ポートランド州立大学(PSU)
ハットフィールド大学院 ディレクター
行政学部 教授
JaLoGoMa プログラム ディレクター
組織内での多様性を受け入れ、多様な文化背景を持つ人々のニーズにどう対応すべきかなど、どこにどんな悩みを持つ人がいるのか、それをどのように解決するのかという具体的なプロセスにフォーカスした、ファシリテーション・問題解決のスペシャリスト。「現場で役立つ研究」をモットーに、実務家との協働・連携による応用研究のプロジェクトを多く手がけてきました。本プログラムでは、プログラム・ディレクターとして、まちづくりの根本となる枠組み・理論や、合意形成のためのコミュニケーションの方法などを包括的に学ぶ機会を提供します。どんなにカオスな打ち合わせや話し合いでも、鋭い視点で鮮やかに場をまとめる姿から、参加者やスタッフから親しみを込めて「大ボス」と呼ばれる存在です。
西芝氏は、大阪大学文学部英語学科卒業後、関西経済連合会国際部に勤務。日英会議通訳者に転職し、実務経験を積み、1991年に渡米、1998年にPSUのコミュニケーション学で修士号、2003年にPSUの行政・公共管理学で博士号を取得。市民参画・多文化共生・異文化コミュニケーションを専門としています。2004年以来、東京財団主催の地方自治体中堅職員向けの研修プログラムの一環として、米国ポートランドでJapanese Local Government Managers Training Program (JaLoGoMa)を企画・実践。2017年からはPSU独自のプログラムとなり、多様な参加者を受け入れています。
また、オレゴン日米協会 (JASO) 理事・教育委員会委員長、一般社団法人全国空き家バンク推進機構(ZAB)の理事を兼務。
著書に、「日英対訳:地方行政を変えるプロジェクトマネジメント・ツールキット:自治体職員のための新仕事術」(ぎょうせい、2007)、「ポートランド州立大学のコミュニテイ・ベースド・ラーニングに学ぶ―大学の新しい役割」(ひつじ書房2020)、“Research Methods and Statistics for Public and Nonprofit Administrators: A Practical Guide”(Sage, 2013) 、“Culturally mindful communication: Essential skills for public and nonprofit professionals”(Routledge, 2017)等があります。
英日会議通訳としては元アメリカ大統領ジミー・カーター氏、マイクロソフト社CEOビル・ゲイツ氏、ナイキ社CEOフィル・ナイト氏、元首相竹下登氏など数多くのVIPの通訳も担当。
私生活では2011年に舌癌を発症。
舌の一部を切除する大手術を経て現場に復活。その後も手術・放射線治療・化学治療などの治療をしつつ、現場にて活躍中。
誰かに自分のまちが作られるよりは、自分が関わっているまちを自分の手で良くしたい。ランディが住むマルトノマ・ビレッジで土地利用に関する計画が始まろうとした当時、彼はインテルで働くエンジニアだった。ネイバーフッド・アソシエーションを介し、地元企業も巻き込み、コミュニティ全体の意見を土地利用政策に反映させた。ビジネスの視点からサステイナブルなまちを育ててきたランディの思いやリーダーシップを学びます。
ランディ・ボネラ氏は、電気工学のエンジニア兼、フリーランスのコンサルタントをしながら、コミュニティの支援を長年続けています。特に、ネイバーフッドのレベルでは、コミュニティの安全性やアクセスビリティーの向上に力を入れています。過去には、マルトノマ・ネイバーフッド・アソシエーションの役員や会長として6年勤め、その際に、公共利用のために軍の基地を閉鎖する取り組みを行いました。また現在は、マルトノマ・ビレッジのビジネス団体をサポートするベンチャー・ポートランドという組織の常任メンバーとして活動しています。
その他
JaLoGoMa Timesでは、まちづくりに関する記事を定期的に共有しています。JaLoGoMa Timesの「話し合いをするための基本ルール」などご覧ください。
ポートランド市のある地域で行われた雨水処理費用に関する300人規模のパブリックヒアリングで、市に不信感を募らせていた住民への説明を担当した当時ポートランド市役所職員だったダン。彼はこれまでとは違ったアプローチで住民と向き合いながらファシリテートし、パブリックヒアリングが始まって約40分が経過した頃には、会場の雰囲気は明らかに最初と違い、住民が積極的にダンの話を聞くようになっていた。
市職員時代に、住民との話し合いを前向きに進めるために様々な工夫を取り入れた元市職員のダンから住民との向き合い方のポイントを学びます。
現在ダン・ヴィッツィーニ氏は、ポートランド州立大学(PSU)を拠点にしながら、数々のプロジェクトに関わっています。これ以前には、ポートランド市の職員として財政と政策のアナリストを26年間していました。在職中は、市の会計監査オフィスと環境サービス局で、財政専門家、政策と立法のアナリスト、カスタマーサービス主任、アセスメント・マネージャとして市民と関わってきました。ポー トランド市での公共サービスに加えて、レイクオスウィゴ市の計画委員会に約10年間務め、2010年には5ヶ月間同市の市議会で代理の市議会委員にも任命されました。また現在は、PSUパブリックサービス実践・研究センターのシニア研究員でもあります。その他、ウィラメット川流域の環境 管理や規制、価値観などについて人々の考え方を転換することを目的とした環境保護、市、企業、農場、科学者のリーダーが集まる、ウィラメットパートナー シップの役員会の一員としても活躍しています。
その他
2019年現在 和光市(埼玉県)企画部資産戦略課主幹 岡田さんとダンによる住民参加についての対話
裏庭で2〜3人の井戸端会議から始まり、行政までも動かした。ポートランドは住民の巻き込み方、意見の聞き方、協働の仕方がアメリカのどのまちと比べても進んでいる。そんなまちから日本のまちづくりを応援したい。全米で最も緑の多い駅を作ったチップスの「巻き込んで仲間にしてしまう秘訣」と同時に日本のまちづくりの在り方について考察します。
チップス・ジャンガー氏は、「まちづくり人材育成プログラム」に2012年からかかわっています。ポートランド市郊外のオークグローブ地域を中心に活動する環境団体、「アーバングリーン(Urban Green)」の共同創設者でもあり、草の根活動で行政を動かしています。アーバングリーンは、①都市生態系の保護、回復、②活気ある健康的なコミュニティー(地域社会)の構築、及び③オークグローブの住民の生活向上を目的とし、地域の事業者や行政と協力しながら活動しています。2012年には、オークグローブ地域におけるライトレール (MAX)の新駅建設にあたり、反対する住民も多い中、時間をかけて地域住民の合意をつくりだし、更には同駅が全米でもっとも人と自然が共存する駅となるよう、行政と共に企画しなおすことに成功しました。現在は、地域住民と共に、オークグローブ地域の中心地であるマクロフリン通りの再活性化に取り組んでいます。
その他
チップスの日本旅 in 陸前高田
https://www.1101.com/tohoku_shigoto/yagisawa3/2015-03-20.html
右下のCCボタンを押すと、日本語訳がご覧いただけます
ランディ・ボネラ
Randy Bonella
ダン・ヴィッツィーニ
Dan Vizzini
チップス・ジェンガー
Chips Janger