シンポジウム
■シンポジウム1
基礎心理学研究における深層学習の役割
▼企画趣旨
近年のAIブームにおいて特に深層ニューラルネットワークに注目が集まっていま
す。深層ニューラルネットワークは人間の脳と同様に学習や記憶が可能であり、
特に画像認識・識別能力において人間と同等かそれ以上の能力を獲得していると
する報告がなされています。今後は基礎研究の分野においても深層ニューラル
ネットワークの活用がより一層進んでいくものと考えられます。基礎心理学分野
においては、データ処理、データ解析だけでなく、深層ニューラルネットワーク
が人の脳とよく似た振る舞いをすることに注目し、知覚・認知の良いモデルとし
て利用するなど、多くの利用方法が考えられます。そこで本シンポジウムでは、
基礎心理学研究において現在深層学習を用いた研究を用いて知覚・認知研究を
行っておられる先生方に深層ニューラルネットワークを用いた研究をご紹介いた
だき、基礎心理学研究における深層ニューラルネットワークの利点、問題点、今
後の展望について議論していきたいと思います。
▼企画者および座長 内藤 智之(大阪大学)
▼話題提供者
内藤 智之(大阪大学)
林 隆介(産業技術総合研究所(AIST))
渡辺 英治(基礎生物学研究所)
白石 祥之(日本たばこ産業株式会社)
▼指定討論者
眞田 尚久(岩手県立大学)
■シンポジウム2
基礎心理学と数理モデル
▼企画趣旨
数理モデルは自然言語によるモデルと比べて曖昧さが少なく、強い予測が可能で
あり、反証可能性も高いため、心理学の科学的基盤を盤石にする上で重要な役割
を担うと期待されます。心理学における数理モデリングの歴史は古いですが、近
年の計算技術の発展や心理学の再現性の問題などに鑑みますと、現代の心理学に
おける数理モデルの役割を再考することは重要な意味を持つと考えられます。そ
こで本シンポジウムでは、基礎心理学における伝統的なテーマである空間知覚・
時間知覚・注意のそれぞれにおいて広い意味での数理的なアプローチを取り入れ
ている3名の研究者に話題を提供して頂くことで、基礎心理学における数理モデ
ルの意義について理解を深め、今後の展開を考える契機としたいです。
▼企画者および座長 武藤 拓之(京都大学)
▼話題提供者
森 将輝(慶應義塾大学)
箕谷 啓太(玉川大学)
小林 穂波(関西学院大学)
▼指定討論者
岡田 謙介(東京大学)