課題研究
7/7(日)13:00-16:00
「DXでどうなる? 子育て・教育・地方自治」
企画趣旨
本課題研究では、コロナ禍を経て社会に行き渡った新たなテクノロジーと、そのもとにおける公教育の変容と教育政策/統治の構造を解明するという研究課題に取り組んでいる。 今回は、台頭してきたDX(デジタル・トランスフォーメーション)に焦点を当てる。
DXとは、新たなデジタル技術やデータを活用して社会の諸分野の改変を図ることである。単なる端末の導入や業務のデジタル化を超えた社会構想であり、ビッグデータに基づき、教育実践そのものや、統治の有り様を「トランスフォーム」しようとするこの考え方は、「骨太の方針」や、第4期教育振興基本計画の中核にも位置づけられている。
DXの射程は、教育領域を含みこみつつ、より全体的な社会の編成を変容しようとするものであり、その射程も大きい。生涯に渡るデータの利活用が強調された結果、幼少期からのデータ蓄積と、保育・福祉・医療等との連携も課題となっている。これは、経産省だけでなく、総務省、デジタル庁、こども家庭庁等というアクターを含みこんだ政策構造の変容に接続するとともに、新たな個人情報法制のもとでデータ集積・統合のプラットフォームとされた地方自治体や中央地方関係の変容にもつながる。
学会大会の課題研究では、このDXをテーマに据え、フロアも交えた議論の中で、動向把握と教育政策研究上の課題を明確化したい。具体的には、まず、谷口聡会員よりDXをめぐる政策構造の変容と学校・教育行政の役割についてご報告いただくとともに、稲葉一将氏から、DX下における地方自治・中央地方関係について、子育て・養育データの問題も視野に入れながらご報告いただく。
■登壇者
報告1 谷口 聡(中央学院大学)
報告2 稲葉 一将(名古屋大学)
指定討論 仲田 康一(法政大学)
会員外の方でご参加を希望される方は、「参加方法」ページよりお申し込みをお願いします(課題研究に参加するには参加費がかかります)。