APOTC2024に参加
2020年に理学療法士および作業療法士の養成施設指定規則が改訂されてから5年が経過しました.この間,新型コロナウイルス感染症の流行や働き方改革の推進など,作業療法士を取り巻く環境は大きく変化しました.
我々は社会の要請に応えるべく,様々な取り組みを行ってきました.しかしこの時期は,目まぐるしい変化に対応するための「方法論」が優先され,作業療法の根幹である「作業」そのものに向き合う時間は減少していたように感じています.
もちろん,社会からの要請に柔軟に対応することは重要です.しかし同時に,専門性を適切に発揮することができなければ,社会に対する作業療法士の価値は伝わりません.そのため,改めて「作業」について考え,作業療法の本質を見つめ直すことが重要であると私は考えます.
また,作業療法士としての価値をさらに高めるためには,臨床現場における「作業」に基づく実践の推進が必要です.その実践内容を報告し,学術的な議論を通して「作業」への理解を深めることが,作業療法教育の発展につながると思います.
2025年11月に開催予定の日本作業療法教育学会学術大会は,第30回という節目を迎えます.この記念すべき大会で,私たちは改めて「作業」に焦点を当て,「作業」を学び教えることの難しさ,そして「作業」への理解が深まる楽しさを共有したいと考えています.そのため,本大会のテーマを「作業療法教育における作業の探究〜今だからこそ作業を学ぶ〜」と設定しました.
本大会は,東北地方の中心都市である宮城県仙台市にて開催します.また,より多くの会員の皆様が参加できるよう,ハイブリッド形式を採用し,大会後にはオンデマンド配信も計画しています.実行委員一同,皆さまのご参加を心よりお待ちしております.