参加者による体験記

一般参加者の皆さんによる体験記

南 風花  (京都大学大学院医学研究科 皮膚科学)

この度は、第1回JSIR次世代育成スクールに参加させて頂きありがとうございました。

発表と同程度にディスカッションに重点が置かれており、限られた時間の中で「どうしたらこの研究がさらに発展するか」また「どう臨床に応用できるか」という観点から質問を立案する思考が身に付き、質問する力を訓練させて頂いたように思います。

また、何と言っても最大の収穫は、同じ目標を持つ同世代と共に過ごせた時間です。医師だけでなく、多様なバックグラウンドを持つ同世代が将来の医療のために、自分と同じように躓きながらも日夜研究に励んでいる姿に感化されました。カヌーや食事会を通じ、研究生活のことやキャリアについて密に意見交換を出来た大変貴重な機会でした。

第一回開催ということで、チューターの先生方は大変なご苦労であったかと思います。この場をお借りして感謝申し上げます。今後も若手研究者を育成するこのセミナーが続いていきますよう望んでおります。

内田 智久 (長崎大学大学院医歯薬学総合研究科 リウマチ膠原病内科)

JSIR次世代リーダー育成スクール2024に参加して

今回、次世代リーダー育成スクールに参加させていただこうと思ったきっかけは同年代の研究を行っている人たちと交流できる機会があればいいな、という気持ちが強かったように思います。

初めての開催ということもあり、始まるまではどのような会なのか不安と期待が交じっていましたが、グループでの自己紹介やチューターの先生との事前準備を通して徐々に楽しみな気持ちが増していきました。

合宿が始まってからは、奄美大島といういつもとは違う環境だったのもあり、また、たくさんの交流の機会を作っていただいたおかげで参加した方々と早い段階から打ち解けて楽しい合宿となりました。

特に、研究発表では自分とは異なる研究分野の発表を数多く聞くことができ、また全体的に他分野の人たちでも質問しやすい雰囲気で多くの様々な視点からの質問・意見があったことは大変貴重な機会と感じました。

夜の懇親会も毎日、楽しくお酒を飲みながら様々なバックグラウンドの方たちと交流をできたことは今後の財産になりました。

今後、同じ年代の方たちと交流してみたいという方で迷っている方がいらっしゃれば、是非、参加されてみることをおすすめしたいと思います。

笹井 恒雄 (京都大学附属病院 免疫膠原病内科)

奄美大島で開花した未来への一歩

当初「次世代リーダー育成」という名前の合宿に、研究業績・知識共に未熟な私はとても怖気づいておりましたが、奄美大島での4日間は非常に有意義な時間となりました。

合宿では日中、参加者同士が研究発表をし、質疑応答を交えたディスカッションを行いました。通常の学会や研究会では短い質疑応答の時間しか設けられないため、研究内容の表面的なディスカッションに留まることが多いです。しかし、この合宿では充分な時間が確保されていたため、多様な背景を持つ参加者から、普段接することのない新たな視点での質問や指摘を受けることができました。また、他の参加者の研究発表や質問を聞くことは、多様な視点と結果の解釈方法を学ぶ大きな機会となりました。

発表以外の時間、特に食事や夕食後の交流では、研究について熱心に話し合いました。年齢や所属は異なるものの、炎症再生学という共通の研究分野を通じて、話題に事欠くことがありませんでした。

この4日間の体験で今後の研究へのモチベーションがかなり高まりました。もし機会があれば、このような機会にまた是非参加したいと思っております。最後に、担当チューターとして指導いただいた東京医科歯科大学の椨先生、この素晴らしい機会を提供してくださった金沢大学の岡本先生、そして主催者の皆様に深く感謝申し上げます。

轟 泰幸 (産業医科大学医学部 分子標的治療内科学講座)

奄美大島であいましょう

本スクールの素晴らしい点は、本学会の主旨の通り、基礎研究者や臨床医関係なく、医学の発展を真剣に考えている新出気鋭の先生方と寝食を共にして垣根を越えた熱いディスカッションが出来る事です。臨床医の私の頭では追いつかないレベルの高い内容を一回り以上年齢の若い先生が堂々とお話されている、このような経験は他の学会では経験できません。奄美大島という刺激的な場所で充実した4日間を過ごす事が出来ました。

