講演会
2021年度
「国産材の構造的利用」
わが国では、人工林の高齢級化に伴って大径材の供給が増加してきているが、大径材に対応した機械設備の遅れや有効な木取り法(用途)が確立されていないといった理由から実需者に敬遠される傾向にある。一方、従来の軸組構法用の柱や梁・桁材など角材を中心とした利用から、合板、LVL、MPP(超厚合板)、枠組壁工法構造用製材、同たて継ぎ材、集成材、CLT(直交集成板)、NLTなどの単板・板材利用へと変化しつつある。本講演では、演者が長年取り組んできたスギ等の国産材を対象とした様々な構造的利用に関わる研究や木質材料の規格・基準の制・改定等について紹介する。
主 催:日本木材加工技術協会九州支部
日 時:4月27日(火) 14時から16時
演 者:長尾博文 氏((国研)森林総合研究所 構造研究利用研究領域)
場 所:九州大学伊都キャンパス椎木講堂第1講義室(福岡市西区元岡744)
参加費:無料
※新型コロナウイルス感染状況により直前の変更・中止の可能性もありますので随時ご確認下さい。
※新型コロナウイルス感染拡大防止のため、必ずマスク着用の上、入室時に手指消毒をお願いします。
※諸般の事情でお集まりが難しい場合は下記にご相談下さい。
問い合わせ
Mail:woodind9-f@agr.kyushu-u.ac.jp
2019年度
講演会「現象を可視化するということ~保存処理木材を対象に~」
保存処理木材の防腐効力を決定付ける因子には、保存剤の材内浸透性の良否や細胞壁内部における保存剤の分布・性状の良し悪しなどがあります。これらの現象を可視化して示してきた最近の研究動向を紹介するとともに、可視化の限界について講演します。
主催:日本木材加工技術協会九州支部
日時: 9月25日(水) 15時から17時
演者: 松永浩史 氏(森林総合研究所 木材改質研究領域 木材保存研究室 室長)
場所: 九州大学農学部ウエスト5号館222室(福岡市西区元岡744)
参加費: 無料(自由参加、事前予約も必要ありません)
問い合わせmail : fujipon@agr.kyushu-u.ac.jp
公開講演会「森林資源活用型木造建築への挑戦」
国内の森林資源の活用促進の一環として、これまでの戸建住宅の他、公共性の高い非戸建建築の木造化が求められている現状にあります。それに伴い、日本における建築分野では多層階木造など中大規模建築の実現が先端的テーマと位置づけられています。 一方九州、特に中山間地域で進む急激な人口減少、地方経済の後退をはじめとする様々な構造的問題が深刻化しており、今後、社会構造のダウンサイジングは不可避と考えられる。 このような背景の中、今回はヨーロッパの木造建築の歴史や地域資源の利用に詳しい法政大学の網野禎昭先生をお呼びし、九州における持続可能な社会の実現のための木造建築と地域材利用の在り方を考える機会としました。網野先生は国策となっているCLT建築の受賞設計にも携わるほか、製材所で放置されていた木材を使った住宅建築でグッドデザイン賞ベスト100を受賞されるなど、地域材利用の木造建築のこれからの在り方を示唆した建築を実践されています。 貴重な機会ですので、是非とも多くの皆様のご参加をお待ちしています。
共催: 木と建築で創造する共生社会実践研究会(A-WASS)九州支部、 日本木材加工技術協会九州支部
日時: 9月4日(水) 15時から17時
題目: 「森林資源活用型木造建築への挑戦」(仮題)
演者: 法政大学 教授 網野禎昭 氏
場所: 九州大学農学部ウエスト5号館228室(福岡市西区元岡744)
参加費: 無料(自由参加、事前予約も必要ありません)
問い合わせmail : fujipon@agr.kyushu-u.ac.jp
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木造建築の多様化に挑戦する 古来、私たちは地球上の資源を建築材料という形に変質させて建物や町をつくっています。継続的に住みやすい建築環境をつくってゆくためには、建物のつくり方と自然のバランスが取れていることが重要です。このような視点で標準化・工業化という現代建築のつくり方を見たとき、使いやすい資源だけを選りすぐってはいないだろうか?廃棄できないほど素材を加工し過ぎてはいないだろうか?という疑問が生じます。自然素材は多様なものです。であれば建築のつくり方も多様であっていいはずです。(出典:法政大学 網野 禎昭 教授(建築構法研究室)ホームページより
