私たちの研究室の主軸は、ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)とインタラクションデザインの分野にあります。これは、人とコンピュータ(テクノロジー)との間に、より豊かで円滑な関係性を築くための実践的な学問です。私たちは、ただ新しいシステムを開発するだけでなく、そのシステムが人にどのような体験をもたらすのかを科学的な知見に基づいて設計・評価すること を重視しています。
人はどのように情報を認識し、理解し、判断するのか 。認知科学の視点から人間の情報処理プロセスを解き明かし、人が迷わず直感的に目的を達成できるような、心地よいユーザ体験を伴うインタラクションをデザインします。
人の感情や動機づけ、一人ひとり異なるパーソナリティを深く理解すること は、人に寄り添うシステムを作る上で不可欠です。私たちは心理学の知見を用いて、一人ひとりの心の状態に合わせた言葉やタイミングで情報を提供し、『やってみよう』という気持ちを育む、パーソナライズされたインタラクションをデザインします。
人は他者の存在や社会的なつながりから大きな影響を受けます。グループワークでの振る舞いや、友人との約束など、社会的な文脈が人の行動をどう変えるのかを分析し 、他者との心地よい一体感や協力する楽しさを感じられるような、『関係性』そのものを考慮に入れたインタラクションをデザインします。