日本世代間交流学会第14回全国大会長
小川 敬之(京都橘大学・教授)
2023(令和5)年12月2日(土)に日本世代間交流学会第14回全国大会を京都橘大学(京都)において開催することとなりました。
本学会は、わが国における世代間交流教育に関する理論的・実践的研究を行い、その普及を図ることを目的としております。世代間交流に関連する、教育・生涯発達支援分野、保健・医療・福祉分野、文化・芸術分野、まちづくり・環境分野、行政、マスコミ、市民等、分野を超えた多くの人々が学術的交流を図り、もって世代間交流の発展に貢献しています。
第14回全国大会のメインテーマは、「激動の時代における地域共生社会と世代間交流」とし、対面による開催としております。
新型コロナ感染症の分類も5月より5類に移行しました。京都では海外からの旅行者も増え、マスクの自主規制をはじめ、本学では3年ぶりの学祭開催など、世の中が次第に、また急速に動き出している実感があります。しかし、ロシア・ウクライナ問題や銀行の破綻、物価の上昇など、世界規模で不安定な世の中であることも動かし難い事実です。
そうした変化、激動の時代において、さまざまな状況下に置かれている人たちが共に生きていく社会の形も変わってきたように思います。
新型コロナが蔓延し始めた頃、それまで団地にて実施していた学生の活動がストップしました。しかし、団地の高齢者からの強い要望やこれまでの活動を止めたくないという学生の想いが共鳴し、さまざまな援助のもと、遠隔での体操教室やコミュニティの場を設けることができました.その仕組みは学生や高齢者が何処にいても参加できる、対面と遠隔双方を組み合わせて行う活動へと形を変え、今も続いています。
人はどうしようもないと思える状況下においても、人と繋がり生きていくことが必要な存在なのだと思います。老いも若きも、健常者も障がいを持っていたとしても、人と繋がり、共に生きてくさまざまな形や想いを、今回の大会でみなさまと共有する機会になれば嬉しく思います。
2023年7月吉日