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■講師プロフィール 網野 禎昭 氏(あみの よしあき) 1967 年生まれ。静岡県出身。 1999年 スイス連邦工科大学建築土木環境工学部 アシスタント 2004年 ウィーン工科大学建築学部 アシスタント・プロフェッサー 2010 年 法政大学デザイン工学部建築学科教授、ウィーン建築家協会設計競技専門員、オーストリア政府交通技術革新省助成・中高層木造プロジェクト委員。 主な受賞歴/ 2005年 オーストリア・シュバイクホッファー賞 、 2015年度グッドデザイン賞 ベスト100「新築住宅[木のカタマリに住む]」 、T-1グランプリ2016(受賞建物 ウッドエナジー、 授与主体 NPO法人team Timberize)
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講演会「伝統的な木工芸をかがくする」
日時:4月25日(木)13時30分〜15時30分
場所:福岡リーセントホテル(福岡市東区箱崎2−52−1)
講師:杉山 淳司 氏(京都大学 教授)
演題:「伝統的な木工芸をかがくする」
木彫像にみる用材観を人工知能などを使って探る話や、縄文からヒモとして使われてきた
サクラ樹皮の靭性と微細構造や水分に関する話についてご講演いただきます。
参加費:無料
事前申込:不要
2018年度
講演会「スギ・ヒノキの材質と木材利用について 〜チェコ・メンデル大学林業木材学部視察を踏まえて〜」
日時:4月26日(木)14時〜15時30分
場所:福岡リーセントホテル(福岡市東区箱崎2−52−1)
講師:雉子谷 佳男 氏(宮崎大学 教授)
演題:スギ・ヒノキの材質と木材利用について 〜チェコ・メンデル大学林業木材学部視察を踏まえて〜
参加費:無料
事前申込:不要
2017年度
講演会「国産早生広葉樹の育成と利用」
日時:4月21日(金)14時〜16時
場所:福岡リーセントホテル(福岡市東区箱崎2−52−1)
講師:松村 順司 氏(九州大学大学院農学研究院 教授)
演題:国産早生広葉樹の育成と利用
参加費:無料
事前申込:不要
2016年度
講演会「九州地方を中心とした林業・林産業のあらましと大径材,CLTの活用技術」
日時:4月27日(水)14時〜16時
場所:福岡リーセントホテル(福岡市東区箱崎2−52−1)
講師:小田 久人 氏(宮崎木材利用技術センター 所長)
演題:九州地方を中心とした林業・林産業のあらましと大径材,CLTの活用技術
参加費:無料
事前申込:不要
2015年度
講演会「木材の光吸収,変色,及び保護塗装に関する研究動向」
日時:9月17日(金)15時〜17時
場所:九州大学農学部3号館114号室(福岡市東区箱崎6−10−1)
講師:片岡 厚 氏
森林総合研究所 木材改質研究領域 機能化研究室長
演題:木材の光吸収,変色,及び保護塗装に関する研究動向
内容:木材の光吸収特性がもたらす目に優しい光環境、しかしその結果として木材に生じる光変色や気象劣化の現象、及び保護塗装による木材の劣化抑制技術とその性能評価技術について、森林総研で行われてきた研究の成果を中心に、最近の研究・技術開発動向を紹介します。
参加費:無料
資料準備の都合上,参加される方は事前の申込をお願いいたします。
申込先
九州大学大学院農学研究院
長谷川益己
E-mail: kmgtmsm(a)agr.kyushu-u.ac.jp
2014年度
講演会「製造業としての林業を考える」
日時:6月20日(金)15時〜17時
場所:九州大学農学部4号館102号室(福岡市東区箱崎6−10−1)
講師:大貫 肇 氏
林野庁 国有林野部 業務課
国有林野管理室 室長
