本学科の学生が制作した作品のうち、めでたく学外で受賞したものが多数あります。ここでは近年の受賞作品をいくつかご紹介します。学生でも極めればここまでのモノや空間を作ることができ、そして社会で評価される・・・思う存分制作に打ち込める環境がここにはあります。
ちょっと嫌な日をちょっと楽しみな日に。
雨が降ると、
せっかくの外遊びができなくなる…
楽しみにしていた遠足に行けなくなる…
雨は晴れた日のワクワクが停止してしまうような気がする。
そんな、なんとなくマイナスなイメージのある雨を更生し、
一度止まったワクワクを再生したい。
ちょっと嫌な日がちょっと楽しみな日になったら。
雨の降る日が多い日本。
雨樋は、屋根に溜まった雨水を地上に導くためのもの。
雨水を流す役割の雨樋に、
雨そのものを活かす楽しみを加えた。
雨が、雨樋を動かす。
雨が、雨の日を変える。
動く雨樋「あまどう」で、
少しでもワクワクや楽しさを感じる瞬間が増えてほしい。
マイナスなイメージのある雨の日を、ちょっと楽しみな日に。
有楽町には、大手町~東銀座まで接続する大規模地下ネットワークの一部として、官民問わず様々な性質の地下空間が繋がり広がっている。しかしながら、有効な利活用はされていないのが現状である。この地域に広がる地下空間を魅力的に活用していくことは、地下空間が本来備えている面的で立体的な歩行者ネットワークの価値を高めることができるのではないだろうか。敷地は拡張可能性のある地下空間を起点に、設定する。それによって、今まで取り残されてきた地下を街での多様な空間体験の一部として巻き込み、包摂していくことができるのではないかと考えた。機能は有楽町の場所性や歴史を考慮し、それぞれ美術館、劇場、映画館とする。
私たち人は自然界の一部として生かされている存在である。現在、人は自然隔離の動きが大きくなっているが、私たち人間も自然の一部である。自然から切り離されて生きようとしている現在の私たちは、人間は自己存在を消滅へと向かわせようとしている。人は畑から採ってきたものを食べている。つまり土から生まれているといえる。地球の生態系や環境の回復という視点で循環型社会を考えたときに最終的に行き着くのは、「土に還るかどうか」であるのではないか。本来の自然と人間の関係を見直し、この市で生まれ育った故人を思い出のあるこの地の土に還す。そのような自然と共存する納骨堂の計画とする。
学校の授業内で単位取得にレポートかウェルフェアデザインコンテストへの出品か選ばなければならなかったのでこちらを選択しました。元々何かしらのコンテストに応募したいとも思っていたことも理由の1つです。
緊急時に連絡手段を持たない子供や高齢者、外国人などの人々が必要な情報をスムーズに入手するための掲示板。デジタル格差のために不自由のない社会をデザインするということで、私は特にデジタル格差が表れやすくそして格差が生まれてはいけない場面は災害時にあると考えた。そこで、災害時に生まれるデジタル格差を軽減するデジタルの掲示板を考案した。
山口県周南市大津島。太平洋戦争末期に日本海軍の特攻兵器「人間魚雷回天」の訓練基地が設置された。しかしその事実は戦争体験者の減少と共に風化の一途を辿っている。そこで人間魚雷回天と出会い、回天搭乗員の想いを知り、記憶を継承していく、そのストーリーを構築する。二度と同じ過ちを繰り返さないために。
2020年9月
JAGDA国際学生ポスターアワード2020 入選
『カタチの透明化』 加﨑 拓海
これまで通貨は異なる場所でそれぞれの性格を獲得し、そのアイデンティティを形成してきました。昨今において、電子マネーや仮想通貨といった実体を持たない通貨の形態が一般化し始めたことで、通貨はその個性や身体を失いながら、単なる数字へと変換されていくのです。日本独自の千円札はピクセルの集合体へと変換され、それらは万国共通の英語に吸収されながら、その姿を失っていきます。そんなアナログからデジタルへと生まれ変わる一瞬に着目し、この作品を制作しました。
車椅子利用者が電車に乗る際、基本的には駅員の介助が必要である。よってお互いに不利益が生じている。この問題を解決するために、国や鉄道会社任せになってしまう「環境の提案」でなく、利用者個人で解決できるような「プロダクトの提案」が望ましいと考えた。乗車が難しい理由は、ホームと車両の間にある伱間と段差である。この車椅子は、横に付属するレバーを用いて車輪を浮かし、電車に乗るという提案である。そしてそのレバーを活用するため、車輪の数や位置の検討、特殊な転倒防止装置の装着など、様々な工夫を施している。
住宅にとって死とはなんだろう。人にとっての死は、命が尽きること。住宅にとっての死は、人の死と共通するのか。住宅として使われないことが、住宅にとっての死なのか、それとも物理的に朽ちていくことが、死なのか。多くの人は住宅と共に朽ちていくことはない。誰かに譲渡したり、住宅そのものを壊して、また別のものに変えてしまう。もし住宅の死を、人の死に置き換えたら、住宅はどうなるのか。人間本位の住宅とはどういう形なのだろうか。生物と非生物の死を重ね合わせ、住宅の位置づけを再定義した。
2019年9月
あだちの魅力を伝える合言葉ロゴデザイン 協賛企業賞
『発見とはじまりの表情』 磯永 涼香
「はじまりはあだち」これは東京都足立区のあたらしい合言葉である。はじまりとは何か、を考えた際に私は「新しいことを発見すること」だと考えた。あ! と驚き、なにかを発見した瞬間の表情をひらがなの「あ」の中に落とし込んだ。周りに散らばる三角形は、そこから広がる物事やアイディアを表す。カラーは「空色」。わたしたちの生活を支えてくれるあたりまえの存在である「空」を足立区になぞらえた。
既存の松葉伺は、歩行時に脇から抜けて倒れてしまうという問題点があった。しかしこの伺は、フックのような肩掛けが引っかかり、意図せず身体から離れることを防ぐ。そして立ち止まった時にも、この肩掛けによって伺が倒れる心配がない。よってバッグを開けたりケータイを見たりなどの作業をする際、腕を自由に動かすことができる。また意匠的にはスポーティな印象を与えられるよう意識した。ターゲットのイメージは「怪我をしたサッカー部の中高校生」である。