「コドモ」という語を、みなさんはどのように表記されますか? 「子供」、「子ども」、あるいは平仮名表記の「こども」――近年、この語の表記をめぐる議論は、単なる表記上の問題にとどまらず、社会的・制度的背景と深く関係するようになりました。
2023 年 4 月、わが国において「こども家庭庁」が創設されたことを契機として、従来の「子供」や「子ども」という表記に加え、「こども」という表記が積極的に用いられるようになったことは周知の通りです。そして、この平仮名表記には、例えば 18 歳未満といった年齢的な線引きに限定するのではなく、心身の発達過程にある包括的なとらえ方が意図されています。
というのも、周知の通り、少子化や格差社会の進行を背景に、子どもと若者を取り巻く環境は一層複雑化・深刻化しています。具体的には、不登校やいじめ、学力格差、家庭内虐待、経済的困窮、ヤングケアラーの増加、発達障害や精神的疾患への対応の遅れ、インターネットや SNS を通じたトラブルや情報リスク、外国にルーツを持つ子どもたちの教育保障の不備、若年妊娠や性に関する課題、児童養護施設や里親制度からの自立支援の不足、そして若年層における就労困難(いわゆるニートやひきこもり)、さらには自殺の増加など、多様かつ複合的な問題が顕在化しているからです。
このような社会的背景のもと、「こども」という表記が象徴的に登場したことは、決して偶然とはいえず、私たちは教育と福祉の枠組みを横断する包括的アプローチの必要性に、これまで以上に迫られているのではないでしょうか。こうした認識を踏まえ、「日本子ども若者学会(以下、本学会)」では、就学前から義務教育段階、さらにはその後の青年期に至るまでの子どもおよび若者を、研究と実践の主要な対象とすることにしました。
とりわけ、本学会の特徴としては、対象となる年齢層の広さにとどまらず、保育や児童養護、ソーシャルワーク等の福祉領域と、幼児教育、学校教育、社会教育といった教育領域を、制度や機能にとらわれず横断的かつ学際的に探究する姿勢にあります。
これにより、本学会は、子ども・若者に内在する諸問題を顕在化させ、関係者間での共通理解を促進するとともに、従来の制度的枠組みでは解決困難な課題に対して、領域横断的な視点からの研究および実践を推進していきます。その過程において、先進的事例の収集・分析・発信を行うことも、本学会の重要な使命です。
本学会は、教育・福祉・医療・心理・社会政策等、多領域の知見を融合させることにより、子どもと若者の多様な現実と真摯に向き合い、その未来の創造に寄与することを目的として、微力ながらも、本学会の活動がわが国における子ども・若者支援の一助となることを願ってやみません。
2025 年 4 月 7 日
日本子ども若者学会会長 中山 芳一
日本子ども若者学会設立準備委員会一同
(名称)
第1条 本会は日本子ども若者学会と称する。英文表記では、Japan Society of Children and Young Children と表記する。
(目的)
第2条 本会は、研究者や実践者の協働的な交流を通して、教育・福祉・医療・心理・社会政策等、多領域の知見を融合させることにより、子どもと若者の多様な現実と真摯に向き合い、その未来の創造に寄与し、子ども・若者の支援をする目的とする。
(事業)
第3条 本会は前条の目的を達成するために以下の事業を行う。
1 年次大会、研究会、ワークショップ等の開催。
2 研究誌「子ども若者研究」、その他の出版物の発行。
3 研究者と実践者の連携支援、会員同士の共同研究や共同実践の支援。
4 子どもや若者に関する研究と実践の普及活動。
5 その他、本会の目的を達成するために必要な事業。
(所在地)
第4条 本会を以下に置く。
〒700‐0089 岡山県岡山市北区津島本町4-30-209
(会員)
第5条 本会の会員は以下の正会員と賛助会員の2つとする。
2 正会員は、本会の目的に賛同して入会した個人とする。正会員として本会へ入会する場合は、別に定める入会申込書を本会事務局に提出し、理事会の承認、入会金および当該年度の年間費(以下、会費)の納入を必要とする。
3 正会員は、会費を納入した年度の年次大会での発表等、会費を納入した年度に発行される研究誌「子ども若者研究」への投稿、会費を納入した年度に発行された右の研究誌等の無償受領の資格を有する。
