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このたび、第34回日本睡眠環境学会学術大会を2025年9月12日(金)・13日(土)の両日に江戸川大学にて、対面とオンラインのハイブリッドにて開催する運びとなりました。
本大会テーマは、「睡眠環境学のこれまでとこれからを繋ぐ」です。
日本睡眠環境学会は、鳥居鎮夫先生を初代会長として、「よりよい睡眠」を作り出す「環境」ついて、様々な分野の研究者、寝具業界などが参加する学際的・分野横断的な学術団体として発足しました。睡眠環境とは、寝床内環境、寝室内環境だけでなく家庭環境や社会環境といった広義な環境を含みます。また、「環境」への接近の仕方も多様です。統制環境での寝具や寝室の環境や感性評価技術の開発、寝床・寝室環境の改善技術の開発といった研究や実際の睡眠環境への応用研究、社会環境や社会制度が睡眠に及ぼす影響を検討する研究など様々です。
初代会長の鳥居先生は『睡眠環境学(1999年:朝倉書店)』の巻頭「睡眠環境学の今日的意義」において、統制環境での実験観察の重要性に触れつつ、複雑化した現代社会の中でよりよい睡眠を考える上では、現実の生活の観察が今後重要となるとを述べています。鳥居先生の展望であった24時間睡眠ポリグラフ技術の実用化は未だ難しいものの、実験観察だけでなく生活観察を可能にする技術やポータブル機器の開発、現実世界のビッグデータから規則を見出し、行動や睡眠を予測する解析の方法論なども生まれてきています。
このような中、工学、建築学、被服学、家政学、心理学といった多様な領域の研究者、企業の技術者が分野横断的協同を続けてきた日本睡眠環境学会が、今こそ未来の「よりよい睡眠」のためにできることがたくさんあるのではないかと思っています。
本大会では、実験観察・生活観察、ミクロな環境・マクロな環境、睡眠に影響を与える要因としての環境・文脈としての環境、環境と生活者との相互作用などに着目した研究、さらにこれらを複合・繋ぐような研究、試験的な取り組みの報告など様々な発表のいずれも歓迎しています。また古くから学会を支えている会員と新しい会員の出会いや気軽な相互作用ができる雰囲気の大会にしたいと考えています。
また、寝床・寝室環境、家庭環境、社会環境と睡眠をテーマとした大会企画のシンポジウムを計画しております。
今後の大会情報をご確認いただき、ぜひご参加ください。
大会実行委員会、大会事務局一同、皆様にお会いできること楽しみにしております。
2025年2月