灌漑利水学研究室は1922年に農学科から独立し、農業土木の研究室として設立されました。当時、農業土木の研究室は全国に2か所しかなかったそうです(もう一つは東京大学)。当研究室の初代教授である田中貞次先生は、忠犬ハチ公で知られる上野栄三郎先生の急逝により東大教授となったことから、在籍期間は3年9か月でした。忠犬ハチ公は急逝された上野栄三郎先生を迎えに秋田犬のハチ公が毎日駅まで通ったというお話ですので、当研究室も有名なハチ公の物語と深い関係があるわけです。
長い歴史の中で当研究室は、数多くの優秀な学生を社会に送り出してきました。卒業生は農林水産省や都道府県の公務員の他、ゼネコンやコンサルタント会社など、農業土木に関する職業で活躍されているのはもちろん、農業土木以外の分野で活躍されている方もおり、多彩な人材を輩出しています。研究者も多く輩出しており、卒業生は例えば東京大学や佐賀大学、鳥取大学、弘前大学、鹿児島大学などの名誉教授や教授、准教授として、あるいは国際農林水産研究センターの研究者として活躍されています。