4 賛助会員は、本会の目的に賛同し、研究・実践活動を支援しようとする個人および企業等とする。賛助会員は、理事会の承認を受け会費を納入しなければならない。
5 入会に関する理事会の決定に関する異議申立は受け付けない。
6 本会を退会する会員は本会へ申請する。
(会費)
第6条 正会員および賛助会員は以下の会費を納めるものとする。
正会員の会費:7000円
賛助会員の会費:30000円
2 前年度の会費未納者は第5条2項の資格を喪失する。
3 会費の未納期間が3年度を超えた会員は本会を退会したものとみなす。
4 会員の言動が反社会的な言動等に該当する場合は、会費の納入如何に関わらず理事会の決議により除名する。
5 いかなる事由によっても既納の入会金および会費は返還しない。
(研究誌の発行・投稿費)
第7条 本会の目的を遂行するために、研究誌「子ども若者研究」(英文表記:The Journal of Children and Youth Studies)を発行する。
2 研究誌に投稿しようとするものは正会員に限る。ただし、理事会が投稿を依頼したものはこの限りではない。
3 研究誌に投稿しようとするものは投稿の期日までに投稿料5000円を支払うものとする。
4 投稿された論文の採否の結果の如何に関わらず投稿料は返還しない。
5 投稿方法および投稿された論文の査読方法等に関しては別の規約による。
(役員)
第8条 本会には以下の役員を置き、理事会を構成し、本会の運営等にあたる。
会長 1名
副会長 2名
理事 8名程度(会長・副会長を含む)
監事 2名
2 役員は総会の決議によって選任する。
3 会長は理事の互選とする。
4 副会長は理事の中から会長が推薦し、理事会の承認を得て委嘱する。
5 監事は会員の中から会長が推薦し、理事会の承認を得て委嘱する。
6 理事に欠員が生じた時は、次点者を持って補い、その任期は前任者の残りの期間とする。
(役員の職務および権限)
第9条 役員は本会の目的を達成するためにその職務を遂行する。
2 会長は本会を代表し、その職務を執行する。
3 副会長は代表理事に事故等があるとき、その職務を代行する。
4 理事は理事会を構成し、その職務を遂行する。
5 監事は役員の職務を監査し、監査報告を作成する。
(役員の任期)
第10条 役員の任期は3年とする。ただし、再任を妨げない。
(理事会)
第11条 理事会は会長が招集するほか、理事の過半数による請求により招集することができる。
(総会)
第12条 総会は、本会の最高決議機関であり、本会の事業・予算・決算及び運営に関する重事項を審議決定する。
2 総会は定例総会および臨時総会とする。
3 定期総会は会長によって毎年1回招集される。
4 会長は理事会が必要と認めたとき、または会員総数の 3 分の1以上の署名により請求がある場合は臨時総会を招集しなければならない。
5 総会の運営は別に定めるところによる。
(事業年度)
第12条 本会の事業年度は毎年4月1日から翌年3月31日までとする。
(規約改定)
第13条 この規約の改定は、総会にて出席者の3分の2以上の賛成を必要とする。
会 長 中山芳一 All HEROs合同会社
副会長 三ケ田浩二 カンコーマナボネクト株式会社
副会長 浅井拓久也 鎌倉女子大学
理 事 小山壱也 ノーイン株式会社
理 事 沖村将彦 広島桜が丘高等学校
理 事 谷口聖 香川短期大学
理 事 小山玲子 秋草学園短期大学
理 事 湊照代 NPO法人ふれあいサポートちゃてぃず
監 事 宮﨑正宇 倉敷市立短期大学
監 事 高橋有子 キャリアコンサルタント
本学会には、教育・福祉・心理・行政・NPO・企業など、子ども・若者支援に関わる多様な領域の研究者・実践者が参加しています。
以下に、会員の主な所属先を掲載いたします。(敬称略・順不同)
【教育機関】
岡山大学
香川短期大学
鎌倉女子大学
東京家政大学
東京未来大学
秋草学園短期大学
広島桜が丘高等学校
三宅町立三宅幼児園
山城精華学園 光が丘幼稚園
大分県私立中学高等学校協会
【行政・教育関連機関】
玉野市
玉野市教育委員会
【福祉・児童支援・地域活動】
子ども學びデザイン研究所
【企業・団体・その他】
株式会社ひまわり
※本一覧は2025年10月現在の情報をもとに作成しています。