魚類学会では,現在,英文誌・Ichthyological Research(通称IR;Springer Nature社から出版)と和文誌・魚類学雑誌(通称魚雑)を学会誌として出版している.現在,これら学会誌の出版はほぼ会員からの会費によって成り立っており,学会の経常費の3割を超える大きな学会事業となっている.両誌は,さまざまな専門分野で構成される魚類学会員の研究成果を公表する媒体として重要な役割を果たしていることは疑いない.もちろん,これら学会誌が各会員の論文投稿先のファーストチョイスかどうかは,会員個人個人の考え方や周辺事情,あるいは専門分野によっても異なるであろう.また,近年の学術雑誌を取り巻く国際的状況の劇的な変化の中で,IRのような分類群特異的な雑誌(Taxon-specific journal)の立ち位置が難しくなっている側面もある.このような背景のもと,今年度の年会がオンライン開催となった契機に,より良い学会誌作りを目指して,IRと魚雑の現状と課題を会員と共有し,会員と議論する機会を設けるフォーラムを企画した.
会 場:Zoom第1発表会場
日 時:2020年11月1日(日)14:30–17:00
コンビナー:日本魚類学会編集委員会
開催趣旨説明:小北 智之(編集委員長)
・「魚雑」の大改革の光と影:田城 文人(和文誌編集主任)
・「IR」のトレンド分析:久米 元(英文誌編集主任)
・分類学論文の出版先としての「IR」:松沼 瑞樹(英文誌編集主任)
・編集委員長が考える「IR」の環境適応戦略:小北 智之(編集委員長)
15:40–15:50 (休憩)
コーディネーター:小北・久米・松沼・田城
・現・元編集委員メンバーに聞く!
・会員からの生の声に答えます!