新型コロナウイルス感染症(COVID-19)禍における人間科学
実態調査と介入研究による探求

令和2年度大阪大学大学院人間科学研究科ヒューマン・サイエンス・プロジェクト分野間共同研究

概要

2020年1月に突如出来したCOVID-19禍は,人間行動,そしてその総体としての社会構造を大きく変容させる可能性を孕んでいる.本プロジェクトでは,こうした緊急事態への人々の反応とその変化を調査によって把握することで,ポストCOVID-19社会の見通しをつけ,ウイルスとのある種の「共生」を目指した介入として何をどのようになすべきかを探求する.

われわれがポストCOVID-19社会を目指すためには,感染禍がもたらしている社会的影響の大きさを考えれば,生命科学のみならずあらゆる人間科学が喫緊の課題として探求に臨む必要があることは自明である.そこで本研究では,社会心理学・行動経済学・現象学の3つのアプローチによる学際的共同研究を企画した.さらに,感染禍に直接関わる専門職の方々とも積極的に協働して,単なる実態調査(ウェブ調査やインタビューなど)に留まらず,それを感染者・支援者双方のストレスマネジメントなど介入に活かすことを目指す.

研究組織

三浦麻子(行動学系 教授) 社会心理学的観点からの研究

平井啓(教育学系 准教授) 健康心理学・行動経済学的観点からの研究

村上靖彦(社会学・人間学系 教授) 現象学的観点からの研究

共同研究者

松本良二(千葉県野田保健所 所長)

研究成果

一覧

2021年7月1日にヒューマン・サイエンス・プロジェクト成果報告会が開催されました。資料は以下からご覧いただけます。

2021年3月15日に『異なる景色―新型コロナ禍に際する感染経験者・医療従事者へのインタビュー記録』を公刊しました。どなたでも無料でダウンロードしていただけます。

2021年5月28日に『新型コロナウイルス感染経験者・医療従事者へのインタビューから見えた真実』と題してYouTubeライブで鼎談を行いました。どなたでも無料で視聴していただけます。

2020HSP_FinalReport_Covid19.pdf

今後の活動

ヒューマン・サイエンス・プロジェクトの助成を得た活動は2021年度末をもって終了しました。

2021年4月1日からは,大阪大学に発足した感染症総合教育研究拠点(CiDER) 科学情報・公共政策部門 行動公共政策チーム 人間科学ユニットで,この1年間の成果をさらに感染症など予期せぬ健康問題(unexpected health issues)に関する人間科学研究へと発展させるべく,継続研究に取り組んでいます。

人間科学ユニットの4つの研究プロジェクトについては,こちらをご覧ください。

今後の活動

ヒューマン・サイエンス・プロジェクトの助成を得た活動は2021年度末をもって終了しました。

2021年4月1日からは,大阪大学に発足した感染症総合教育研究拠点(CiDER) 科学情報・公共政策部門 行動公共政策チーム 人間科学ユニットで,この1年間の成果をさらに感染症など予期せぬ健康問題(unexpected health issues)に関する人間科学研究へと発展させるべく,継続研究に取り組んでいます。

人間科学ユニットの4つの研究プロジェクトについては,こちらをご覧ください。