【テーマ】緩和ケアにおけるEBMとNBMの融合
緩和ケアとは、生命を脅かす病に関連する問題に直面している患者とその家族のQOLを、痛みやその他の身体的・心理社会的・スピリチュアルな問題を早期に見出し的確に評価を行い対応することで、苦痛を予防し和らげることを通して向上させるアプローチであるとWHOは定義しており、早期からの関わりが大切であるとされております。また年間100万人近くが、がんと診断される昨今において緩和ケアとしての関わりはより重要性を増しているとも言えます。
がん診療においてevidence based medicine(EBM)が重要とされるのに対して,緩和ケアでは個々の患者に応じた個別のきめ細やかな対応も重要であるとされています(narrative based medicine:NBM)。緩和ケアにおける学術活動を包括的に眺めると、EBMに関することNBMに関することがそれぞれ独立して形成されていることが多くなっています。
そこで本カンファレンスでは「緩和ケアにおけるEBMとNBMの融合」とし開催いたします。緩和ケアの第一線でご活躍されている医師、理学療法士からNBM、EBMについての知見をご教示いただき、参加者の皆様とのディスカッションで融合を進められたらと思っております。
明日からの緩和理学療法の臨床に役立つ機会となるように準備を進めて参りますので、ご参加いただけたら幸いです。
日本がん・リンパ浮腫理学療法研究会 第4回緩和理学療法カンファレンス
実行委員長 大段 裕樹