ゲーテ自然科学の集いは、1968年に三木成夫、千谷七郎、菊池栄一らによって創立された学際的研究団体です。ドイツの詩人ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテの自然研究を出発点に「自然」「文明」「人間」といったテーマを包括的に考えようと努めています。日本学術会議にも「協力学術研究団体」として協力しています。
2026年10月吉日
第59回 ゲーテ自然科学の集い
総会およびシンポジウムのご案内
会員各位
皆さまにはご健勝のこととお慶び申し上げます。本年も下記のとおり、ゲーテ自然科学の集いの総会およびシンポジウムを開催いたします。今回は、中国古典とイスラーム思想の豊かな人文学的伝統に学び、ゲーテを手がかりとして探究してきた西洋の自然観・人間観とも対話させながら、トランスカルチュラルな人文学の可能性を考えます。また、音楽と美術の関係をめぐるレクチャー・コンサートも開催いたします。皆さまのご参加を心よりお待ち申し上げます。
*今回のシンポジウムは、会場校の慶應義塾大学アート・センターの共催をいただいておりますため、会員以外の方も無料でご参加いただけます。
記
日時 2026年11月15日(日)11:00~18:30
会場 慶應義塾大学 三田キャンパス 西校舎ホール
【総会】11:00~12:00
報告事項:全体・東京研究会・京都研究会の活動報告、『モルフォロギア』編集報告、会計報告、その他
審議事項:次年度事業案、次年度予算案、その他/意見交換
【昼休み】12:00~12:45
【シンポジウム】12:45~16:30 *対面とZoomハイブリッドで行います。
“ふたつでひとつ、ひとつでふたつ” ―東と西のフマニスムス
東洋からやってきたイチョウの葉に託して、「僕はひとつでふたつ」(『西東詩集』)と歌ったゲーテの思想は、各地の文明と文学が互いを映し合うことで、それぞれの中に「世界」が形成されていくというビジョンを包含していました。それはまた、自然研究と人文研究の両面から「宇宙の中での人間の位置」(マックス・シェーラー)を見定めようとするものでもありました。しかし、東アジアの学問の歴史の中で、「自然」や「人間」はどのように考えられてきたのでしょうか。今回のシンポジウムでは、中国最古の古典『詩經』が各時代でどのように解釈されてきたのかを考究する“詩經解釈学”の大家・種村和史先生と、井筒俊彦の学問的系譜を引き継ぎイスラム神秘思想を東西文化圏の様々な文脈から考察してきた野元晋先生をお迎えして、フマニスムスにおける「東」と「西」を考えます。
12:45〜13:00 導入
13:00〜14:30 招待講演 1 種村和史氏(中国文学・詩経解釈学 慶應義塾大学教授)
「ミサゴとイナゴの詩経学――自然界の比喩と倫理の関係について」
14:40〜16:10 招待講演 2 野元 晋氏(思想史・イスラーム神秘思想 慶應義塾大学教授)
「中東イスラーム思想から『東』と『西』へ、そして彼方に?――井筒俊彦とアンリ・コルバンの思想史観をめぐって」
16:10〜16:30 ディスカッション
*上記時間は目安です。当日の議論の進行で、若干の前後が想定されます。
【レクチャー・コンサート】16:45~18:30 *対面のみの開催です。
音楽家ブーレーズと画家クレーの制作を駆動する〈交替(antiphonie)〉と〈継時(séquence)〉
――二人の作品に透かし編まれる「豊かさ」の仕掛け
お話・演奏 瀬川裕美子氏(音楽家・ピアニスト)
司会 前田富士男氏(芸術学・近代美術史研究/慶應義塾大学名誉教授)
パウル・クレーの造形理論とピエール・ブーレーズの音楽作品を、構造と時間の観点から読み解きます。ピアノによる譜例分析と《第3ソナタ》《アンシーズ》ほかの演奏を通じて、〈交替〉と〈継時〉が生み出す音楽的・造形的な豊かさを探ります。
ゲーテ自然科学の集い 事務局
慶應義塾大学文学部 粂川麻里生研究室内 〒108-8345 東京都港区三田2-15-45
Tel. 03-5427-1053(内線25200) office@goethe-natur.info
郵便振替:01040-8-987
ゲーテ自然科学の集いは、人文科学と自然科学の創造的な融合に関心をお持ちの方の入会をお待ちしております。
学会誌『モルフォロギア』(年一度発行)に投稿できる正会員は年会費5000円、学会誌を購入し、情報を共有する賛助会員は年会費2000円です。入会金はありません。
お問い合わせはoffice@goethe-natur.infoまでお願いいたします。