演題:製造業としての林業を考える
内容:マーケットや自然条件などを踏まえた経済合理性を持った 林業を実現するための考え方の解説
参加費:無料
2013年度
講演会「水熱・乾燥・居住性そしてWood/human Relations」
日 時:9月19日(木)15:00〜16:00
会 場:九州大学農学部3号館114号室
講演者:信田 聡氏
東京大学大学院農学生命科学研究科
生物材料科学専攻 材料・住科学講座
生物材料物理学専攻分野
演 題:水熱・乾燥・居住性そしてWood/human Relations
内 容:人間の生活環境の中で木材は古来から有効な使われ方をしている材料です。しかし,水との関係により,ある意味では木材は使いづらい材料でもあります。そこで,木材乾燥技術も重要になりますが,居住性においては人に対して木材は多くの影響も与える材料です。このような人と木材の関連性について多くの研究実績をお持ちの信田先生にわかりやすくご説明いただきます。
参加費:無料
問い合わせ先:日本木材加工技術協会九州支部
藤本登留(九州大学大学院農学研究院 准教授)
メール fujipon(a)agr.kyuhsu-u.ac.jp
電話 092-642-2985
講演会「水熱・乾燥・居住性そしてWood/human Relations」
日 時:9月19日(木)15:00〜16:00
会 場:九州大学農学部3号館114号室
講演者:信田 聡氏
東京大学大学院農学生命科学研究科
生物材料科学専攻 材料・住科学講座
生物材料物理学専攻分野
演 題:水熱・乾燥・居住性そしてWood/human Relations
内 容:人間の生活環境の中で木材は古来から有効な使われ方をしている材料です。しかし,水との関係により,ある意味では木材は使いづらい材料でもあります。そこで,木材乾燥技術も重要になりますが,居住性においては人に対して木材は多くの影響も与える材料です。このような人と木材の関連性について多くの研究実績をお持ちの信田先生にわかりやすくご説明いただきます。
参加費:無料
問い合わせ先:日本木材加工技術協会九州支部
藤本登留(九州大学大学院農学研究院 准教授)
メール fujipon(a)agr.kyuhsu-u.ac.jp
電話 092-642-2985
講演会「Visualization of wood preservatives including micronized preservative with X-ray micro-CT」
日 時:9月13日(金)14:45〜16:45
講演者:Philip EVANS (フィリップ エバンス)氏
Professor of the University of British Columbia, CANADA
(カナダ ブリティッシュコロンビア大学 教授)
演 題:Visualization of wood preservatives including micronized preservative with X-ray micro-CT
(X線マイクロCTによる微粒子型保存剤を含む木材保存剤の可視化)
参加費:無料
問い合わせ先:阪上宏樹(九州大学大学院農学研究院 助教)
メール h-sakagami(a)agr.kyuhsu-u.ac.jp
電話 092-642-2986
2011年度
講演会「早生樹植林は熱帯環境の保全に貢献するか,それとも害を及ぼすか? ー早生樹研究者・技術者の理論武装を考える」
日 時:4月12日(火)16時00分〜17時30分
場 所:九州大学 21世紀交流プラザ第1講義室
講演者:山本浩之 教授
名古屋大学大学院農学生命科学研究科
演 題:早生樹植林は熱帯環境の保全に貢献するか,それとも害を及ぼすか?
ー早生樹研究者・技術者の理論武装を考える
内 容:世界における早生樹植林の実例と現状(実際に見て歩いて知ったこと)
(1)エネルギー問題・環境問題を巡る本音と建前,
(2)誰が熱帯林を破壊したのか(破壊するのか)?
(3)研究者・技術者は何ができるのか(何をすべきなのか)?
(4)早生樹植林は熱帯環境を護るのか(あるいは滅ぼすのか)?