我々参加者が楽しめるように一からアレンジを頂いた岡本 一男先生はじめとした実行委員会の先生方、臨床と基礎の素晴らしいバランス感覚をもって丁寧にご指導頂いたチューターの七田 崇先生、鍵の壊れた部屋で一緒に寝泊まりした同室の楊 振楠先生に、この場をお借りして深く感謝申し上げます。また、奄美大島であいましょう。

石徳 理訓 (広島大学医学部リウマチ・膠原病科)

JSIR次世代リーダー育成スクールに参加して

まず初めにJSIR次世代リーダー育成スクールに参加させて頂きましたことに感謝申し上げます。奄美到着初日の夕方から早速最初の発表セッションが始まりました。発表はいずれも初めて接する分野でしたが他領域の研究者にも分かり易く簡潔にまとめられ、理解しやすく工夫されていました。発表後はフロアから次々と質問が飛び交い、白熱した議論が展開されました。初めのうちは中々質問することが出来ませんでしたが質問しやすい空気感のおかげで徐々に議論へ加わることが出来ました。

このセミナーではリウマチ・膠原病科、皮膚科、循環器内科、呼吸器内科、歯科、加齢・再生医療などの様々な分野の研究を幅広く学ぶことが出来ました。私はCOVID-19に関する発表を行い、多くの先生方からコメントを頂きました。様々な切り口のコメントを頂き、議論することで次の研究構想を考える良い機会となりました。発表の合間には「奄美の炎症と再生に触れる会」を設けて頂き、奄美の自然を存分に楽しみながらリラックスして学び続けることが出来ました。

チューター担当の菊田先生にはスクール開催前からご指導を賜り、聴衆が理解し易いプレゼンテーションにするため多くのアドバイスを頂くことが出来大変勉強になりました。JSIR次世代リーダー育成スクールでの経験を糧に今後も研究・臨床に邁進致します。

西方 芙紗実 (東北大学大学院歯学研究科エコロジー歯学講座歯科保存学分野)

JSIR若手リーダー育成セミナーに参加して

参加者の多くは医科領域の先生で、歯科領域の研究をしているのは私たちだけでした。異なるバックグラウンドを持った先生方を前に自分たちの研究をどれくらい伝えることができるか最初はとても不安でした。しかし多くの先生に積極的に質問をしていただき、これまでにない新しい視点からの疑問をお受けできたことは大変貴重な機会でした。私は顎骨内の免疫動態の解明をテーマに研究を行なっていますが、この骨免疫学の領域は特に関節リウマチなど医科領域では特に研究が進んでいます。その最先端にいらっしゃる高柳先生をはじめとした先生方のお話を直接お伺いでき学術的な面で勉強になっただけでなく、先生方のキャリア形成などについても聞くことができ自分の将来を考えるにあたりとても刺激になりました。今回のセミナーで学んだことは自分の研究室に戻ったあと早速他の先生方とも共有し、今後の研究に活かしていきたいと思います。チューターの久保先生、開催委員長の岡本先生はじめこの会を開催していただいた先生方の感謝申し上げます。またどこかの学会で皆様に再びお会いできる日を楽しみにしております。

小阪 健一郎 (京都大学大学院医学研究科 皮膚科学)

生物多様性と研究多様性の奄美大島

多数の大滝を擁する奄美大島の大自然に囲まれて、リラックスしてのびのびとディスカッションすることができた。自分の発表は(研究そのものが)イマイチだったような気がするが、他人の面白い発表(具体的な内容はもう忘れてしまったが)を聞いてモチベーションが上がった。そして何よりも宴会で仲間を作ることができた。またチューターの先生も大学院生時代は研究が面白くなかったという話に勇気づけられた。僕もぶっちゃけ研究よりも滝を登っている方が断然楽しいけれど、もう少し(せめて学位を取るまでは)研究も頑張ってみようかという気もしてきた。

