鍛金とは
鍛金はメソポタミア文明、古代エジプト文明にその歴史をみることができます。当時は金・銀・銅などの金属を加工し、武器や装飾品などが作られたとされています。紀元前4000年の歴史を持つといわれいます。
日本へは弥生時代に大陸より金属文化が伝わり、銅鏡や剣、甲冑などに使用されました。古墳時代の副葬品、馬具、装身品などに鍛金の歴史がみられ、飛鳥時代以降、仏教伝来ともに、仏教美術の制作に用いられ、金工、仏具、刀の制作に広がりをみせ、奈良時代には大仏や仏像の制作に用いられ、鋳造技術、金工技術が確立されました。
平安時代以降、刀装、武具から金工品へと広がり、室町時代から桃山時代には寺院の装飾品、茶道具、仏具の製作に用いられ時代ごとの変化がみられるようになります。
江戸時代以降、刀装など装飾的な用途に用いられることが多くなり、明治維新以降の新しい生活様式に合った工芸品や日用品、海外で開催される博覧会(パリ万博)なへと出展され鍛金の歴史は大きな広がりをみせることになります。パリ万博出展の際には、ヨーロッパにて高い評価を受けアールヌーボーの流れにも大きな影響を与えたといわれています。
現在では多種多様な技巧があみだされ彫金技術の一つとして確立された技法となっています。