初めまして、中西 隼斗(なかにし はやと)と申します。現在は千葉大学の博士課程に所属し数学を専攻しており、主に幾何学の研究をしています。
趣味・特技は、ポイと呼ばれるファイヤーパフォーマンスなどで用いられる道具を扱うことです。より広く言えばジャグリングをしたり観るのが好きです。他には、哲学書(入門的なもの)を読むのが好きです。学部生の時に教養の授業として受講した哲学の授業のうち、特に唯名論と実在論についての授業が興味深く、そのときの参考文献を買って読んだり積んだりしています(まだ読んだ冊数の方が少ないけど)。
現在研究しているもののキーワードは、ホモロジー的ミラー対称性(より広く言えばミラー対称性)、SYZ構成(予想)、の2つが大きなもので、分野的に言えばシンプレクティック幾何や複素幾何、代数幾何などに関係しています。特に最近は、ラグランジュ多重切断(Lagrangian multi-section)と呼ばれるものに興味があり、トーリック多様体のホモロジー的ミラー対称性におけるラグランジュ多重切断と正則ベクトル束の間の関係に注目しています(誰向けの注釈なのか定かではないですが、トーリック多様体を複素側とした場合のホモロジー的ミラー対称性です)。
現時点で好きな数学の概念は、一般化複素構造(generalized complex geometry)と呼ばれるもので、多様体におけるシンプレクティック構造と複素構造をまとめて一般化したようなものです。ミラー対称性の文脈でも見かける概念であり、まさにそのための概念といった風に感じられるのですが(主観)、自分の研究ではまだ扱う予定がありません。他にもA∞代数(圏)や変形量子化、小平-Spencer理論なども好きです。こうして見ると、代数における積構造の変形や"幾何構造"の変形など変形理論が好きなように見えますが、興味で勉強してみてそれっきりといった感じで直接研究に使っているというわけではないです(分野のサーベイには大いに役立っている気がします)。
梶浦宏成, 数物系のための圏論, SGCライブラリ75, サイエンス社, 2010.
いわゆる師匠の著書。どこかのタイミングでこの本を見かけ「A∞代数」という字面のカッコよさに惹かれ数学にのめり込んでいった、といったら少し過言ではあるがきっかけの1冊。
A. Cannas da Silva, Lectures on Symplectic Geometry , Vol. 3575. Berlin: Springer, 2008.
(おそらく)最初にシンプレクティック幾何を勉強した時に読んだ本で、個人的に読みやすいと思っています。
M. Gualtieri, Generalized complex geometry, Ph.D. thesis, Oxford University, 2004.
(博士)論文ではあるがおそらく一般化複素幾何の教科書とされているもの。感動できる。
他にもある気がするので気が向いたときに更新します。