 奄美大島から帰った翌月にフィリピンに沢登りに行ってきたのだが、帰国後にレプトスピラ症を発症してしまった。急性腎不全(Cre=5.8)でICUに入室したが、ギリギリのところで透析を免れ一般病棟に帰って来れた。その病室でこの文章を書いている。すっかり足腰が弱ってしまった。しばらく登山はお預けだろうか。梅雨明けくらいまでは研究に専念してもいいのかもしれない。ま、研究に失敗しても登山で失敗するのと違って命は取られないので、もっと気軽に行きますか。さて夏はどこに登りに行こうか。

嶋本 奈由  (東京大学大学院 医学系研究科 免疫学)

研究で迷ったときこそ

次世代リーダー育成スクールへの参加が決定した頃、私はちょうど研究方針の大幅な変更を余儀なくされていました。このような状態で参加して、何を発表すれば良いのか、不安や悩みを抱えながら発表準備を始めました。

しかし、チューターの松本佳則先生には丁寧に御指導頂き、研究の現状をお話しするということに集中して構成や内容を一緒に考えて下さいました。準備を進めるにつれて不安は払拭されていきました。

合宿では私の研究内容について様々な分野の先生方からご意見を頂き、また予想もしなかったポイントで他分野の先生に興味を持って頂き、非常に実り多い時間を過ごすことができました。また、参加者間の交流イベントも充実していて、キャリアの話から研究室の日常の話まで楽しく語り合うことで、段々一体感が生まれていきました。

このような3泊4日を過ごす中で、再び自分の研究に向き合う自信がついてきたように思います。

記念すべき第一回目となった次世代リーダー育成スクールに参加させて頂きましたこと、大変光栄に存じます。

私のように、自分の研究に迷いがあるという方にこそこのワークショップをお勧めします。

末筆ながら、このような素晴らしい環境で学ぶ機会を下さった実行委員会の先生方に厚く御礼申し上げます。

揚村 朋弥 (大阪大学大学院 生命機能研究科 免疫細胞生物学)

Discussionも研究の醍醐味

奄美大島で開催されたJSIR次世代リーダー育成スクールは、“研究と議論の楽しさ”を再確認できた非常に充実した会でした。炎症・再生をテーマに多様な分野・バックグラウンドを持つ研究者が集まり、日中のセッションだけでなく、夜の懇親会でも議論・交流が絶えず行われておりとても活気に満ちていました。また、奄美大島という自然豊かな会場で心身ともにリフレッシュすることができました。

私の発表では、臨床医の先生方から実際に患者さんを診る視点からの率直な意見を多数いただき、医師ではない私にとって非常に貴重なフィードバックを得ることができました。これにより、自身の研究に一層の深みを加えることが可能になったと思います。また、懇親会ではさまざまな話題について議論を行うことができ、全日程を通じて有意義な時間を過ごすことができました。研究は人と人との繋がりが大切であることを改めて感じ、“参加するからには名前くらいは覚えてもらおう”と意気込んでいたこの会で、少しは跡を残せたと思います。

最後になりましたが、この素晴らしい機会を提供してくださった岡本先生をはじめとした実行委員会の先生方や発表のご指導をいただきました椨先生に心から感謝申し上げます。またどこかの学会で皆様にお会いできることを楽しみにしております。

関口 功記 (熊本大学医学教育部 老化・健康長寿学講座)

奄美大島での実りある数日間 

JSIR次世代リーダー育成スクールに参加し、とても有意義な時間を過ごしました。

綺麗な海のすぐ側で数日間にわたり、日中は参加者の発表および質疑応答・ディスカッションが、夕方から夜にかけては懇親会が行われ、学術的な話題からプライベートなものまで多岐にわたる新鮮な話題にあふれ、とても興味深く、楽しい時間でした。

私の研究発表題目は臨床医学やヒトを対象とした研究とは異なっており、参加者の中でも一風変わったテーマでしたが、他の一般参加者並びに諸先生方から発表内外で積極的にコメントをいただき、次の研究構想や新しい観点の発見をするなど、研究に対するモチベーションがさらに上がりました。また、スクール開催前から、チューターを担当していただいた先生に丁寧にプレゼンテーションの指導をしていただき、そこでいただいたアドバイスも今後の糧にさせていただきます。

本スクールは今後の研究活動において非常に有益なものとなりました。このような貴重な機会を提供していただいたことに、改めて御礼申し上げます。

今後、他の参加者の体験記も掲載予定です!