梶田研究室では、過去(特に温暖期)に発生した地球環境変動を正確に復元し、その変動メカニズムを明らかにします。また、環境変動と生物活動(微生物から人類まで)の関係について解明します。
フィールドワークで地質・水・生物試料を採取し、実験と分析を行い、データを解釈して論文を作成します。「世界で唯一の試料」を採取し、「世界で初めてのデータ」を生み出す点に、非常に大きなやりがいを感じられます。その反面、既存のデータを再解析する研究に比べて、完成までに超えなければならないステップは多いです。時間と労力がかかる、根気が必要な研究分野です。
卒業研究のテーマは、学生から研究プランを持ち込む形か、私から研究試料と道筋を提示する形で決定します。いずれにせよ、私も解を持っていないテーマに取り組んでもらうことになります。そのため、主体的・能動的に研究に取り組まなければ、卒業論文を完成させることは出来ません。
梶田研で走っている(走っていた)プロジェクトは以下になります。まだ予算の採択に至っておらず、ここには掲載されていない研究も多数あります。研究室を訪問していただければ、各トピックの詳細についてお話することができます。
出来るだけ現場に行くことを大切にしています。実際に現地を見ないと思いつかないアイデアが沢山あるからです。また、フィールドで飲むビールは格別にうまいです。
※飲めるのは20歳を超えてからです。
・今後数年以内に梶田が行きたいと思っているフィールド調査は以下です(コロナと世界情勢に翻弄されっぱなしですが...)
南極・チベット・房総・黒部川流域・鳥海山・青森県の第四系地質・青森県の津波痕跡探し
派手なフィールド調査が終わると、実験室で持ち帰った試料を分析します。基本的には単調な作業ですがミスなく行うことが必要です。最近流行っているICTを使って効率よく終わらせる術はありません。手先が器用で、コツコツと続けることが得意が人が向いています。
データは誰かに伝えなくてはいけません。大学で行われる地球科学の基礎研究には少なからず税金が投入されています。実験の結果を発表することは、我々の義務です。日本あるいは世界の人々がアクセスする学会誌・論文誌に掲載できるような、卒業論文を目指します。