2022年3月8日(火)13:00〜17:00
オンライン
開催

(当初、同志社大学/ハイブリッドでの開催予定でしたが、COVID-19感染拡大に伴いオンラインのみとなりました。)

参加無料

主催: 情報処理学会高度交通システムとスマートコミュニティ(ITS)研究会

協賛: 情報処理学会モバイルコンピューティングと新社会システム(MBL)研究会
情報処理学会
マルチメディア通信と分散処理研究会(DPS)研究会
情報処理学会グループウェアとネットワークサービス(GN)研究会
ITS Japan

情報処理学会高度交通システムとスマートコミュニティ(ITS)研究会では、毎年、ITS研究フォーラムを開催し、ITSの現状と今後の研究・開発の課題に関する知識の共有、研究者間の交流の場として参りました。今回は、「モビリティからソサエティへ – 自動運転の高度化と社会展開に向けて」をテーマに招待講演者をお招きし、レベル4自動運転や協調走行に向けて高度化する技術の研究開発と街や地域への自動運転サービスの導入について最新の動向を共有いただき、考える場といたしました。参加費は無料としております。皆様のご参加をお待ちしております。

お申し込み


招待講演

加藤 晋国立研究開発法人 産業技術総合研究所

レベル4等の無人自動運転移動サービスの社会実装に向けた取組み

本講演では、レベル4等の無人自動運転移動サービスの社会実装に向けた取組みとして、2021年3月に本格運行が開始されている自動運転のレベル3による遠隔型自動運転システムの開発や実証などについて述べ、さらに、経産省・国交省の新たな自動運転等の社会実装に向けた事業であるRoAD to the L4プロジェクトなどを紹介する。

加藤晋(かとうしん) 明治大学大学院博士後期課程修了、博士(工学)。科学技術特別研究員を経て、1997年通産省工業技術院機械技術研究所に入所。以来、自動運転、運転支援やフィールドロボットに関する研究開発に従事。2001年、独法化により産総研に組織再編、主任研究員、研究グループ長などを経て2018年より首席研究員、また、埼玉大学や東京理科大学の連携教授を兼務。さらに、内閣府SIP(自動運転)推進会議委員、NEDO技術委員、自動車技術会学術講演会運営委員会委員など。


青木 俊介国立情報学研究所

協調する自動運転車と完全自動運転への道のり

完全自動運転の実現には周囲の車両・人間との協調・連携が必要不可欠である。本講演ではこれまで取り組んできた協調型自動運転車の要素技術について紹介をし、また現在開発を進めている超人間級AI運転手による完全自動運転システムの紹介を行う。

青木俊介(あおきしゅんすけ)2015年から2020年にカーネギーメロン大学計算機工学科 (Electrical & Computer Engineering) Ph.D. 課程在籍。在籍中、サイバー信号機の開発やゼネラルモーターズ社のウルトラクルーズの開発に従事。Ph.D. 取得後、2021年より国立情報学研究所 助教として着任し、青木研究室を主宰。また2021年よりJSTさきがけ 研究員・名古屋大学 特任助教を兼任。2021年8月にTURING株式会社を共同創業し、取締役CTOとして参画。自動運転システム、サイバーフィジカルシステムに関する研究に従事。


佐藤 健哉(同志社大学)

協調型自動運転に向けたダイナミックマップの新たな展開

先進運転支援システムや自動運転では、見通しの悪い地点など車載センサで検知できない他車両や歩行者の認識のためにV2X通信を利用し車外からのセンサ情報を取得している。しかし、センサ情報の取得や交換だけでは必ずしも安全性を判断できないという課題がある。我々は、協調型自動運転の実現に向け、静的地図情報に関連付けて車両の動的状態を管理する情報通信プラットフォームであるダイナミックマップ2.0を研究開発している。本講演では、ダイナミックマップ2.0の技術的要素となるV2X通信、エッジコンピューティングによる分散処理、センサデータのストリーム処理についての解説に加え、ダイナミックマップの新たな展開も説明する。

佐藤 健哉(さとうけんや)同志社大学大学院情報工学専攻教授。同志社大学モビリティ研究センター長、および名古屋大学組込みシステム研究センター特任教授兼務。1986年大阪大学大学院工学研究科電子工学専攻修士課程修了。同年住友電気工業情報電子研究所入社。1991~1994年スタンフォード大学計算機科学科客員研究員。2000年奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科博士後期課程修了、米国エイミック・インク, チーフテクノロジストを経て、2004年より現職。


東島 勝義パナソニック テクノロジー本部デジタル・AI技術センターモビリティソリューション部 部長

スマートコミュニティを支える次世代モビリティサービス

コミュニティの中で「モビリティ」の在り方を見直すことで、新たなライフスタイルを生み出し、人の生活圏でくらしを活性化させることを目指した、パナソニックが考えるLast 10-mileのビジョンの紹介と、その実現を目指した、エリアモビリティの取り組みを紹介する。1つは、パナソニック構内における、無人自動運転のライドシェアサービスの運用、また、Fujisawaサステナブル・スマートタウンの、小型低速ロボットを使った住宅街向け配送サービスの実証について、取り組みとそれを実現するための中核技術であるAI(人工知能)やICT(情報通信技術)のご紹介、並びに実用化に向けた課題、今後の可能性などについて紹介する。

東島勝義(とうじま まさよし)1992年松下電器産業(現パナソニック入社)低消費電力動画像コーデックLSIで、FOMA初のテレビ電話を実現。システムLSIアーキテクチャ開発を通じて、ワンセグ携帯電話、デジタルテレビ、ブルーレイレコーダなどのSystem on Chipをドライブ。2011年より、本社R&D部門にて、スマート家電・スマートハウス、AI研究・開発の戦略企画を担当、家電のIoT・AI化の変革を仕掛ける。2015年、車載向けAIセンシング技術開発を経て、自動走行モビリティソリューションサービス事業開発に従事、現在に至る。

小林 寛ヤマハ発動機 先進システム開発部 グループリーダ

ヤマハ低速自動運転による実証実験事例紹介

2022年10月に山形県高畠町にてインフラ協調システムの技術検証として実施された「ヤマハカート車両+磁気マーカ」による自動運転の実証実験事例を紹介する。

小林 寛(こばやし ひろし)1997年ヤマハ発動機(株)入社。産業用機械を扱う部署に配属され、表面実装機のソフトウェア開発を担当。2013年より本社研究部署に異動し、モータサイクルの先進安全技術研究を担当。2020年よりカート車両による低速自動運転開発を兼務し、現在に至る。

プログラム

13:00〜13:10 開会挨拶 ITS研究会主査 重野 寛(慶應義塾大学)

13:10〜13:50 加藤 晋(国立研究開発法人 産業技術総合研究所)

レベル4等の無人自動運転移動サービスの社会実装に向けた取組み

13:50〜14:30 青木俊介(国立情報学研究所)

協調する自動運転車と完全自動運転への道のり

14:30〜15:10 佐藤健哉 (同志社大学)

協調型自動運転に向けたダイナミックマップの新たな展開

15:10〜15:25 休憩

15:25〜16:05 東島 勝義(パナソニック(株) テクノロジー本部デジタル・AI技術センターモビリティソリューション部)

スマートコミュニティを支える次世代モビリティサービス

16:05〜16:45 小林 寛(ヤマハ発動機 先進システム開発部 グループリーダ)

ヤマハ低速自動運転による実証実験事例紹介

16:45 閉会挨拶

お問い合わせ

情報処理学会ITS研究会 ITS研究フォーラム担当 its-rf2022 (at) ishilab.net