今までに、タイトル戦で茨城県で開催されたものを紹介いたします。会場になっているホテルは、現在ないものも
名前が変わったところもありますが、当時の名前で、また、段位も当時のものを表示しました。ほかにあるかもしれませんが、気が付いた方は、ご教授いただければ幸です。
昭和28年(1953年)11月19日、20日 水戸市 『水戸観光ホテル』
坂田栄男八段の先相先 呉清源九段の先番 黒中押勝
※先相先とは互先の次のハンデ (八段と九段の差)、コミはなく坂田九段側から見ると黒白黒 黒白黒という順で打っていきま す。この十番碁の前に同じ取り組みで六番碁が行われ、坂田八段が4勝1敗1持碁だったので期待された対決でした。
結果は8局目で2勝6敗となり定先に打ち込まれ、打ち切られました。4局勝ち越すと1段差に打ち込まれます。
まだ、水戸市内に市電が走っているころです。 水戸観光ホテルは現在ありません。
昭和61年(1986年)6月25日、26日 大子町 『袋田温泉ホテル』
本因坊 正樹 (武宮正樹) 対 挑戦者 山城 宏 九段
ここまで本因坊正樹の3勝1敗、山城九段にとってはカド番(4局勝ち越すとタイトル獲得)。
本因坊正樹は31期35期とタイトル奪取したが、防衛できなかった。今回は40期から42期まで防衛を果たしました。
平成3年(1991年)7月13日、14日 水戸市 『三の丸ホテル』
本因坊治勲(趙治勲)対 挑戦者 小林光一九段
ここまで本因坊治勲の3勝2敗 、小林九段のカド番。
終盤お互いの見損じがあり、最後に見損じた小林九段が破れ、本因坊治勲の3連覇となりました。
当時の状況
前日に水戸駅に両対局者が到着。花束で迎えられました。夕方から前夜祭。両対局者のあいさつ、茨城県関係者のあいさつ があり、立食パーティ。記念写真を撮ったり、記念品の抽選会がありました。対局日の立ち合いは小島高穂九段 解 説は高木祥一九段。2日は 趙治勲が 101手から残り1分秒読みとなり夕食後に小林九段の見損じがあり、解説中の 高木九段が声をあ げました。勝敗が決定したのは解説会の終了後でした。
平成10年(1998 年)7月13日、14日 大子町 『袋田温泉ホテル』
本因坊治勲 対 挑戦者 王 立誠九段
ここまで本因坊治勲の3勝2敗、王九段のカド番。
本因坊治勲の白番中押勝ち。10連覇達成。歴代では、高川秀格22世本因坊の9期、坂田榮寿23世本因坊の7期、
石田秀芳24世本因坊の5期。現在、井山裕太九段が本因坊文裕で5連覇中。5連覇で引退後、名誉本因坊を名乗れます。
平成14年(2002年)7月15日 水戸市 『水戸プラザホテル』
トーナメント1回戦 趙 善津九段 対 山下敬吾七段
山下七段の勝 この期の決勝は、高尾紳路 対 柳 時薫の対決で、柳 時薫七段が優勝しました。
このトーナメントは22期まで先番5目半コミだし、持ち時間10分、使い切ると1手30秒の早碁でした。
出場資格は、タイトル保持者、賞金ランク上位の14名。
全国縦断囲碁フェスティバルとして各地で公開対局で行われました。31期2012年で終了。