シンポジウム
2つのシンポジウムの企画主旨をご紹介します。
シンポジウム1:
学校におけるストレスマネジメントの研究と実践
企画・司会:瀧井美緒(岩手県立大学)
話題提供者:上田純平(新潟医療福祉大学)
寺戸武志(上越教育大学大学院)
吉良悠吾(久留米大学)
指定討論者 藤原忠雄(神戸親和大学)
企画主旨:
小学校、中学校、高等学校などの学校現場では、例えば児童、生徒、学生、または教員を対象とするストレスマネジメントやこころの健康教育が広く行われている。チーム学校という言葉が市民権を得ており、学校現場における多様な専門家の連携が求められ,ストレスマネジメントやこころの健康教育においても、例えば、養護教諭、教諭、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカー、学校医などの他職種が連携しながら実践を行っている。さらには生徒指導提要の12年ぶりの改訂やCOCOLOプランなどでは,スクールカウンセラー等の協力が重要であることが明言されている。現場において、多職種が有機的に連携し、効果的に、スムーズにストレスマネジメントやこころの健康教育を実践するためには、どのような難しさ、課題、面白さがあるのであろうか。このシンポジウムでは、学校をフィールドとしている3名の研究者・実践家を話題提供者としてお招きし、ストレスマネジメントやこころの健康教育の研究や実践を紹介して頂くとともに、エビデンス、話題提供者が考える難しさ、課題、面白さを語って頂く。そのうえで、指定討論者に質問やコメントを頂き、まとめて頂く。学校現場でのストレスマネジメントやこころの健康教育を効果的に実践するためには、多様な専門家が連携することが重要である。児童、生徒、学生、または教員を対象とするストレスマネジメントやこころの健康教育のリアルを感じるとともに、学校現場での実践の工夫を共有する時間にしたい。
シンポジウム2:
「からだ」を利用したストレスマネジメントの研究と実践
企画 :堀内 聡(比治山大学)
司会 :小川さやか(長崎純心大学)
話題提供者:上地広昭(山口大学)
藤川卓也(広島大学)
堀内 聡(比治山大学)
指定討論者:山田冨美雄(関西福祉科学大学)
企画主旨:
ストレスマネジメントのアプローチは無数にあるが、中には身体を利用したアプローチがある。例えば、動作法、リラクゼーション、アクチベーションなどは、わが国のストレスマネジメントの研究と実践に広く取り入れられている。これらに加えて、マインドフルネス、指圧、気功、太極拳、鍼灸、自律訓練法、バイオフィードバックなども身体を利用した技法といえよう。身体を利用したアプローチも多くの種類があるが、それぞれのアプローチを用いたストレスマネジメントの研究と実践の強みや弱みあるいは面白さや難しさはどのようなことであろうか。このシンポジウムでは、身体を利用したアプローチという共通点はありながらも、異なる理論や発想に基づいている動作法、身体活動の活性化を含めたライフスタイル変容、指圧というアプローチによるストレスマネジメントの実践と研究を行う3名の研究者・実践家を招き、各アプローチの実際を紹介しながら、話題提供者が考える強みや弱み、あるいは面白さや難しさについて話題提供をして頂く。そのうえで、指定討論者に質問やコメントを頂き、まとめて頂く。情報が容易に入手しやすい今日、巷にはストレスマネジメントのアプローチに関する情報があふれている。ストレスマネジメントの研究と実践に関心を持つ人が各アプローチの特徴を把握したうえで主体的にアプローチを選択する一助にしたい。