公開講演会(日本陸水学会・応用生態工学会 共催

全国における流域治水に関わる水辺再生の取り組みと展望

主旨

近年、甚大な水災害が頻発している。このような中、あらゆる関係者が協働して流域治水への転換を推進することが令和2年7月に示された.流域治水では①氾濫をできるだけ防ぐための対策,②被害対象を減少させるための対策,③被害の軽減・早期復旧・復興のための対策,に分けることができ,これらの対策を総合的,多層的に取り組むことが重要とされている.この中で,①氾濫をできるだけ防ぐための対策としては「ためる」「流す」「氾濫水を減らす」があるが、この中の「ためる」は流域の湿地化に繋がる可能性がある。また、「流す」についても「ゆっくり水を流す」思想を根幹とした多自然川づくりの推進に繋がる可能性がある。本シンポジウムでは日本全国の流域、河川の水辺再生に焦点を当て、これらを流域治水との係りの中で捉えることにより、自然との共生という視点、すなわち、治水と環境の両立という観点から国土管理を考える。

日付

2022年9月19日(月・祝) 13:30-16:30

企画者

萱場祐一(名古屋工業大)・佐川志朗(兵庫県立大)

演題

13:30- 趣旨説明、流域治水について(萱場祐一:名古屋工業大

13:35- 北海道における治水メニューと環境保全の関わり (根岸淳二郎:北大)

13:50- 流域の水収支と熱収支を考慮して、生物の生息環境を評価する (長谷川雅美:東邦大学)

14:05- 生態系を活用した気候変動適応:印旛沼流域における “里山グリーンインフラ” の取組み (西廣淳:国環研)

14:20- 自然との共生に向けた流域治水の課題 − 滋賀県の事例から − (瀧健太郎:滋賀県立大)

14:35- 休憩

14:45- 兵庫県円山川流域におけるコウノトリのための水辺再生効果と遊水地計画への応用 (佐川志朗:兵庫県立大)

15:00- 吉野川氾濫原における治水と環境一体の取り組み:コウノトリが繋ぐ人の輪の可能性 (河口洋一:徳島大)

15:15- 生物多様性の保全×流出抑制:球磨川流域における緑の流域治水の取り組み (皆川朋子:熊本大)

15:30- パネルディスカッションコンビナー 萱場祐一:名古屋工業大

16:15- 挨拶(占部城太郎(両)学会長)


参加申し込み(締め切りました。)

以下の、Google formからメールアドレスなどご登録ください。締め切りは前日 9月18日中までとします。

9月19日(当日)午前中に、ご登録されたメールに、ZoomウェビナーURLと公開講演会要旨を送付させていただきます。


*大会参加者、陸水学会員はお申し込み不要です。大会参加者には当日午前中にメールで、陸水学会員にはメーリングリストにて周知されます。