情動認知発達研究部門の方針
情動認知発達研究部門の方針
本部門は、主にMRIを用いてヒトの脳の構造や機能を可視化することで、以下の3つのミッションに取り組んでいる。
① 神経発達症の生物学的神経基盤の解明
② 臨床に資するバイオマーカーの開発
③ 新たな神経発達症支援の方法の確立
これらのミッションを達成するため、以下の3つを基本的な方針としている。
連合大学院のネットワークを基盤にして、多機関共同研究として多サンプルを集積し、脳画像、遺伝子、神経伝達物質、認知機能、視線などの多面的な評価を行い、独自のデータベースの構築を行う「子ども発達脳プロジェクト」に取り組んでいます。
また、全米21施設が共同し、約12,000名もの子どもの脳画像・遺伝子・行動データを縦断的に集積していく大規模研究、ABCD (Adolescent Brain Cognitive Development) studyをはじめとしたデータベースを有効に利用して研究を行っています。
治療者の不足、治療機関へのアクセスの困難等のために、必要な治療を提供することが難しい場合がある。その解決策として、いつでもどこでも容易にアクセス可能なオンライン診療(セルフヘルプ遠隔治療)の普及を推進し、研究を行っている。自宅等でより早期に有効な治療法にアクセス可能な遠隔医療の仕組みを構築していく。
上述のような研究を遂行するためには、小児発達学、児童精神医学、放射線医学、心理学、神経科学、情報科学、教育学などの幅広い分野における高度な知識、技術が必要だと考えています。そのため、様々な分野、背景をもった研究者との共同研究を積極的に推進しています。具体的には、福井大学内における医学部小児科学、精神医学、放射線医学、高エネルギー医学研究センターに加え、連合小児発達学研究科(大阪大学、金沢大学、浜松医科大学、千葉大学)、Stanford大学、Korea Brain Research Instituteなど、国内外の研究機関と幅広く共同して研究をすすめています。