月 小川
2021年5月 小川
ご尊顔
2021年5月 小川
二次鰓拡大
2021年4月11日 りった
2021年6月27日 りった
水路にて

引用文献:

  1. Baba, K., Hamatani, I. & Hisai, K. 1956. Observations on the spawning habits of some of the Japanese Opisthobranchia (II). Publications of the Seto Marine Biological Laboratory, 5: 209–220.

  2. 渡辺麻実・大和田正人・金沢謙一. 2009. 相模湾に生息するウミウシ類 (ドーリス目) の食性. Science journal of Kanagawa University, 20: 85–88.