日本福音キリスト教会連合(以下、教会連合)の事務所は、1992年の発足当時、全国運営委員の一人が所属する教会の中に置かれ、加盟教会の交わりと宣教協力のために仕えてきました。
2002年、働きの幅が広がる中で、事務所は登戸(神奈川県川崎市)に移されます。教会連合発足から30年が経過した現在、加盟教会数は200を超え、事務所に求められる働きと責任はさらに増しています。今後も円滑に働きを担うためには、現在の事務所スペースでは手狭になってきている現状があります。
2017年、西荻南イエス・キリストの教会(以下西荻南)から教会連合に対する土地活用の申し出が出されました。それは、一加盟教会として教会連合全体の働きに貢献したいとの祈りと願いから生まれた申し出です。
全国運営委員会は、法人格を持たない教会連合がこの申し出をどう取り扱うべきかについて検討チームを発足させ、最終的に「賛同教会方式」による「教会連合事務所機能を備えた教会堂建設」の方法が提案されました。その特徴は以下のとおりです。
西荻南の法人名義でなされる教会堂建築計画である。
建てられる教会堂建物は、西荻南の礼拝、宣教のためのものであるとともに、事務所機能充実を願う教会連合事務所としても使用される。
建設資金、返済資金は本働きに賛同する賛同教会によって設立される賛同教会総会からの呼びかけに応じる全国加盟諸教会の協力による献金と建設債によって満たされることを願う。
本提案は2022年全国総会の全体計画案において報告され、承認されました。
教会連合は自立した各個教会が互いの違いを認めつつ、聖書に照らして自主的な協力を喜んでする連合です。教会連合全体のための一教会の献身に、ご理解とご協力をお願いいたします。
西荻南名義で教会連合の事務所を備えた教会堂を建てることについて、名義の問題や、課税対象になるのでは?とのご心配の声もいただいています。
西荻南は自らの教会規約に教会連合全体の働きに仕える祈りと願いを記し、教会連合のための働きを教会の働きの一環として位置付けています。都庁の担当課も、このような西荻南と教会連合との関係を理解し受け止めています。この点を踏まえ、予定している建物では、教会連合事務室としての占有スペースは10%未満となります。 この占有スペースだけでも、現在の事務室より広くなり、その他礼拝堂や集会室、会議室なども共同使用ができます。
協力あるいは賛同教会からの呼びかけによって一教会の教会堂を建設する取り組みは、南関東地区では三件の実例があります。教会連合全体に献身する加盟教会を、有志の教会とその呼びかけに応え協力する教会が支援するあり方は、これまでの教会連合の理念に沿った働きと言えます。