ご挨拶

このたび,日本基礎心理学会第40回大会を大阪大学でお引き受けし,2021年12月3日(金)から同5日(日)までの3日間,開催することになりました。40周年という節目の大会をお引き受けさせていただくことを大変光栄に存じます。当初は現地での対面開催を予定し学会会場と懇親会会場を手配しておりました。しかし,残念ながら新型コロナウイルスの感染がまだ収束せず,12月初めまでに日本国民ほぼ全員にワクチンが接種されるかどうか見通せませんので,昨年の大会と同様にオンライン開催にさせていただきます。

前回、大阪大学で日本基礎心理学会大会が開催されましたのは1997年の第16回大会でございましたので,なんと24年ぶりになります。遅くなりましたことをお詫び申し上げます。前回大会の委員長は中島義明先生でした。当時はまだ35mmスライドフィルム映写機が使われていた時代であり,手元にあります当時の大会プログラムを見ますと,表紙は無光沢普通紙にモノクロ印刷であり,発表要旨は提出された紙を切り貼りコピーしたためフォントはまちまち,全40ページほどでして,ノスタルジアを感じます。近年のカラー印刷表紙,統一されたフォント,100ページ前後の立派なプログラムと比べますと隔世の感があります。

大阪大学人間科学部・人間科学研究科は1972年に日本で最初の「人間科学部」として設立され,文理融合,学際性,実践性,国際性を理念としています。1970年の万国博覧会の駐車場跡に建設された本館は3つのウィングから成り,上から見ると「人」の字形になっています。今日であれば床面積を最大化するため当然長方形の建物を建設するでしょうが,当時は土地に余裕があったため,贅沢に空間を使用したユニークな建築になりました。

本キャンパスは太陽の塔で有名な万博記念公園に隣接しています。現地開催であれば学術のみならず関西の歴史・文化もお楽しみいただけるはずでした。しかし,オンライン開催であっても学術的には全く遜色ない大会になると信じております。多くの皆様方のご参加を準備委員会一同,心よりお待ち申し上げます。

日本基礎心理学会第40回大会準備委員会

委員長 森川 和則