メンタル・ヘルス・ウェビナー
メンタル・ヘルス・ウェビナー
「メンタル・ヘルスにおける対話とナラティブの力」
「メンタル・ヘルスにおける対話とナラティブの力」
市川享子(講師)
東海大学
健康学部 健康マネジメント学科
市川享子(講師)
東海大学
健康学部 健康マネジメント学科
要旨
本発表では”健康“に関して社会的包摂、公正、持続可能な社会からのアプローチし、特にコミュニティのレジリエンスにおける語り(ナラティブ)の力に焦点を当てます。2011年、東北地方にはM.9.0の大震災が襲いました。巨大津波は世界最強と言われたスーパー堤防をも破壊し、岩手・宮城・福島の3県を中心とした沿岸部一帯は浸水しました。住民は仮設住宅での生活を続け、地域は分断・孤立といった多様な課題に直面しました。分断された地域の紐帯(つながり)の再構築を進めるトリガーとして、方言や地域の共同性を基盤にしたナラティブ(語り)の潜在的機能を考えていきます。
市川享子について
市川享子、東海大学健康学部健康マネジメント学科専任講師。専門は市民学習、コミュニティ・デザイン。2004年以降日本国内では新潟県中越地震、熊本地震等、海外ではスマトラ沖地震の復興活動に携わる。東日本大震災後、高さ22mの津波に襲われた岩手県大槌町では住民の語り(ナラティブ)をベースにした地域再生と次世代育成に携わり、文化庁から「被災地における方言の再興と地域再生」の取り組みとして支援を受けた。2022年からは福島県双葉町における住民帰還に伴うコミュニティづくりの活動にも携わる。