板敷山の山道を徒歩で頂上まで登ると「護摩壇跡」が残されています。ここで山伏弁円が聖人に危害を加えようとして護摩を焚いたと伝わります。
「山も山 道も昔に変わらねど 変わり果てたる 我が心かな」
この句は、山伏弁円が親鸞聖人に帰依した後、詠ったものです。当時、聖人が鹿島・行方方面にご布教にお出かけの際、弁円は稲田草庵の留守を任されるということがありました。
しかし聖人がなかなかお帰りにならないことを心配した弁円は、板敷山までお迎えに参ります。この板敷山で聖人をお待ちしている時、昔待ち伏せをして聖人に危害を加えようとした昔の自分の心と、心配してお迎えに参上した自分の心が全く変わったことに気づきます。弁円が聖人の身を案じ、句を詠んだ場所に「弁円懺悔の碑」があります。