当研究室では有機半導体や有機強誘電体の結晶作製からデバイス作製、物性評価、解析までを自ら一貫して行うことができます。これらの実験技術を経験するとともに、その根底にある物理現象を学んでいくことで、物質科学・半導体基礎研究を俯瞰する力を身に付けることができます。
Measurements
電界変調イメージングシステム
偏光顕微鏡と高フレームレート・広ダイナミックレンジのCMOSカメラ(pco.edge5.5)とを組み合わせることで有機トランジスタ中におけるキャリア分布の可視化(ゲート変調イメージング)や、強誘電体における分極ドメインの可視化(複屈折電界変調イメージング、FFMI)を可能とした、当研究室の独自技術です。
極低温マニュアルプローバー
冷媒移送方式の極低温プローバーで、有機トランジスタにおけるキャリア輸送特性の温度依存性を調べることができます。
示差走査熱量計 (DSC8500, PerkinElmer)
温度変化に応じた物質の相転移の解析に用いるDSCです。入力補償型であるため、等温結晶化の解析も可能な上、サンプル室の熱容量が小さいため急速冷却も可能です。
※当該装置は物理工学専攻の共通実験設備です。
デジタルマイクロスコープ(Keyence VHX-6000)
作製したデバイスの撮影や結晶のモルフォロジー観察に使用します。偏光顕微鏡観察も可能で、温調ステージと組み合わせることで各種相転移の直接観察も行っています。
原子間力顕微鏡 (MFP-3D, Asylum Research)
有機薄膜結晶のモルフォロジー計測に加え、ケルビンプローブフォース顕微鏡によるデバイス動作下での表面電位計測などに使用しています。
顕微ラマン分光装置 (inVia Raman Microscope, Renishaw)
分子性結晶における分子振動や格子振動の解析に用います。
分光器(分光計器)
焦点距離25 cmのツェルニ・ターナ型分光器です。GPIB制御による波長スキャンが可能で、各種分光測定用にカスタマイズして使用しています。
紫外可視顕微分光装置 (日本分光 MSV-5200)
紫外から近赤外域までの吸光度を簡便に測定できます。
レーザー光学系
フェムト秒ファイバーレーザーを用いた光学系です。主に非線形光学応答の測定に用いていますが、測定用途に応じて適宜カスタマイズして使用しています。
Fabrication
真空蒸着装置
抵抗加熱方式の真空蒸着装置で、複数の金属を蒸着することができます。
ブレードコーター
溶液プロセスによる有機半導体の単結晶薄膜の作製に使用しています。ステッピングモーターを用いることで1 μm/秒 ~ cm/秒 程度の範囲で製膜速度を制御できます。
マスクレス露光機
フォトリソグラフィーによる電極のパターニングに使用します。フォトマスクを使用せずに10 µm程度の分解能でパターニングが可能です。
パリレンコーター
有機トランジスタに用いる高分子絶縁膜(パリレン)の製膜に用います。化学気相成長法による緻密なゲート絶縁層の製膜が可能です。
マイクロマニピュレータ
ステージコントローラーを搭載した顕微鏡で、µm単位での薄膜の加工が可能です。主に有機トランジスタのチャネル成型に利用しています。