シリケンウミセミ

Dynoides cf. dentisinus Shen, 1929

レア度:いつでも見られる?

形態:オス生体の体長が7㎜くらいで、メスはそれよりもやや小型。第1触覚は3柄節+10鞭節、第2触角は5柄節+17鞭節。雌雄ともに腹尾節(最後端の節)の先端が切れ込むが、オスは鋸歯のある深い湾入で、メスおよび幼体は鋸歯のない浅い湾入になる。体色は様々。写真個体は赤褐色で、胸節の後半にピンクの斑があり、鮮やかな水色の小斑が散在する。

生息域:葛登支では、メスや幼体っぽい個体が海藻の中からよく見つかる。オスはわからない。

生態:幼体は海藻のほか、ヒザラガイ類、カサガイ類、巻貝類の足裏などに生息している (Nakamachi & Asakura 2019)。今回、ヒメケハダヒザラガイの体表から3個体みつかった。ババガセの足裏でも本種っぽいのがついているのを見る。

その他:未だオスっぽい個体には出会えていない。どこにいるのだろうか?

2020年10月 山上
2020年10月 山上
2020年11月 大友
2020年11月 大友 腹尾節の様子
2020年8月 山上これがオス成体?
2020年12月 大友頭隠して尻隠さず

引用文献:

  1. Nakamachi, T. & Asakura, A., 2019. Habitat utilization by an intertidal isopod, Dynoides dentisinus Shen, 1929 (Isopoda, Sphaeromatidae). Crustaceana 92: 205–220.