講演会「木粉・プラスチック複合材(混練型WPC)の現状と今後の展開」
日 時:8月31日(水)16時00分〜17時30分
場 所:九州大学 農学部3号館114号室
講演者:木口 実 氏
森林総合研究所 木材改質研究領域 機能化研究室
演 題:木粉・プラスチック複合材(混練型WPC)の現状と今後の展開
内 容:建築廃材や林地残材等の廃木材と廃プラスチックとを混練して成型する混練型WPCは、環境配慮型製品としてエクステリア部門を中心に注目を集めている。本講演では、エクステリア製品及び石油系プラスチック代替としての混練型WPCの性能や問題点、世界及び日本における現状、今後の展開についてご講演いただきます。
注)本講演会の参加申込は不要です。
講演会「あて材の構造と形成機構」
日 時:9月8日(木)16時00分〜17時30分
場 所:九州大学 農学部3号館114号室
講演者:船田 良 氏
東京農工大学大学院共生科学技術研究部 教授
演 題:あて材の構造と形成機構
内 容:樹木は生育環境の変化により樹幹が傾斜すると、本来の正しい位置に戻ろうとするために、あて材という組織を形成する。あて材は、正常材とは異なる組織構造や細胞壁成分を示す。その結果、大きな成長応力を発生し、樹幹が屈曲する。あて材は、正常材と比べて材質が異なるため木材利用上の欠点とされているが、樹木が生育していくためには重要な生理学的反応である。本講演では、あて材の構造と形成機構、特に植物ホルモンの役割についてご講演いただきます。
注)本講演会の参加申込は不要です。
講演会「韓国の木材産業の現状および研究開発の事例」
日 時:9月29日(木)14時30分〜16時30分
場 所:九州大学 農学部4号館102号室
講演者:朴 鍾瑩 氏
韓国 山林庁 国立山林科学院 綠色資源利用部 チーム長
演 題:韓国の木材産業の現状および研究開発の事例
内 容:日本の住宅着工戸数も低迷する一方,国産材の蓄積量は増えている状況にあります。国や各県でも国産材の製品輸出等を検討しているところも数多く見られます。しかし,各国の木材利用の状況は,その生活様式等さまざまな背景から日本とは大きな違いがあることも理解しておかないといけません。そこで,今回は韓国の木質材料の業界を技術的に先導しておられる韓国山林科学院の朴 鍾瑩 (Dr. Jong-Young Park)先生をお招きし,韓国の木材産業の事情や研究事例をご紹介頂くことになりました。
注)本講演会の参加申込は不要です。
日本木材加工技術協会九州支部 シンポジウム「早生樹最前線!」
日 時:2011年9月30日(金)9時00分〜17時00分
場 所:九州大学 国際ホール
主 催:日本木材学会「組織と材質研究会」
日本木材加工技術協会九州支部
共 催:日本木材学会九州支部
参加費:一般2000円,学生無料
申込先:九州大学大学院農学研究院 サスティナブル資源科学講座
木質資源科学 松村順司
お名前,所属,連絡先,一般・学生の別,シンポジウム・情報交換会の参加について明記の
上,メール(matumura@agr.kyushu-u.ac.jp)またはファックス(092-642-2980)で
お申し込み下さい。詳細は主催者のホームページ(上記)でご確認下さい。
主 旨:
二酸化炭素を吸収する森林の地球温暖化防止に果たす役割が注目される中,高い炭素固定能を持つ早生樹を育成し、その材を有効利用して炭素貯留期間を延長させることは、持続可能でかつ環境との相性が良い資源・材料が求められる中で極めて重要です。 本シンポジウムでは,「早生樹最前線」と題して,育種・育林・材質・利用の各分野の第一線の研究者に早生樹に関する研究成果を紹介していただくことで,早生樹を取り巻く一連の研究の有機的な関係の重要性がわかります。その上で,より付加価値の高い次世代の早生樹資源の創出へ向けて,今後の早生樹研究の方向性を共有する機会となります。 さらに,様々な見解がある早生樹(広葉樹)の未成熟材について,材質研究者から見解が示され,生物学的な視点(形成層の未成熟をどう考えるか?)と,実用的な視点(性質が安定するところはどこか?)を踏まえて考えていきます。
内 容:
9:00〜 9:30 受付
9:30〜 9:40 挨拶 組織と材質研究会代表幹事 森林総研関西 藤井智之
9:40〜 9:50 主旨説明 九州大学 松村順司
9:50〜10:40 育種最前線 森林総研育種セ関西 磯田圭哉
「アカシアの育種とハイブリッド化技術の開発」
10:40〜11:30 育林最前線 熊本県林業研究指導所 横尾謙一郎
「日本の早生樹〜センダンの育成技術の開発」
11:30〜13:00 休憩
13:00〜13:50 材質最前線1 名古屋大学 児嶋美穂
「海外の早生樹〜ユーカリ,アカシア」
13:50〜14:40 材質最前線2 宇都宮大学 石栗太
「海外の早生樹〜ファルカタとメルクシパイン」
14:40〜15:00 休憩
15:00〜15:50 材質最前線3 九州大学 松村順司
「日本の早生樹〜センダンとチャンチンモドキ」
15:50〜16:40 利用最前線 京都大学 村田功二
「木質複合床への利用とサスティナブル材料利用への企業の取り組み」
16:40〜16:50 挨拶 日本木材加工技術協会九州支部 支部長 九州大学 小田一幸
18:00〜 情報交換会(場所未定) 会費:6000円程度の予定